第80回 ごみ袋もっ て泉てくてくめぐり<2012年1月30日(火)>報告
五反地ごたんじ泉 〜王寺お うじ泉〜室の木むろのき泉 〜杖之淵じょうのふち〜梅斎院うめさや泉 〜船入ふないり
(松山市)


時刻
気温
水温
五反地泉
10:00
8℃
15℃
室の木泉
12:00
9℃
17℃
杖之淵
12:30
9℃
16℃
梅斎院泉
13:30
9℃
12℃
船入泉
13:40
9℃
15℃

 松山にしては厳しい寒さが続いているこの1週間ですが、この日は晴天で歩き日和。集合場所には、初参加の方も含めて総勢12名、来る途中事故があって渋 滞にまきこまれ、遅れて参加したメンバーを含め、13名で冬の田んぼ道を歩きました。

五反地泉            王寺泉
 

 車を五反地泉横の道に置かせてもらい、博士からもらった今年の観察目標の写真を紹介。ニジュウシトリバガという名のきれいな小さな(1.6センチ)蛾で、鳥の羽に似 た羽が、上羽と下羽合わせて24枚あるのが名前の由来。幼虫はスイカズラを食べて育ち、成虫のまま越冬するそうです。スイカズラはどこででもよく見かける の で、注意して探せば出会えるかも。楽しみです。

 紹介を終わり、この日のてくてくを開始。五反地泉を上から見ると、水位が下がった水面にはウキクサがびっしり。井戸の上は枯れたオランダガラシが覆い、 知らなければそこに井戸があることが分からない状態。よく見ると、オランダガラシの下にネットが張ってありました。オランダガラシが繁殖していると 水面が見えず、うっかり足を運ぶと落ちてしまって危ないなあと以前から思っていたので、転落防止のネットが張られていて、やれやれ、よかった。
 気温は8℃ながら水温は15℃もあったので、たまり水ではなく、湧出水だとわかります。

 内川をはさんで泉の対岸は、エコタウンと称する40軒くらいの住宅団地。まだ家が建っていない区画もありますが、すでに建てられている家の屋根には太陽 光発電がずらりと見えます。周囲に高い建物もないので日当たり良好。
 内川の土手では、「ここは夏にはクズがびっしり繁殖し、ウラギンシジミの幼虫が見つかる場所です。以前、博士に線香花火のようなものを出している写真を 見せてもらったあれ」と説明。

 「今日は天気がいいから、空にワシ・タカ類が飛んでるかもしれんから、上も注意して見ながら、田んぼも見ながら歩こう」と声をかけ、水路にキツネ ノボタンかウ マノアシガタが花を咲かせているのを観察したり、モズタヒバリを田んぼの中で観 察しながら、王寺泉へ。

 この泉は深い井戸になっていて、周囲にはフェンスが張られ、流出する水路はなく、汲み上げポンプが設置されています。ここも、水位が下がった水面にはウ キ クサがびっしり。水は採取不可のため、水温も測定不可。
 周囲の樹林にはクロガネモチやセンダンにたくさん実がついていて、ヒヨドリがピーピー鳴いて います。「ジョウビタキも いたよ」と博士。道路わきの田んぼにハシボソガラス1羽とスズメ20羽ほどの集団。 少し離れた所にキジバト
  「昔はスズメももっとたくさん集団でいたけど、この頃はせいぜい20羽かそこらくらいじゃね」と、あるメンバー。よく観察する博士も、「今年は鳥がほんと に少ないわ」とのこと。そういえば、多い年は行くところ行くところでツグミの集団に出会うのに、今年はまだツグミさえ観察してないなあ・・・。

三輪田米山が書いた「高井八幡宮」の石碑


 悪社川沿いを通って、野都子泉を開発した相原経壽の碑が建てられている高井八幡神社へ。大きな木の枝が伐採されて明るくなった神社の入り口の石碑を見 て、「高井・・・」と読んでいると、横からあるメンバーが、「この点々が‘八’で、その下が‘幡’で、これが‘宮’のようですよ」と教えてくれました。 「独特の字体じゃね」など言っていると、「これは、三輪田米山が書いたもの」と、詳しい別のメンバーが教えてくれ、「どおりで」と納得。また、「三 輪田の田は、‘だ’と読むのが本当だと、米山の家の人に直接聞いた人から教えてもらった」とも。さらに、「米山は、お酒を飲んで酔っ払えば酔っ払うほど、 字が乱れてきたらしい」と聞き、大笑い。

 さらに悪社川沿いを下流へと歩き、キセキレイセグロセキレイクサシギカワセミアオサギを観察。「クサシ ギは福徳泉のところでも見たね」「クサシ ギは割合よく見かけるよ」と博士。さらに「ビンズイも見たよ。あの木 の上」と別のメンバーからの報告。

 さらに少し歩いたところで、「史跡 高井城跡」と書かれた小さな石碑を観察。「ここに高井城があったということは、今は南高井と高井(通称:北高井)に 分かれてるけど、昔はここを中心にして周囲全体が高井だったのかも」「そうよ。久米公民館の歴史講座でいろんなことを教えてもろうたよ」と、興味が幅広い 博士。いつかもっと詳しく知りたいなあ。

室の木泉(葉の上のほうが寒さで茶色になったボタンウキクサがびっしり)


 午前中最後の室の木泉に来ると、水面はボタンウキクサがびっしり。寒さで茶色くなっているものの、水につかっている下のほうは緑のまま。「川だと、寒さ に弱いボタンウキクサは枯れてしまうけど、泉の水は温かいから、冬も生き残るよね」。
 杖之淵には12:30に到着。お弁当休憩をし、記念撮影をし、午前中のごみは裏門に置かせてもらって、午後の部に出発。

梅斎院泉          カヅノゴケ(ウキゴケ)(ウキゴケ科)
 

 梅斎院泉は、入り口に柵が設けられていて、横にあった小屋もなくなっていました。泉の水面をのぞいていた博士が、「水面にカヅノゴケが浮かんでるんじゃ ない?」と言って、よく見ようと柵を少しずらすと、体ひとつ入れるくらい開いたので、入らせてもらって観察。なるほど、近付くと水面にカヅノゴケ が繁殖。採水するときに一緒に入ってきたので、Y字形に増えていくのがよくわかりました。
 「カヅノゴケは鹿角苔と書くんよ。鹿の角みたいじゃろ」と博士の 解説。「カヅノゴケは絶滅危惧種だったかなあ。でも、どの泉にもよくあるよね」「そうよ。これ、絶滅危惧種よ」。愛媛県レッドデータブックを調べて みると、環境省でも愛媛県でも絶滅危惧T類。「県内には多くの産地があるように見えるが、水面浮遊型は石鎚山麓と重信川の遊水池であり・・・」と書かれて います。なるほど、それで、泉ではよく見られるのかと納得。

船入泉


 船入泉の周囲の原野はきれいに除草されていて、泉の周りに測量した証しの赤い色を塗っ た木の杭が打たれていました。護岸が隙間だらけで崩れそうになっているので、改修するのかもしれません。
 水が流れていない水路を上流へとたどると、いつもはテイレギが繁殖している場所もカラカラに乾いていました。所々に細長い葉が塊になって生え ています。「これ、何」「これはショウブ」「ショウブはサトイモ科じゃけど、花ショウブはアヤメ科よ」と博士。(当日は「ショウブ」と答えましたが、間違 いでした。「セキショウ」が正解。すみません。)

 田んぼの中の道を通って五反地泉へ戻りながら、「ミサゴを2羽見たよ」「あ れはヒバリ」 「ヒバリも今はまだ鳴かんね」。

 五反地泉の水路沿いのサクラの木には、いくつものヤドリギが寄生しています。「この実を食べた鳥の糞は、粘り気があって、長く垂れ下がるんよ」「実は見 たことがないなあ」「ヤドリギは雌雄異株。実は、熟したらオレンジ色になるよ」。ヤドリギはよく見かけるのに、果実を見た記憶がありません。未熟な実は葉 と 同じ緑色だし、ヤドリギはたいていは木の高い場所についているので、見分けることができなかったようです。次回、機会があれば注意して見てみましょう。

 出発地点に2:30に到着。観察した野鳥を数えあげると15種類。「結構たくさん観察したね」ということで、この日のてくてくを終了。

可燃ごみ2袋、ペットボトル数本? プラスチック半袋、びん・缶2袋

13人いたはずなのに、11人しかいない・・・?
河野さんと遠山さんの顔がないなあ。誰も気がつかずにパチリとしてしまった。ごめん。

人も車もあまり通らない道なのに、なぜか案外ごみが多かったです。
いつもながら、皆さんのご協力、感謝します。

ホームに戻る