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《テーマいろいろ・パート2》
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 日本は、大西洋クロマグロの約8割を消費しており人気の高いクロマグロなどの資源管理を行う大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT:International Commission for the Conservation of Atlantic Tunas)では、11月12日(月曜日)〜19日(月曜日)まで、アガディール (モロッコ王国) において第18 回特別会合(年次会合)が水産庁ほか関係団体の出席により開催されました。主要議題として1) 大西洋クロマグロの保存管理措置大西洋クロマグロの来年以降の漁獲可能量(TAC:Total Allowable Catch)や国別割当量について議論が行われました。2) 加盟国等の保存管理措置の遵守状況についてです。11月19日に地中海、東大西洋のクロマグロの年間漁獲枠を来年2013年から500トン拡大し、1万3400トンにすると決めました。 先の10月1日から5日スペインで開かれたICCATは、1970年代半ばから減少が続いていた資源量が増加に転じたとの報告書をまとめていました。欧州連合(EU)はこれを受け、漁獲枠を現行の1万2900トンから、1万3500トンに拡大するよう求めることを決めたのです。 東大西洋、地中海産のクロマグロの漁獲枠は2009年に2万2000トンでしたが、2010年に1万3500トンに大幅削減していました。2011年から3年間は1万2900トンとなっていました。1995年の漁獲枠設定以来の初めての増加となっています。

ビール
  お酒を飲む機会の多い時期です。ビールには、プリン体(300mlで20〜50mgの総プリン体)を含み多量の飲酒で、痛風の原因となりやすいといわれています。また、適量の飲酒は百薬の長として、飲酒が勧められることもあります。そこでビールは、ビールの製造に使われているホップには、さまざまの有効成分を含んでいることが明らかにされています。11月22日に、キサントフモールXanthohumol(カルコン類)に動脈硬化予防効果が、あることが北海道大学大学院保健科学研究院の千葉仁志教授や同大学院医学研究科の伊敏助教らとサッポロビール(株)の共同研究で分かり発表しています。マウスを使った研究で 善玉コレステロールを悪玉コレステロールに変換するタンパク質(CETP: Cholesterol Ester Transfer Protein)の活性を阻害することが天然物のキサントフモールにCETP活性を阻害することを世界で初めて発見しました。しかしながら、有効とするためには、ビール17本飲まなければならないとか、ビールでは動脈硬化予防になりません。以前には、2006年アメリカのオレゴン州立大学の研究チームによって、キサントフモールに前立腺ガンの予防効果があるとの研究成果を発表しています。 逆に、苦味成分やキサントフモールのような活性成分を含まないホップを栽培も可能で、女性ホルモン様作用を有する8-プレニルナリンゲニン(8-prenylaringenin)が多く含まれる新しいホップ品種が期待されています。ビールの適量では、動脈硬化予防は期待できませんが、成分のフムロンHumuloneが芳香がありリラックス、鎮静、安眠に、フムロン、ルプロンLupron (配糖体)の苦味が健胃・食欲増進、ケルシトリンQuercitrin(フラボノイド配糖体)に利尿作用が認められています。
 (2012,12,27)

賞味期限
  期限は食べられないことを示す線引きとはしていませんが、消費者の中には期限が過ぎたら衛生面、味に問題がないのに食べずに捨ててしまう人は多いのではないでしょうか。メーカーの販売戦略などから消費をあおり3分の1ルールなどと称したりして必要以上に短く設定されている賞味期限もあるといいます。味や安全面で問題がないのに捨てられ無駄の一因ともなっています。世界的に食品ロスの削減が求められる中、メーカーなどから賞味期限を見直す動きが出てきています。賞味期限は、一般に企業側で細菌検査、官能試験などを行い決められていることもありますが、中には中小の零細企業では以前から設定されている期限を元に単に販売上のメリットなどが考慮され決められることが多いといわれます。食品ごとに賞味期限を決定している場合でも実際の三分の二程度の長さに抑えられているようです。ということは、メーカーの期限三分の二と3分の1ルールとでスパーで値引きとなるころは、その賞味期限は、製造日の記載がないので消費者にははっきり断言できるものではありませんが記載されているより30%以上も余裕があることになります。見直しによって、水が2年から3年に、餅が1年から一年半になるなど衛生管理の向上などで変化が見られています。餅ではさらに2年とする動きもあるようです。

▼EGF
 スキンケア商品として注目を集めています。 Epidermal growth factor(EGF:上皮細胞再生因子)は、体内で53個のアミノ酸から形成されるタンパク質の一種で皮膚細胞を分裂させる役割で、もともと肌にある人間が本来持っている物質として存在しています。上皮細胞増殖(成長)因子または細胞再生因子と呼ばれています。1962年にアメリカのスタンレー・コーエン博士により発見され、1986年ノーベル医学生理学賞を受賞しています。おもに火傷などの皮膚再生、傷の回復促進の医療分野で使用され2005年秋には、厚生労働省より化粧品使用の認可がおり、EGF成分を配合したスキンケア製品が誕生し、正式に成分表示「ヒトオリゴペプチド−1」として登録されています。年齢とともに25歳を過ぎ年を重ねるごとにEGF(上皮細胞再生因子)が減少して新陳代謝や細胞の再生能力がだんだん遅くなって低下していく肌本来の力を助け、皮膚の表面にある受容体と結びつき、新しい細胞の生産を促進します。シミ、シワを防ぎ皮膚細胞の新生をも促すことができるとしています。さらにFGFは、皮膚の深い部分(FGF:Fibroblast Growth Factor:線維芽細胞増殖因子・真皮細胞)に働きかけます。EGFと FGFを併用することで若返り効果がさらに高まるといわれます。

冬至
 明日の21日は冬至です。
冬至には、小豆カボチャを食べる、柚子湯にして入浴すると、昔から風邪を引かないといわれています。
小豆カボチャは、保存の効く食材でビタミン類の豊富なカボチャと小豆の赤で赤い色が呪術(じゅじゅつ)的に魔除けとし用いられてきました。柚子は、湯で治すと、「湯治」と「冬至」をかけてるようです。ゆず湯に入っておくと一年中、病気にかからないとの古来からの言い伝えがあります。

ノロウイルス
 厚生労働省の発表によるとノロウイルスNorovirusなどによる感染性胃腸炎の患者が増加しており同時期としては、平成18年に次いで、過去10年間で第2位の水準となっています。今年のノロウイルスによる食中毒が各地で多発しており、発生状況は、10月に11件、11月26日までに厚労省に報告のあったもので11月は26件であり、増加する傾向がみられています。年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち約7割は11月〜翌年の2月に発生しています。この時期の感染性胃腸炎の集団発生例の多くはノロウイルスによると考えられます。ノロウイルスによる食中毒は、主に、調理者を通じた食品の汚染により発生します。食品の取り扱いに当たっては、調理者の健康管理、手洗い、調理器具などの消毒が重要です。感染力が強く、大規模な食中毒など集団発生を起こしやすいため、注意が必要です。感染拡大防止には、汚染したものの消毒、患者のおう吐物・おむつの適切な処理が大切です。
 (2012,12,20)

ラーメン
 明星食品株式会社では食経験豊かな50代男性が求めるカップラーメンを追求したすっきりスープにしなやか細麺がからむ本格品質のしょうゆラーメンとして「明星 麺’s倶楽部(メンズクラブ)R50 淡麗しょうゆ」を12月3日(月)に 新発売となっています。若年層20〜30歳を主なターゲットとする商品が主流となっているカップめん市場に、50代男性を購買層に想定した丼型カップめんです。少子高齢化の時代となって、シニア層に向けた商品は数少なく、カップめん市場の活性化のためにも、ボリュームの大きいシニア層を新たなカップめん利用者として取り込んでいくねらいがあります。今回は、食経験豊かな50代男性にも満足できる、内容量:113g(めん65g)、希望小売価格190円で上質で本格品質を目指したシンプルな味覚のしょうゆ味スープのカップラーメンとしています。チキンとポークをベースに、深い味わいのスープとしなやかな食感のノンフライ細麺が絶妙に絡む、飽きの来ない上質な一杯のようです。パッケージデザインは、上質で印象的な大人向けデザインとなっているようです。高齢者にも配慮してある即席麺かなと思いつつ記載しました。

イモ発電
 原発の事故により、にわかに注目を集めているイモ(サツマイモ)発電です。現在主に利用されているエネルギー源は、石油、天然ガス、近年までは石炭などの化石燃料が大部分を占めていました。近い将来石油などの化石燃料に変わるエネルギー源をイモに代えて発電を行なおうと近畿大学生物理工学部鈴木高広教授(52歳)によって開発が進められています。 主成分のデンプンはよく燃え、また、燃やしたときに有害物質をほとんど排出せず環境に優しく、手間がかからず、全国で栽培可能です。このようなイモを燃料にして、国内でのエネルギー調達が可能となり、これまで海外に流れていた燃料の購入資金が農家へと回り、そして農業の再生につながるというのです。サツマイモは、労力が少なくて、栽培面積当たりの収量、エネルギー生産が多く、高温や乾燥、台風に強く、また、栄養の少ない土地で気候の変化にも耐え(寒さには弱い)ます。イモ発電の実用化には、まずイモの大量栽培が課題となり、さらに通常の畑の30〜50倍の収穫ができることを可能としています。共感した大阪の町工場が、イモ発電用の発電機を開発しています。産業用サツマイモは、甘みを抑える成分で白色の果肉が紫色か白の外皮に包まれ、甘味のない食用に向かないデンプン質が、チップとしたデンプンが燃えやすい性質に着目し食用サツマイモよりもかなり多く含まれます。実用化への第一歩が、サツマイモ伝来の地で鹿児島で始まりました。
 (2012,12,13)

偏食白書
 25〜39歳の男性300人対象に、食生活における「偏食」傾向について調査しています。調査協力:アイ・リサーチによって 調査時期2012年9月からウェブ上にて行なわれ10月24日にその結果を発表していました。約40%で偏食気味を自覚しているという結果でした。
理由のトップ3は、
1.忙しくて食事や料理に時間をかけられないから:36%
2.好き嫌いが激しいから:27%
3.バランスのよい食事をとるお金がないから:18%
幅広い年齢層の栄養問題に詳しい、人間総合科学大学の熊谷修教授は、「若くして身につけてしまった偏食の習慣は年をとってから病気の怖さを知り、健康に目覚めても、偏食の習慣が当たり前になっていると、今度は世間で体にイイといわれるものばかり食べてしまうようになるというのです。これが最も恐ろしい偏食です。」としています。巷にあふれる体にイイ食材・悪い食材の情報を鵜呑みにし、ある食品は避け、ある食品は過剰にとるという偏食を続けたると生活習慣病に陥りやすいのです。
なかには、「きらいな物は食べない!」(28歳)、「(時間がなくて)朝食は抜く」(27歳)、「食事にあまりお金をかけたくない」(39歳)というコメントもあったようです。重要なことは、食品の良し悪しではなく、バラエティに富んだ食事を心がけることです。バランスの取れた、さまざまの食品を取り入れることです。

野生キノコ
 9月くらいから、野生キノコからの基準たを上回る放射性物質の検出が報告されています。青森県で十和田市の野生チチダケ、階上町の野生ホウキダケ、青森市の野生サクラシメジから基準値を超える放射性セシウム107Bq/kgを検出し10月29日に青森県の全野生キノコの出荷自粛を発表していました。福島第一原発から200km以上離れた埼玉県秩父市の山林でも事故から1年7カ月後の2012年10月9日に採取した野生キノコより、110Bq/kgの放射性セシウムを検出しています。ほかにも、長野県、静岡県など全国で10県にも及ぶ「野生キノコ」より基準値を超える放射性物質が検出されています。きのこは、環境汚染の影響を受けやすく汚染物質(金属類)の吸収をし人体に悪い影響を与える物質を蓄積させていることもあります。環境の衛生状態のよいところで自生、栽培されているものを利用するのがよいでしょう。
 (2012,12,6)

真空パック
  厚生労働省は11月19日にスーパー、コンビニで販売されている真空パック詰めの「容器包装詰低酸性食品」では、殺菌や冷蔵保存等の対策を怠ると、ボツリヌス菌による重篤な食中毒を引き起こすおそれがありますと注意を促しています。容器包装詰低酸性食品の中には、いわゆるレトルト食品(常温保存が可能)と包装形態がよく似ているものもありますが、十分な高温加熱殺菌などの対策が行われていない場合、常温で、ボツリヌス菌が繁殖する可能性があるためです。こうしたリスクについて一層周知を図るべきとの薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会での意見を踏まえ、改めて事業者への周知徹底を呼びかけるとともに、消費者へも普及啓発を行っています。総菜などを、レトルト食品と混同して常温保存するとボツリヌス菌が繁殖する恐れがあるとして、購入後はきちんと冷蔵するよう都道府県等を通じて周知を図ることとし消費者に注意を呼び掛けリーフレットを作成し、自治体を通じて配布しています。ボツリヌス菌Clostridium botulinum は、 酸素が少ない密閉状態だと繁殖しやすく土壌中に広く存在し嫌気性、芽胞形成菌、腐敗臭がなく、潜伏期は12〜36時間程、食中毒になると胃腸炎症状が見られ、細菌性・毒素型で、重症化すると呼吸困難に陥り死亡率が高くなっています。平成12年から平成24年10月までの間に、ボツリヌス菌により、4件(患者数5人)の食中毒の発生が確認されています。また、原因が分からないものや食事以外が原因となったものを含めると、平成15年11月5日から平成23年の期間に17人の患者(感染症法に基づき、ボツリヌス症の届出があったもの)が発生しています。2012年3月に鳥取県の60代夫婦が真空パック詰め食品で食中毒を起こし、意識不明となった事例も厚労省に報告されています。
※「容器包装詰低酸性食品」とは、容器包装に密封した常温流通食品のうち、pHが4.6を超え、かつ、水分活性が0.94を超えるものであって、120℃4分間に満たない条件で殺菌を行ったもの(殺菌は、容器包装に詰める前後を問わない)

介護食品
 介護食品は加齢や病気で食べづらくなった人向けの食品で嚥下障害のある人のための飲み込みやすい、誤飲、誤嚥を防ぐソフト食品が多く作られています。軟らかさだけでなく、味や形にもこだわった商品が増えおいしく進化しているようです。 以前からの介護食というとミキサー食、刻み食、どろどめにしたものを寒天、ゼラチンの類で固めたものが主流でした。普通の食事と比べ見劣りするもので、健康な人では、あまり食欲の湧かない料理方法でした。今夏、ハウス食品は独自の技術で肉を軟らかく調理した「やわらか肉のレトルトシリーズ」を発売しています。総合スーパーイオンは、今年から東北・関東限定で介護おせち「初福」の栗きんとんのペースト状のもの、さらに魚の形に再形成したものです。高島屋では、「やわらかおせち」で食材を独自の技術で軟らかくする技術を持つ「デリカム」(東京)が共同企画し、神戸牛のミートローフなど豪華な料理を真空パックにしています。マルハニチロ食品(東京)で麺類の「今日のひと品シリーズ」です。
 イーエヌ大塚製薬(岩手県花巻市)が販売している「あいーと」は、咀嚼(そしゃく)する力が弱ったり、食べる機能が落ちたりした人向けの冷凍食品です。イーエヌ大塚製薬では筑前煮に焼き魚、ビーフカレー、エビチリなど計32種類も揃っています。普通の料理と見かけは変わらずに、大きな野菜が入りスプーンで軽く押しただけで根菜も軽くつぶれます。かまなくても舌の力で崩れるほど軟らかいのです。同社の担当者、北村研さんは「食材に酵素をしみこませて減圧と復圧を繰り返しながら硬い繊維を切っている」と説明しています。そうして軟らかくした食品を調理するので、素材の味や形はそのまま残るのです。独自に開発された技術なのだそうです。おせち料理も相次いで販売し正月用にちらしずしや煮しめなど4品を入れた「正月二段重セット」(3500円)の受け付けも始めているようです。
(2012,11,29)
 
クレオパトラ
  美貌を誇ったクレオパトラ(エジプトBC69〜30年)に代表される、目のまわりのくっきりとしたアイメイクには色々と意味があったのです。現代の目の周囲を黒系の色で囲んで深みを出すスモーキーアイメイクにも似た魅惑的な化粧は、異性を引き付けるだけでなく目の感染症の予防にも役立っていたとする研究が発表されていました。2010年1月の専門誌『「Analytical Chemistry」分析化学』の電子版で魔よけの意味があるとしていた古代エジプトの太いアイメイクは、鉛と鉛塩を混ぜ合わせた顔料で極めて少量の鉛であれば一酸化窒素分子が生成され、目が細菌に侵されるのを防ぐ効果があるとの報告をしています。古代エジプトではマラカイトMalachite (孔雀石:緑色の顔料)、鉛の鉱石である方鉛鉱(ほうえんこう)Galenaは化粧品(アイメイクの目の上の黒色)として使用されていました。緑と黒の粉を目の周りに厚く塗る化粧は目をより美しく大きく見せる効果もあるし、鉱物が原料のアイメイクは、少量使えば殺菌効果も期待でき、太陽光線から目を守ったり、伝えられている呪術的な力があり魔除けになっていたのです。結膜炎のような目の細菌感染症がナイル川の熱帯湿地沿いで広がっていたのかもしれません。 他にも鉛の鉱物以外に化粧品の材料としては、入浴、香水としてバラやジャスミン、ニッキ、シダーウッド、ミルラなどの精油やオリーブ油、セサミ油などの植物、ロイヤルゼリー、ハチミツ、アロエなども用いていました。古代エジプトではミイラに見られるように薬草を使い分けていましたが、使いようで毒にもなります。扱いを間違えると死に至らしめるものもありました。 クレオパトラは美貌を維持するためにアイメイクや健康維持のための食品、薬草などを取り入れ、魔除けと重ね合わせていたとも思われます。

ワカメの産地偽装
   徳島県の特産品「鳴門ワカメ」などを東北の「三陸産」と偽って売っていたとして、地元の食品卸売会社「シミズ」が、県から是正するよう指示されました。 徳島県によりますと、「シミズ」は去年2011年5月、地元の名産である「鳴門ワカメ」を県外の業者2社に計2400キロを販売し、また、同年8〜9月には、原料原産地が不明な塩蔵ワカメを「三陸わかめ」などと偽り、別の2社に約9700キロを販売するなどしていたといわれます。清水社長は取材に対し、「ご迷惑をおかけした」と陳謝した上で、「3月まで勤務していた元会長が仕入れから販売まで一人で手掛けており、偽装していたかどうかも分からない」と釈明しているようです。 同社とは別に、県はこの日、ワカメの原産地を表示する根拠となる書類を保存していなかったとして、県指針に基づき11月9日に指導しています。
(2012,11,22)

食品機能性表示
 北海道の高橋はるみ知事は10月3日の道議会予算特別委員会で、道独自の食品機能性表示制度を来年度にも創設すると表明していました。食品の健康増進効果表示には国の特定保健用食品(特保)の許可が必要となりますが、費用と時間がかかります。北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区(フード特区)の規制緩和の一環で道などが国に独自の表示制度を提案し10月内にも認められる見通しをつけていました。 道からの見解によると、認定品の成分について「健康でいられる体づくりに関する科学的研究が行われています」などと表示できるようにし、認定マークを付けるというものです。特保の食品のような効能表示は薬事法や健康増進法に抵触するため認められないとしています。 道食関連産業室は「効能表示ができないのは歯がゆいが、道産食品の販売拡大や道外企業の誘致につながる」と期待しています。対象は道内で製造され、研究などで材料の機能・効能が証明された食品であり企業から申請を受け、知事が認定する仕組みとなります。

糖類と糖質
 ダイエットと称して糖類、糖質ゼロ飲料が人気を集めています。さてこの両者の違いはと話題となっています。糖質Saccharidesとは、糖分を含む物質のことで炭水化物ともいいます。ということから糖類(砂糖などの甘味料)は糖質の一部としています。健康増進法に基づく栄養表示基準では、糖質・糖類ともに「100mlあたり0.5g未満であればゼロ表示」が可能です。一般には糖類として単糖類(グルコース、フラクトースなど)、少糖類(ショ糖、乳糖、オリゴ糖など)、多糖類(炭水化物など)の総称ともしています。炭水化物と同義に用いられることが多いようです。受け取る側の感じとして「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」で考えられる原材料を以下にまとめています。
・糖類の使用を避け甘味料を用いることで「糖類ゼロ」表示
・糖アルコールや甘味料を使わず、ゼロ表示への基準値(100mlあたり0.5g)内で糖類を使用することで「糖質ゼロ」表示がされています。
「糖類ゼロ」
・添加物としての基準値内の甘味料を使用
・ゼロ表示への基準値内の糖類を使用
「糖質ゼロ」
・ゼロ表示への基準値内の糖類を使用
・ゼロ表示への基準値内の甘味料を使用
・ゼロ表示への基準値内の糖類+甘味料を使用
つまり、基準値内で糖類や甘味料を使用した場合には、「糖類ゼロ」「糖質ゼロ」ともに表示可能という場合が出てきます。ならば「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」で迷ったらどちらを選んだらいいのでしょうか? 基準値一杯に糖類や甘味料が使われているとすればですが、甘味料まで少なく制限できる「糖質ゼロ」の方が無難かもしれません。と結んでいます。掲載する側の意図として糖質は糖類と多糖類、糖アルコール類などであり炭水化物から食物繊維を除いたものと、糖類は単糖類と二糖類のこととして、分けて考えて記載しているところもあります。消費者としては、一番気になることはエネルギーのことと思われますが、甘味料に合成品が使われていれば気になるところです。単糖類・少糖類・多糖類として糖類(糖質)いることから両者の違いを追及するほどのことはないと思われます。ひとつの食品に対して地方によってさまざまに呼ばれています。一般には糖質と糖類を同一視してもよいのではないでしょうか。
(2012,11,15)

加工食品
 消費者庁の「食品表示一元化検討会」では食品表示を分かりやすくするための新法案づくりの改善作業に取り組んでいました。その素案として2012年8月、加工食品について原則として栄養表示を義務付けることなどを柱とした最終報告書をまとめています。この報告を受け、消費者庁が食品表示関連の法律を一元化する「食品表示法案」(仮称)を、来年の通常国会に新たに提出するとしています。食品表示は、食品衛生法、日本農林規格(JAS)法、健康増進法でバラバラの法律で分かりづらくなっていました。これにより、長年の懸案だった「一元表示」がようやく具体的に動き出すことになります。 栄養成分の表示は、栄養改善法で示されていた法律で平成15年(2003年)5月1日より廃止され新たに誕生した健康増進法が施行され引き継がれています。エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの5成分はすでに任意表示となっていましたが新法安では全ての加工食品で原則として表示が義務化されることになります。   現行の5成分を軸に検討され具体的にどの成分の表示を義務化するかは未定です。近年では欧米を中心に栄養表示を多くの国で実施しています。 今回の検討会の最終報告書は、原則として包装された菓子類や冷凍食品などの全加工食品を対象とし、1)膨大になりすぎた情報を簡素化し、文字拡大など見やすい表示にする 2)新法の施行後5年以内に栄養表示を義務付ける 3)アレルギー物質の表示を充実させるなどを柱として打ち出しています。
 
家計調査
 総務省「家計調査」のデータによると、平成23年の勤労者世帯のうち2人以上の世帯(平均世帯人員3.42人、世帯主の平均年齢47.3歳)の消費支出は1ヵ月平均308,838円となり、前年の平成22年318,315円に比べ減少しました。  平成18年は320,231円でした。支出の内訳をみると食料が22.2%(68,562円)と最も高く、次いで交通・通信費が14.7%、光熱・水道7.0%となっています。平成22年度は消費支出は1ヵ月平均318,315円に食料が21.9%(69,711円)と最も高く、交通・通信費が15.1%、光熱・水道6.8%となっています。
(2012,11,8)

チタン
  10月11日に東京大学の橋本和仁教授らの研究チームは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトの一環としておこなっていた屋内の照明でも高い抗菌・抗ウイルス機能を持つ光触媒を開発したことを発表していました。光化学反応を利用した地球に優しい、二酸化チタンの研究開発を行っています。酸化チタンは、光を当てると、紫外線をエネルギー源として、表面に付いたよごれを酸化還元反応で分解したり細菌の繁殖を防ぐ効果があります。感染リスクの高い空港や病院で効果を実証し2013年にも新触媒を利用した製品が市場に出る見込みです。いままで屋外利用が中心になっている光触媒の市場が拡大する可能性があります。現在の光触媒は紫外線でしか機能が発揮できず、紫外線の少ない屋内で高い抗菌・抗ウイルス機能を持つものはこれまでなかったったといいます。 開発されたのは光触媒として代表的な酸化チタンの表面に銅箔をつけてあります。蛍光灯下の実験では、大腸菌や多剤耐性菌、インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどの細菌やウイルスを1〜2時間で99%以上死滅させることができました。光のない暗所でも高い抗菌・抗ウイルス機能を確認しています。

アジア諸国
  ニールセン・カンパニー合同会社(港区白金台)は2012年8月28日、デジタルが食料品購入に与える影響に関する調査結果のレポートを発表していました。今回の調査は2012年2月10日から27日にかけて56か国2万8000人以上の消費者を対象に、インターネット経由で行われたものの一部分となっています。それによると調査母体においては、日本以上にアジア諸国のインターネット利用者間(2010年:インドネシア9%・タイ21%)で、健康や栄養に対する意識が高まっていることが分かっています。食品価格の高騰情報はどの国でも商品購入に大きな影響を与えていますが、食品のアレルギー要因やオーガニック食品の入手機会情報に関しインドネシアやタイでは日本の3〜4倍の高い割合の人が大きくインターネット利用者(世界全体で普及率23.44%・日本79.1%[2011年])で影響を受けたと答えています。アジア諸国では、まだ貧富の差などが、あり少なくともインターネットを利用できる立場にいる人については、先進層で高学歴の人が多いことが考えられ食料品の購入時に積極的なネット利用をしているようすが確認できます。日本では、90%以上で消費者が口コミ・友人・家族の勧めといった広告形態をオンラインによる形態の広告よりも信頼していることが明らかになっています。この傾向は以前にも増して高くなっています。アジア諸国では、周囲の人よりも、情報量の多いネットによる広告の信頼性の方を評価していますが、日本では、信頼できる知識のある周りからの口コミを高く評価しているといえそうです。

EUの食品輸入規制を緩和
 原発事故後続いていた日本からの食品や飼料、製品の輸入規制を大幅に緩和するとEU加盟27カ国で10月19日に発表していました。欧州連合(EU)は福島第一原発の事故以降、監視地域として東北・関東地方の福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山梨、埼玉、東京、千葉、神奈川、静岡、岩手の1都11県からの産地とする食品などについて輸入規制を行い、日本での放射能検査のEU基準値を超えていないことの輸出分析証明書添付を義務付けていました。このほど日本からの食品輸入規制を緩和を実施し福島県産を除く11都県については茶類(静岡産)やキノコ類(山梨・静岡産)、コメなど一部品目を除いて、アルコールでは福島産を含めすべて検査義務をなくす方針です。11月1日より実施となります。EU基準値セシウム(Cs-134、Cs-137)において1.幼児用食品(50Bq/kg)、2.乳製品(50Bq/kg)、3.飲料水、未発酵の葉から調合した茶、大豆および大豆製品以外のその他の食品(100Bq/kg)、4.飲料水(10Bq/kg)であり、今年4月から実施された日本の新基準値とほぼ同じです。飼料については、飼料対象によって40〜160Bq/kgまでと異なっています。放射性ストロンチウム(Sr-90)、プルトニウム(Pu-239)とアメリシウム(Am-241)は、2012年4月2日発効の欧州委員会実施規則284/2012により規制対象外となっています。日本貿易振興機構[JETRP:ジェトロ]http://www.jetro.go.jp/world/shinsai/inspection_eu.htmlに原発事故にともなう日本産農林水産物・食品への安全性検査等規制の動向
の詳細が記載されています。
出荷後の流通期間が長いコメ、牛肉、大豆については、暫定値を適用する経過措置を設け、 コメと牛肉は10月から、大豆は来年1月から新規制値を適用する方針です。
(2012,11,1)


カフェイン
 筑波大の桑山秀一講師がカフェインの過剰摂取で中毒し細胞が死ぬ仕組みを分子レベルで解明していました。体内で重要な働きをする生理活性物質「プロスタグランジンProstaglandin」の前駆物質がカフェインによって体内に作られ、細胞の死を促すことを発見しています。抗がん剤の作用を増強することで知られる高濃度カフェインでしたが、その刺激で合成されたアラキドン酸が、細胞死を促進していたのです。この仕組みを利用すれば、効力の高い抗がん剤開発につながる可能性があるというのです。8月に発表し英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版に掲載されているようです。 多くの多細胞生物は、自身の生存に不利益となる細胞を減らすアポトーシスApoptosis(予定細胞死)という仕組みを備えています。単細胞生物の細胞粘菌はプロスタグランジンProstaglandin(生体を防御するホルモン)の前駆物質であるアラキドン酸を体内で作る合成酵素を持っています。 実験では、遺伝子組み換えでアポトーシスの仕組みを持たない単細胞生物の細胞性粘菌を作り、高濃度のカフェイン溶液に浸すと、通常なら死んでしまう粘菌が死ななかったのです。アポトーシスとは別の細胞死が起きていると考え、生体維持にさまざまな役割を果たすアラキドン酸に着目していました。アラキドン酸の物質を作れないようにした細胞性粘菌は、高濃度カフェイン液中でも生き続けたことから、カフェインがアラキドン酸の合成を誘発し、アラキドン酸が細胞死を促していると結論付けました。菌と同様にアラキドン酸がカフェインによる細胞死を促していることがわかりました。ヒトの細胞を使った実験でも同じ作用を確かめられたといいます。

iPS
  iPSとは、induced pluripotent stem cellsの略称で人工多能性幹細胞(じんこうたのうせいかんさいぼう)と訳されます。iPSの研究は2006年に世界で始めて京都大学 山中教授らによってマウスの胚性繊維芽細胞に4つの因子 (Oct3/4, Sox2, c-Myc, Klf4) を導入することで ES細胞Embryonic stem cellのように分化多能性を持つ、さまざまの細胞になれる能力のあるマウス人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、2007年には人の細胞で確立したことを発表していました。皮膚組織などの体細胞へ特定の遺伝子を導入することによって分化細胞を多能性の細胞へと変化させることができるという画期的な発見です。このことをきっかけとして、さまざまな医学分野で急速に開発拡大しつつあります。ES細胞Embryonic stem cell(胚性幹細胞:はいせいかんさいぼう)と同様に非常に多くの細胞に分化できる分化万能性Pluripotency、分裂増殖を経ても自己複製能を持つ細胞となります。再生医療を実現するために重要な役割を果たすと期待されています。患者自身の細胞からつくったものであれば拒絶反応がでないとしています。いまや世界各国で研究や特許の競争が激化しているようです。iPS細胞の臨床基礎医学・創薬への応用は、将来多く報告されると思われます。山中伸弥教授(50歳)によって初められたiPS細胞は、細胞治療等の再生医療において難治性疾患、パーキンソン病治療、生活習慣病等に対する治療法を根本的に変革することが期待されています。iPS細胞からの卵子でマウスが誕生しています。さらに東京大学の宮島篤教授らのチームが、マウス実験レベルでランゲルハンス島の元になる細胞を培養する方法を開発し、iPS細胞をランゲルハンス島にすることに成功した報告があります。これらの研究は2011年3月の日本再生医療学会で発表しているようです。2012年8月には全身の運動神経が衰える難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者のiPS細胞から運動神経の細胞をつくり、薬の候補となる化合物を見つけることに京都大チームが成功したといいます。iPS細胞(人工多能性幹細胞)は皮膚などの細胞をさまざまな細胞になれる状態に初期化したものです。傷ついたり、機能を失ったりした組織や臓器をつくる再生医療の切り札とされているのです。山中伸弥教授は、ノーベル(1833-1896)の命日にあたる12月10日にストックホルム(スウエーデン)でノーベル生理学・医学賞(ジョン・ガードン[英国]との共同受賞)の授賞式が予定されています。
ES細胞について http://cellbank.nibio.go.jp/legacy/visitercenter/whatsculture/cellculture04.htmlよりご覧下さい。

産地偽装
 福島産のネギを千葉、茨城産の県外産として学校給食用に納入していたことが今年2月、福島県三春町にある青果店の経営者と元従業員の合わせて2人が、「偽装表示をしている」という一斉メールが町内に流れたことから発覚しています。 昨年4月ごろから発覚する今年2月末までの約11カ月間」産地偽装していたことになります。福島県産米を長野県産と偽装していた長野県駒ヶ根市の米卸業者が米の産地偽装の疑いで9月27日に家宅捜索を受けています。長野県産として発売した50トンのうち、26トンの米が、実は21トンの福島県産米と5トンの青森県産米をまぜたものだったというのです。偽装米の大半は福島県産であったようです。
(2012,10,25)

卵白
 キューピーでは、卵白の有効活用について研究を進めており、8月31日、日本食品科学工学会第59回大会(札幌)で乳酸発酵卵白について発表があったようです。乳酸菌で発酵させた卵白を開発しさわやかな風味を有し熱をかけても固まらない、乳酸発酵卵白「ラクティーエッグ」を開発しており、さらに乳酸発酵卵白を利用した研究をしていました。その発表によると食品の風味・食感を向上させることが分かりました。
今回は、
○レトルト食品の加熱臭を低減: 調理した牛丼の具に乳酸発酵卵白を2%または5%添加し、アルミパウチに入れて121℃、40分間殺菌しました。さらに官能試験で風味、香気成分を機器分析、乳酸発酵卵白の添加量に応じて風味が向上していました。 加熱臭をもたらす物質の量が乳酸発酵卵白の添加量に応じて減少していました。このことから、乳酸発酵卵白は食品を加熱による、におい物質の発生を抑制し、レトルト食品の風味を向上させることが分かっています。
○保水力で焼き菓子がしっとり: 乳酸発酵卵白を3.2%を添加した焼き菓子(ブッセ)を焼成し、4日間の冷蔵保存後に、しっとり感や口どけ等の食感を官能試験で評価しています。乳酸発酵卵白を加えた焼き菓子は柔らかさや口どけの良さ等の食感に優れていました。
 また、焼き菓子の水分量を測定したところ、乳酸発酵卵白添加品の水分は未添加の対照品に比べて高くなっていました。このことより、乳酸発酵卵白の保水能力が焼き菓子の食感を向上させ口溶けのよい食感になっていることが見出されています。以前には、乳酸発酵卵白により血中コレステロール濃度を低減することを発表していたようです。

3分の1ルール
食品の業界では、3分の1ルールというのがあるようです。3分の1ルールとは、食品の製造日から賞味期限までを3分割し、スーパーなどの小売が、メーカーに対し賞味期限が3分の1を切った商品の納入は、製造日から3分の1の時点まで、その後の食品については受け入れはしません。販売期限は賞味期限の3分の2の時点までを限度とするというルールとしています。消費者側からすると、少しでも新鮮なものがいいですから、賞味期限が近くなっているものは避けてしまう傾向がありますから小売業としては、売れ残りは困ります。このことが賞味期限が切れていない加工食品の返品や大量廃棄の要因となっている流通業界の商法の3分の1ルールについて、大手スーパーや卸、メーカー約40社でつくる協議会が緩和する方針を決めたというのです。 流通段階の食品のロス削減、ムダをなくすのが目的で、近く有識者を交えた検討チームを発足させて来年度をめどに具体策をまとめるとしています。コンピーターを使いこなして、廃棄は限りなくゼロに近づけていって欲しいものです。消費者は、賞味期限が、間近になってしまったものについては、廃棄されるより、安く提供していただければ、価格差を考慮して購買意欲に傾きます。その方が、早くさばけると思いますが。廃棄される分についても、それらはすべて製品に上乗せされているのですから、消費者は3分の1ルールによって高いものを買わされているのです。賞味期限間近のものを捨てないで安く売るのは、スーパーで常に行なっている商法なのではないですか。
 (2012,10,11)

ロコモ
 ロコモは、ロコモティブシンドローム(Locomotive syndrome)運動器症候群の略称で日本整形外科学会が、2007年(平成19年)に新たに提唱していました。運動器の障害、運動機能の低下により要介護になるリスクの高い状態になることです。その原因としては、大きく分けて、「運動器自体の疾患」と、「加齢による運動器機能不全」としています。
1)運動器自体の疾患(筋骨格運動器系)
  様々な運動器疾患で加齢よっても起こりやすくなります。変形性関節症、骨粗鬆症、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折などです。
関節リウマチでは、痛み、関節可動域制限、筋力低下などにより、バランス、体力、移動能力の低下をきたします。
2)加齢による運動器機能不全
 加齢により、身体機能の衰えがみられます。筋力低下、持久力低下、反応時間遅延、運動速度の低下、深部感覚低下、バランス能力低下などがあげられます。
これらの障害により容易に転倒しやすくなり、閉じこもり、運動不足になると、さらに筋力、バランス能力の低下などが加速して、ますます運動機能の低下が起こります。ロコモは、負の連鎖で「メタボ」「認知症」「ねたきり」で「要介護」の主要な原因になり健康寿命の短縮の大きな要因となるのです。健康寿命の延長、生活機能低下の防止には、予防、早期発見・早期治療が重要です。「人間は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められているようです。

▼宇宙では長寿になる
 宇宙での滞在は老化を遅らせることができ長生きの可能性のあることが、東京都健康長寿医療センター研究所の本田陽子研究員らのチームや宇宙航空研究開発機構(JAXA)などによる線虫を使った実験で分かっています。今回の研究結果は、英国の科学誌「Scientific Reports」に7月5日付で発表されていたようです。 人とほぼ同じ遺伝子を持つ線虫は体長1mmほどの細長い糸状の虫で研究チームは数百匹の線虫を、2004年4月打ち上げのソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に運び、実験棟で育ててもらい実験をしていました。無重力状態の宇宙空間での滞在は約11日間で、地上に持ち帰って調べると、加齢に伴って増加し蓄積するタンパク質の量が通常よりも減っていたというのです。 また、神経伝達や内分泌の働きに関係する特定の11種類の遺伝子の機能が低下していることが分かりました。このうち特に機能が低下していた7種類の遺伝子(Cha-1、glr-1など)を、地上で飼育した線虫で働かないようにしたところ、通常1カ月ほどの線虫の寿命が10〜30日ほど延びたというのです。 人に直ちに当てはめることはできませんが宇宙の微小重力環境がどのように遺伝子の働きに作用したのか、さらに他の宇宙環境の要因による影響など、いくつかの研究課題があるといいいます。
(2012,10,4)

経過措置の基準値
 今年の4月1日より放射性物質セシウムの規制値が適用されています。すべての食品に適用したわけではなく製造・加工食品は、今年3月31日までに製造されたものについては賞味期限まで流通することを認めていました。さらに米・牛肉は9月30日まで経過措置で、10月1日から新基準値となります。そのうえ、9月30日までに製造される米・牛肉製品はそのあとも賞味期限まで流通することになります。大豆は、来年1月から規制値の適用となり12月31日まで、つまり今年いっぱいまでが経過措置、それまでに製造される加工品は来年の賞味期限まで流通することになります。 米・牛肉・大豆とそれらの加工食品は来年に入っても規制値と暫定規制値が混在していることになるのです。地域性を考慮し収穫期、製造期間によって経過期間が設けられているようです。基準値は一般食品のほか、牛乳と、粉ミルクや市販のベビーフードなどが新設され乳児用食品が50Bq/1kg、飲料水が 10Bq/1kgです。  暫定規制値の牛乳を200Bq/1kgから4分の1の50Bq/1kgに、飲料水を200Bq/1kgから20分の1の10Bq/1kgです。 穀類や肉、魚、野菜などの一般食品を暫定基準値の500Bq/1kgから1/5の100Bq/1kgです。緊急時の暫定基準値は、野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他が500Bq/1kg、牛乳・乳製品、飲料水が200Bq/1kgでした。規制値は食事による内部被ばくの上限を、暫定値の年5mSv(ミリシーベルト)から1mSvに抑えた値となっています。

じゅんさい
  機能性食品の研究開発を手掛けているHarvestech(ハーベステック、秋田市、浜田健太郎社長)は秋田県の特産品であるジュンサイから成分を抽出した機能性食品素材を秋田県総合食品研究センターと共同で開発しています。サプリメントメーカーやトクホ(特定保健用食品)メーカーなどへ販売していく予定といいます。   じゅんさいは「ぬめり」の部分に多糖体を含む一方で、未利用の成長して開いた葉に着目し葉から抽出したエキスには緑茶に匹敵する約30%のコラーゲンの分解を遅らせるポリフェノールの新規成分の発見です。20種類以上の成分を単離しています。新規成分のフラボノイド配糖体の存在を発見し、ジュンサイにちなんでジュンサイノサイドA(Junsainoside A)と命名しています。この成分は、コラゲナーゼ阻害活性やエラスターゼElastase(プロテアーゼの一種)阻害活性を有することを確認しました。さらに、成分中には、チリロサイド(Tiliroside)に類似したフラボノイド配糖体も含まれていることがわかり、この物質の特性である抗肥満活性も期待されるというのです。実験からコレステロールや中性脂肪の蓄積を抑えることを確認しています。 「じゅんさいエキス」の製品名で10月3日〜5日に東京ビッグサイトで開催される「食品開発展2012」で新製品の発表を行う予定です。美容や生活習慣病対策に新しい機能性素材としての展開をします。生活習慣病や美容などに期待されています。今後は粉末や液体に加工し、サプリメントや健康食品の素材として供給を見込んでいます。
(2012,9,27)

山芋     
   富山大学和漢医薬学総合研究所の東田千尋准教授らの研究グループが、ヤマイモなどに含まれる成分で強壮作用があるとしている化合物のジオスゲニンDiosgenin に、アルツハイマー病を改善する作用があることを動物実験で突き止めて7月に公表していました。アルツハイマー病を発症させたマウスに0.12mg/日ずつ、20日間連続でジオスゲニンを注射し実験しています。その後、記憶力を試すと、注射していないマウスが30分前に見た物体に初めて見るような反応を示したのです。注射したマウスは正常なマウスと同じく既知の物体と認識したといいます。ジオスゲニンの投与でアルツハイマーで増加、蓄積するというアミロイドβが約7割減少し、更に、脳の中の情報のやりとりに重要な役割を果たしている神経細胞から伸びた病変を起こした記憶に障害の出る突起の軸索が正常な状態に戻っていたことが分かっていました。

鉄の過剰摂取
  名古屋大大学院医学系研究科の豊国伸哉教授や赤塚慎也助教らの研究チームによってラットを使った実験で体内に必要以上の鉄分が蓄積すると、がんになるリスクが高まることを突き止めています。8月29日の米オンライン科学誌「プロスワン」に掲載したようです。豊国教授らのチームは、通常の体内にある3〜5倍の鉄を投与し、腎臓がんになったラットのがん細胞の染色体変化を調べました。がんを抑制する遺伝子の欠損や、がん遺伝子の増加などの変化が、ヒトのがん細胞の染色体変化とよく似ており、過剰な鉄が、がんを引き起こす原因の一つと結論づけました。 健康のためと錠剤などのサプリメントで必要以上に取り込んでいる場合があります。鉄は、国民健康・栄養調査で不足気味の栄養素にあげられ、体内に2〜5g(血液55% 筋肉10% 肝臓・骨髄・脾臓35%)含み酸素・二酸化炭素の運搬するヘモグロビンの生成、血液運搬の役割りをしています。貧血症、成長過程の子どもや妊娠中、閉経前の女性には特に必要としていますが、2〜5gの0.14%(4.2〜7mg)が毎日入れ替わっています。出血以外に多くの鉄分を体外に出されることはなく、30歳以降男性、高齢者は加齢とともに蓄積しやすいといいます。 過剰に蓄積された鉄は、細胞を傷つけ、発がんを高める活性酸素を多く発生させることが分かっています。豊国教授は「体の状態に応じて、医療の場で個別に鉄の摂取について考えるべきだ。鉄のサプリメントを不用意に取らないことや定期的な献血ががん予防につながる可能性がある」と話しています。
 (2012,9,20)

結婚の条件
   女性の結婚するための条件として三高(高学歴・高身長・高収入)とも思えませんが、いわれてきました。さらに三平(平穏、平均的年収、平凡な容姿)から三低、四低へと変化しています。四低とは、1)低姿勢(威張らない)、2)低依存(家事を女性に頼らない) 、3)低リスク(リストラされない)、4)低燃費(節約できる男)の4つです。
1)低姿勢
女性に対して威張らない。腕力のある男性は、話し合いより先に暴力を振るう人が多いように思われます。 威張ず、暴力を振るわない、頼りになる人であってほしいものです。
2)低依存
家事や身の回りのことを妻に頼らない。 一昔前は、男性側では家事は妻の仕事で、結婚は身の回りの世話をしてくれる人として捉えていたようです。女性側から許せない信じられないような理由で結婚を決意する男性は非難されます。 共働きなら尚更、お互いを高めあえる人と考えるなら自分でできることは自分でしましょう。
3)低リスク
リストラされない事故・事件等に巻き込まれることの少ない人生万事穏やかに過ごすことでしょうか。 不安定な社会情勢ですから、公務員のような、安定した収入と終身雇用は大きな魅力となるようです。
4)低燃費
節約できる男性は、景気低迷で必要な条件といえます。浪費家は男女共に見受けられることが多いですが、堅実派であれば、家計が助かります。

自立している女性は、自立した男性を求めています。自宅で家事をしない、着せ替え人形のような子供化した夫では結婚できませんね。定年後に熟年離婚、みのむし、濡れ落ち葉とならないよう男女とも新婚時より幅のある生涯設計を考えておく必要があります。

食料需給表
  農林水産省では、平成23年度の食料自給率及びその前提となる食料需給表を8月10日に公表しました。
カロリーベースの食料自給率については、平成23年度にお いては小麦の国内生産量が増加した一方、米の需要量及び魚介類の国内生産量が減少したこと等により、前年度と同率の39%になりました。
生産額ベースの食料自給率
平成23年度においては、肉類、魚介類、野菜の国内生産額が減少したこと等により、前年度から4ポイント低下の66%になりました。
※平成22年度について、昨年公表した概算値では69%でしたが、今回公表の確定値で70%になりました。
詳細は、こちらをご覧下さい。
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/120810.html
(2012,9,13)

青ジソ
 京都大大学院薬学研究科の久米利明准教授らの研究グループは8月6日、身近な青ジソに老化やがんの発生などを予防する「DDC:2',3'-dihydroxy-4’,6'-dimethoxychalcone」と呼ばれる有機物質の抗酸化成分が含まれていると発表していました。アメリカの生物医学誌「Free Radical Biology & Medicine」のオンライン版に掲載されたようです。健康食品、予防薬開発の可能性も期待されています。  体内では酸素の一部が活性酸素となりますが活性酸素が過剰にならないよう通常は抗酸化酵素(ポリフェノール類)やビタミンなどの働きでバランスが取られています。疲労、ストレス、大気汚染、喫煙などで、バランスが崩れると酸化ストレス状態となり細胞を傷つけ、老化促進やがん、認知症、動脈硬化などの発症の一因になると考えられています。  研究グループでは果物や野菜など12種類(桃、リンゴ、イチゴ、クランベリー、ラズベリー、温州みかん、青ジソ、モロヘイヤ、春菊、セロリ、パセリ、赤ジソ)のサンプルについて、成分を調査し青ジソには酸化を抑制する指数の高いDDCが含まれていることが判明しています。合成品でも同様の働きがあることも確認されています。 DDCの成分は熱帯に生息する植物の葉から見つかっていたのですが、青ジソのような身近な食品から見つかったのは初めてといいます。DDCをラットの細胞に加えると、抗酸化酵素が増加することが確認されています。  久米准教授は「青ジソに含む量は微量なので化学合成し食品に加えるなど効果をさらに検証する必要があるが、サプリメントや予防薬開発につながる可能性がある」と話しています。 

認知症の予防
 京都大学医学部の木下彩栄(あやえ)教授や前迫真人氏(博士課程2年)らの研究で食事療法よりも運動療法の方がより有効との発表をしています。アルツハイマー病の脳では正常ではあまり産生されないたんぱく質のアミロイドAmyloidsとして沈着、蓄積し神経細胞に障害を起こすことで記憶機能が悪化すると考えられています。さらに糖尿病や高脂血症などの生活習慣病との関連が疫学的に注目され、マウスに高脂肪食を与えると記憶力が低下し、アミロイドが多く蓄積するとの報告もされています。研究チームでは、アルツハイマー病にしたモデルマウスを次の4群に分けています。
(1)高脂肪食のえさを20週間食べさせた
(2)途中の11週目から「回し車」で自発的に運動をさせた
(3)11週目から運動をさせずに、普通食のえさに切り換えた
(4)11週目から自発的運動と普通食のえさを与えた
 マウスの記憶力の変化をみるため、あらかじめ覚えさせていた水上迷路のゴールに泳ぎ着く時間を測定しています(Morris水迷路試験)
その結果、
(1)の高脂肪食だけを食べていたマウスは約35秒かかったが、
(2)の高脂肪食ながらも運動したマウスは約16秒だった。
(3)の普通食に切り換えたマウスは約25秒、
(4)の運動と普通食を組み合わせたマウスは約17秒でした。
 さらに脳内のアミロイドの蓄積量についても、運動した高脂肪食マウスでは、運動しなかった高脂肪食マウスの半分程度に減少し、運動と普通食を組み合わせたマウスと同じ程度だったといいます。 これらにより、運動療法の方が食事療法よりも効果的で、高脂肪食のままでも運動をすれば、普通食に切り換えた場合と同様な効果のあることが分かったとしています。 アルツハイマー病については、生活習慣病や教育などの患者指導で、世界全体で50%ほど患者数を減らせるとの試算もあります。今回の研究成果は、運動と食事でどちらを優先して指導すべきか明らかにしたもので、米国の科学誌「The Journal of Biological Chemistry」オンライン版(5月4日付)に掲載、発表しています。ほかに最新の研究で言語の取得が認知症の予防になるいう報告がありました。二種類の言語を扱う者をバイリンガルBilingualといいますが、言語は満8歳までのうちでないと習得が難しいという臨界期仮説があり外国語の習得には若い方がよいという主張もあり、定説には至っていないようです。2つ以上の言語を話す人は老化した 脳に起きる認知症の進行を遅らせることができるかもしれないというのです。たとえ高齢になってからでも、新たな言語を学べば老化を遅らせる効果があるようです。知力の同等なアルツハイマー病の人で2つの言語を話す人と1言語だけの人との比較でアルツハイマー病と診断された時期が平均で4年ほど遅かったというのです。バイリンガルになることは脳を活性化する1つの方法でもあるようです。たとえ中年になってから第2言語を学び始めても、アルツハイマー、認知症を予防する助けになるといわれています。
(2012,9,6)

八戸沖の鱈
  青森県は6月19日、八戸市沖で水揚げしたマダラから、食品衛生法上の基準値100Bq/kgを超える放射性セシウムを検出したと発表していました。県内からの農水産物から基準値を上回る116Bq/kgの放射性物質セシウムが検出されたのは初めてとのことです。県は太平洋沿岸の各漁協に対し、マダラの出荷自粛を要請し、焼却処分していました。 その後、7月22日までに計15回県南の太平洋沖で採取したマダラをサンプリング検査した結果、放射性セシウムが0-70Bq/kgと基準値を下回ったため安全性が確認できたとして出荷自粛解除を決めています。 県は当面はマダラの検査を続ける方針です。

放射性物質
   8月21日に報道しています。8月1日に南相馬市原町区の太田川の沖合1kmで採取したアイナメ2匹分の検体から食品の基準値100Bq/1kgの258倍の2万5800Bq/1kgが検出されていました。過去最大の値で水産庁によりますと、これまでの最大値はヤマメの1万9700Bq/kgでした。 アイナメはいままで出荷制限されており、漁業もしていないので市場に出回っていません。 東電は「ホットスポットのようなものがあって、そこの餌を食べた可能性もある」としています。さらに 原発周辺4市町村、10地点でプルトニウム確認されています。福島第一原子力発電所からおよそ32km離れた福島県飯舘村の土壌から、原発事故で放出されたとみられるプルトニウム2Bq/m2を検出していました。 相馬市の沖約50km、水深150m以上の海域で行っている3魚種(ミズダコ、ヤナギダコ、シライトマキバイ[ツブ貝])に限り漁業を行っていました。福島県では8月22日には、 試験操業の対象をイカやカニなど7魚種(キチジ[キンキ]・ケガニ・スルメイカ・ヤリイカ・巻き貝のチヂミエゾボラ・ エゾボラモドキ・ナガバイ)を加えることを、いわき市で会合を開き県漁業協同組合連合会で決めていました。いずれも県のモニタリング調査で1月以降、放射性セシウム は検出限界値未満(ND)が続いていたといいます。さらに9月から試験操業の対象魚種を計10魚種に拡大するとしています。福島県沖の調査では、福島第1原発の南側で国の基準値を超える魚介類が多い一方で、北側は比較的に影響が少ない傾向のようです。

ザクロ
 石榴(ざくろ)の果汁成分に、2型糖尿病の発症に関わる悪玉ホルモンの分泌を抑える効果のあることを、近畿大学農学部の河村幸雄教授と森山達哉准教授の研究グループがマウスを使った実験で突き止め成果を米国の生化学専門誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」に7月18日に発表しています。生活習慣病といわれる2型糖尿病の発症要因としては、最終的に膵臓からのインスリンの分泌が不良となり糖尿病になってしまいます。そのインスリン抵抗性が起きるのは、肥満によって肥大化した脂肪細胞で善玉ホルモンの「アディポネクチンAdiponectinの分泌が減り、レジスチンResistinなどの悪玉ホルモンが増えるからです。研究チームは、培養した脂肪細胞からのレジスチンの分泌を抑制する植物由来の食品成分を探索し、ザクロから抽出した果汁成分に強い分泌抑制効果のあることを見いだしました。血中のレジスチン濃度が高いマウスに石榴からの果汁成分を摂取させたところ、レジスチン濃度が低下し善玉のアディポネクチンの分泌には影響を及ぼさなかったというのです。この有効成分がエラグ酸Ellagic acidであることを突き止めています。抗酸化作用のあるポリフェノール化合物です。このことからエラグ酸にレジスチンの分泌抑制効果のあることが分かり糖尿病の予防に役立つサプリメントや機能性食品の開発につながる可能性があるといいます。
(2012,8,30)

穀物の高騰
  米国の穀倉地帯が、記録的な熱波で1956年以来の大干バツに見舞われているようです。米国は、トウモロコシ、大豆ともそれぞれ世界全体の生産量の約4割を占めます。今や、穀物は食品や飼料としてだけでなく、バイオ燃料の原料にまで用いられています。アメリカではガソリンに一定のバイオ燃料の混入を地域によって義務づけているといいます。穀物相場の高騰は、輸入の多くを米国に依存している日本の食卓に大きな打撃を受けます。輸入穀物を飼料にしている豚肉、油、調味料などの値上がりが懸念され始め大手商社では、穀物調達先の分散化を考えています。6月末よりアメリカの広い範囲を記録的な熱波が襲い、また、東部を中心に暴風雨に見舞われ被害が相次いでいます。米東部と南部の広い地域で6月29日、記録的な猛暑となり、南部テネシー州ナッシュビルでは観測史上最高の42.7度、東部の首都ワシントンでは40度に達し6月の気温として過去最高となった模様です。東部ジョージア州アトランタでも観測史上最も高い41℃を記録したといいます。米中西部も6月以降、極端な高温小雨に見舞われ米海洋大気局によると、干バツの被害は米本土の55%に及び、これは1956年以降で最悪の規模としています。とうもろこし産地の農家も天を仰ぎ、危機感を深めています。オバマ政権は農家の支援策などを打ち出しているのですが、干バツの勢いの前に対応は後手に回っています。穀物価格は歴史的水準に高騰を続け、米国や世界経済の新たなリスクとなる恐れもあります。

▼O-157
   札幌市保健所は、8月14日に市内5箇所の高齢者関連施設において5日から下痢や血便等の多数の有症者が発生し2名、その後6名の死者がでている件に関し、腸管出血性大腸菌O-157による食中毒と断定しました。原因食品は、平成24年7月28日に漬け込まれた「白菜きりづけ」(消費期限2012年8月2日及び8月3日)であり、市内のスーパー、ホテルなど他の販売施設等においても、流通・販売があることが判明しました。製造業者は消毒不足であったことを認め謝罪しています。汚染源となった漬物は特売対策などのため通常の倍の量を一度に作り、消毒する際の塩素濃度が低くなり殺菌が不十分だった可能性があるとしています。この点について同社は、これまでも同様のケースで問題はなかったとした上で、「結果として、菌に汚染された漬物を出したことは消毒を含め十分ではなかった」との認識を示しました。同社は従業員の便のO-157検査のほか、外部の衛生コンサルタントによる漬物の検査も実施していたのですが、漬物検査の項目にはO-157は含まれていなかったといいます。会見で、「白菜きりづけ」も含め、製造している14の漬物商品をすべて自主回収することを明らかにしました。
(2012,8,23)

フリーズドライ食品
  これまで主流だったスープやみそ汁の枠を超えて、フリーズドライ食品が増えています。さまざまな食品に使われ始め、お湯を注いですぐに食べられるスープ類は定着しているようです。フリーズドライ技術は冷凍真空乾燥、凍結真空乾燥、冷凍乾燥ともいわれ食品を凍結させ真空に近い状態の中で脱水、乾燥させる製法で低温で、食材の温度を上げることなく水分が気化(氷→水蒸気)し乾燥が終わるまで低温を保つことができます。真空状態で乾燥させているため、鮮度を保ちながら長期保存もできるという利点から、食卓に並ぶ料理にもフリーズドライ商品が登場する機会が増えていくものと思われます。今年2月、フリーズドライ食品大手の天野実業(広島県福山市)と、グリコ (大阪市西淀川区)が相次いでフリーズドライ食品を発売しています。天野実業のフリーズドライカレーはお湯を注いで10秒で完成といいます。漬物でも、美味しい漬物は、近年要冷蔵でも手入れを怠ると日持ちしない傾向でした。フリーズドライ製法により、重量は最大で1/10、今までにない新しいカタチの漬物です。菜乾(さいかん)では、必要な分だけ取り出し袋に直接水を入れ30分待てば漬物になります。水戻しせずそのままでも、ふりかけ、お茶漬け、サラダのトッピングなど、お料理に幅広く使うことができます。1) 単身世帯が増えた 2)非常食・保存食  3) 海外旅行・アウトドアの携帯食  さらに節電対策という利用法も考えられます。
(2012,8,9)


生命力
  秋田県の78歳の男性が竹の子狩りに出かけ遭難し20日ぶりに衰弱はしているものの意識はハッキリしており、命に別状はなく高齢でありながら無事救助されました。盛岡西署に7月8日に入った連絡によると、男性は6月18日から秋田県内の乳頭温泉郷付近にタケノコ採りに出かけたまま行方が分からなくなって、家族から捜索願が出されていました。遭難から20日ぶりに生還を果たしています。 足を痛め動けなくなり救助を待つ間は、おにぎり、チョコレート、水、山菜(刺し簿:さしぼ【オオイタドリの若芽】)を採取し、ブルーシートにくるまって寒さをしのいでいたといいます。山に入いる時に、おにぎり3つと板チョコを持っていました。発見時は長靴を枕にしてブルーシートを巻いてなるべく動かないようにしていたといいます。空のチョコレートの空き箱、ペットボトルと一緒におにぎりも1つ残していました。本人の精神力の強さも関係しているようです。

オリンピック選手の食事
 つい10年程前までは、食事とスポーツとの関係は決して良好とはいえなかったようです。単に肉を食べることが奨励されていたり、不足はサプリメントで補えばいいなど、まさにトンカツを食べて縁起を担ぐ式のもののようでした。食事は、目に見えて、向上するものではないだけに選手にすんなりと受け入れなかったようです。「食育」、生活習慣病の予防の推進が言われるようになって、やっと食事の大切さが認識されるようになりスポーツ栄養としての定着も感じられるようになったのです。筋力と体脂肪率、皮下脂肪の測定などで栄養バランスの大切さを理解してもらうなど苦労もあったようです。普段は、体作りからバランスの取れた、基礎体力作りとし、試合直前には、即エネルギーとなる炭水化物食が奨励されます。海外遠征の多いオリンピック強化選手では、食べなれないものも多く、日頃から食べなれている食材の選択も必要となってきます。現地での食材の調達方法などの研究も栄養士として重要です。近年の目覚しい女子の活躍には、食に関する関心が強いからなのかもしれません。
(2012,8,2)

うなぎ
  うなぎの消費が増える夏を迎え、養殖用の稚魚シラスウナギの不漁が続き、さらに中国、台湾産の値上がりもあり、静岡県、東京都の卸業者が2012年6月下旬から7月上旬にかけ、アフリカのマダガスカル産、アメリカ産の食用うなぎの輸入に踏み切っていました。 アフリカ産は、高騰が続く日本のうなぎの6割程度の価格で流通が可能とのことです。食用として本格的に 輸入されるのは初めてとのことです。今回の輸入開始で不安定だった提供状況が安定するのではないかと期待されています。 アメリカ産は油が少ないと消費者には敬遠されるのでとしています。アフリカ産は、種類が異なりますがニホンウナギ並みに味がよく、脂がのって焼くと芳ばしい香りがよく、大きさは、大きくなると体長2m、重さ20kgと食べ応えもあるようです。今まで日本で食用とされているウナギは4種類といわれニホンウナギ(Anguilla japonica)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、アメリカウナギ(A.rostrata)、オーストラリアウナギ(A.australis)です。実際に国内で養殖消費されているうなぎの6割は、既に中国・台湾産のもので、4割が養殖国内産です。水産総合研究センター養殖研究所の田中秀樹ウナギ種苗研究チームが、ウナギの完全養殖に成功との速報が2003年にありました。実用化は、10年後に成る見こみとしていましたがまだ技術的には課題がいろいろ残っているようです。

ヨード 
  沃素Iodineともいい海藻、岩塩、海水に多く含まれます。カイロキシン、ヨードチロジンの2種の甲状腺ホルモンの主成分であり欠乏、過剰摂取により甲状腺腫の原因になっています。推奨量成人で150μg/1日として海藻をよく食べている日本人には、不足することは少なく平均1〜4mg/1日摂取しているといわれます。上限量とし3mgを定めていますが上限摂取量のほうに付いては、まだはっきりした化学的根拠が示されていなく国際基準、日本の比較的海藻を多く摂取している集団のヨウ素平均摂取量を参考にして定めているといいます。日本では、不足より過剰摂取(甲状腺腫、眼球突出、頻脈)が気になるところです。 ヨウ素は、陸の植物には、あまり含んでいなく海岸より離れた地域での欧米では、沃素の添加がおこなわれているところもあります。ヨウ素は、一回の可食量乾燥わかめ0.2mg(200μg)/1g、乾燥昆布2mg(2000μg)/1g、焼き海苔(1枚3g)180μg程度含みます。
(2012,7,26)

長生きの秘訣
  静岡県では、「適切な運動」「栄養」「社会活動への参加」と、この3要素を満たした人は、1要素も満たさない人に比べて死亡率が半減するとした推計を6月20日に発表しています。静岡県では、調査に協力した国立健康・栄養研究所(東京)の高田和子栄養ケア・マネジメント研究室長のもとで、1999年に合計10,363人の高齢者(65〜84歳)を対象に飲酒や喫煙、運動、体格指数(BMI)など30〜40項目を調べていました。今回はこの結果と、2010年までに亡くなった1,117人の当時の回答内容を統計処理して算出したものです。その調査結果より、1)週5日以上歩く(運動)2)肉、魚、大豆、卵を含むおかずを1日3回以上食べる(栄養)3)町内の作業やボランティア活動に週2回以上取り組む(社会活動)の3要素を満たした人は、何も満たさない人より死亡率が51%減少していました。中でも社会活動への参加が「かぎ」となることが分かりました。運動と栄養の2要素だけでは32%の減少にとどまっていたといいます。高田和子栄養ケア・マネジメント研究室長は「社会活動への参加が死亡率低下に効果がある」ことを指摘しています。静岡県は「県民に社会活動への参加を促したい」とし、結果を2012年7月21日(土)9:30 〜16:30 の東海公衆衛生学会で発表する方針です。

バナナの力
  首都大学東京の東直樹名誉教授は「バナナには知られていない力もある」と指摘しています。成熟度により、青色から黄色、茶色に変化するバナナですが、その過程で含まれるデンプンの分解が進み、食感や味・甘みの変化と同時に、健康機能も変わってくると解説しています。日本バナナ輸入協会が提示するバナナのカラーチャートではオールグリーンの1から熟し切った状態の8段階に分類され、店頭には両端に青みが残る5以降のものが並ぶとしています。東直樹名誉教授は、注目したいのは黄色バナナにアンチエイジングや美肌に作用するビタミンB2、B3(ナイアシン)、B6が多く含まれ、他の果物より多いといいます。さらに茶色バナナではマウスを使った実験で、血中内で免疫活性を高める物質が増えることが分かっています。一番甘く香りも強い茶色バナナの秘められた力といえるとしています。未熟では、でん粉質ですが熟してくると果糖、ブドウ糖、蔗糖に変化し甘味が増します。またタンニンの不溶化により渋味が感じられなくなり、不溶性プロトペクチン(主にペクチンとセルロースとが結合)の分解によりペクチンが生成され組織が軟化してきます。K(カリウム:心機能、筋肉機能を調節)460mg、マグネシウム(カルシュウムの定着に関与)32mg、ビタミンE(抗酸化作用)0.5mg、ビタミンB2(脂質のエネルギー代謝に関与)0.04mg、ナイアシン(血流改善)0.7mg、ビタミンB6(アミノ酸代謝に関与)0.38mg、色素成分はキサントフィル、カロテン56μg【ビタミンA9μg】、食物繊維1.1g/100g中を含みます。1本100g程度で86kcalで熟度の違うバナナで健康への思いに変化がみられるかもしれません。スポーツ選手に気軽に食べられ愛されているのもうなずけます。

米国の健食市場
 米国の健食市場における展示会はこの20年成長が著しいといいます。健康博覧会と前後して開かれた米国の 世界最大規模の展示会ナチュラル・プロダクツ・エキスポ:NPEの視察団が帰国し語っています。特徴的なのは大規模な食品フェアに近いことで流通が整備され、多くの小売店に提供する商材が、これらの展示会で紹介されているといいます。米国のナチュラル・プロダクツ・エキスポ:NPE(Natural Products Expo )では、オーガニック、ナチュラル、健康、エコ市場などで、オメガ3やプロバイオテクス、スーパーフルーツが目立つようです。極めつけは「ホールフーズサプリ」ということとしてアメリカで1990年に発表された「デザイナーズ・フーズ計画」で、その食品は、重要度の増加の具合によってピラミッド型に三層に振り分けて表示されています。にんにく、生姜、セリ科植物などの健康食品ということになるでしょうか。アメリカでは、健康保険の浸透は日本ほどではなく、病気しない、病気にならない身体を作る、健康を維持していくのには、毎日の食生活が大切なこととなります。日本では不摂生をして保険があって、医療を頼り、以前は食事はないがしろにしてきた風潮がありました。病気を治すのは、アドバイスは受けることがありますが、直すのは、治療には本人の努力、食生活が欠かせず、重要なこととなります。医薬の前に、食事を重視することによって病気を予防することができるのです。近年は、医療より食を見直していく風潮があることはよいことです。
(2012,7,12)

食事調査
   福島県の生協コープふくしまは、県内の100世帯を対象に食事に含まれる放射性物質の摂取量調査を実施していました。昨年11月中旬から今年の4月中旬までの期間、県北、県中地方を中心とし子どものいる生協組合員100世帯を対象に実施しています。その結果が5月14日に公表されました。2日間で6食分の食事を1人分ずつ多く作り、ゲルマニウム半導体検出器で測定しています。10世帯から検出限界値の1Bq/1kg以上の放射性セシウムが検出されたが、基準値を下回ります。検出限界値以上のセシウムが検出された10世帯は11.7-2Bq/1kgにとどまっていました。同じ食事を1年間食べた場合の内部被ばく線量は0.14-0.02mSvで、国の基準値100Bq/1kgの根拠とともしている年間1mSvの許容線量を大きく下回っていました。残る90世帯からは検出されていなかったようです。 福島第1原発事故と無関係に自然界に存在する放射性カリウムは全世帯から検出され、1kg当たり58-15Bqあったといいます。 コープふくしまでは「調査は日々の食事への不安を解消する一助になる」として、本年度も夏季と秋・冬季に各100世帯で調べる予定にしています。 
 
生の牛レバー
  の肝臓の内部からO-157が見つかっています。牛の汚染された食肉の生食(レバ刺し、ユッケなど)は、腸管出血性大腸菌O-157、O-111、カンピロバクター 、サルモネラ属菌といった食中毒を引き起こすリスクが高くなります。ユッケより食中毒件数が多い生の牛レバーについても規制を検討していました。厚生労働省の審議会では、6月12日、生食用の牛レバーの飲食店、小売店での提供を7月1日から禁止することを正式に決めています。食中毒を起こすO-157などの腸管出血性大腸菌がレバー内部に入り込むことが分かり、除去できる方法が内部までの加熱以外に安全に提供できる方法がないことにより近く食品衛生法の基準を改正し罰則付きで禁じることとしました。生レバーの加熱は、内部全体を63度で30分以上か75度で1分以上が目安となります。  この禁止事項に違反すれば、2年以下の懲役か200万円以下の罰金が科されることになります。
 (2012,7,5)

高校生の食事情
 農林中央金庫は、「第2回 現代高校生の食生活、意識と実態調査」についての首都圏の高校生の男女400名(各200名)を対象に、2005年12月にほぼ同じ条件で実施した第1回「現代高校生の食生活、家族で育む『食』」(2006年3月発表)とも比較しながら4月27日に発表しています。調査期間:2012年3月19日〜3月30日前回調査した2005年末は、まだ「孤食、飽食」の時代の名残があったのですが、その後に世界各地でさまざまな時間の経過があり、6年前に比べて「食」への意識には明らかに異なってきているようです。1週間に家で「朝ごはん」を食べる回数は「毎日」がほぼ7割強の72.5%で、前回の68.8%よりやや増えています。週に5.9回で、ほぼ毎日食べています。学校での昼食については、「弁当を親に作ってもらう」が88.8%と多数で、前回調査の65.5%に比べて大きく増加していました。次いで「コンビニなど校外の店で買う」が38.5%と、前回の29.0%より伸びています。 家で食事の仕度をしたり手伝ったりする人は、79.3%に達していました。その頻度は、「全く行わない」が、男子では前回62.0%から今回29.5%と半減しています。女子は17.0%から12.0%でした。高校生の食への意識が高まり、この6年での変化が大きくなっていることがうかがえます。

食品表示の見直し
 消費者庁の「食品表示一元化検討会」が昨年9月から議論し、抜本的見直しとして今年の6月に報告書をまとめる予定としています。加工食品を主な対象としている原材料名や内容量など商品選択に必要な情報を記載する「日本農林規格(JAS)法」、食品添加物や安全性に関した情報を扱う「食品衛生法」、栄養成分や特別用途表示に関する「健康増進法」の3法を一元化していくとしています。表示に関する項目や規定を抜き出して整理し、新法を制定する方針です。検討会において現行制度は、三つの法律に基づく表示が混在し、わかりにくさが指摘されています。表示の制度を整理し、見直すのが狙いとして現行では「品質を示して商品を選びやすくする」「アレルギーなど安全性に関わる情報を提供する」など、目的が違う複数の法律が入り組んでいるとしています。法律により言葉の定義が違うことも分かりにくさの一因となっているようです。消費者の関心が高い原料原産地の表示の拡大や、栄養成分表示の義務化など、情報量を増やすべきだという声もあり、簡素化、分かりやすい表示とは何か模索がつづいています。

福島沖の漁業
 原発事故で自粛していた相馬市では、6月14日に事故後初めて試験操業を実施していました。県の放射性検査で不検出が続いて見られたミズダコ、ヤナギダコ、シライトマキバイ(ツブ貝)の3種を宮城県と海域を接する沖合い約50km水深150mから水揚げし、対象魚種以外は放流しています。生と茹でた加工品を検査し、ともに不検出であったことから県内外の地元への試験的出荷をして市場の反応をみるといいます。6月20日より1年3ヶ月ぶりに販売を再開する見通しです。福島県沖の調査では、福島第1原発の南側で国の基準値を超える魚介類が多い一方で、北側は比較的に影響が少ない傾向のようです。
(2012,6,28)

高齢者、病者用食品市場の成長予測
   高齢者病者用食品市場の成長予測をシードプランニングで調査し発表しています。全体人口のなかで65歳以上の人口が7%を超えた社会を高齢化社会と呼び14%を超えると高齢社会、21%を超えると「超高齢社会」と国連で定めています。わが国の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は2010年で23.1%となり、超高齢化社会です。将来人口推計によると、2035年には3人に1人が高齢者という時代です。このような背景から高齢者・病者用食品のニーズは年々高まっており、市場は年率5-10%の成長を続け、2011年度の市場規模は1,000億円を超えたようです。制度面では、2009年4月から「特別用途食品制度」が新たに改定されています。制度の改定によって、対象者への適切な情報により利用され当該食品の役割が今後さらに重要視されることとなります。
コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(東京都文京区)は、高齢者・病者用食品市場の開発・販売動向と今後の市場規模予測調査を実施しました。調査期間:2012/1-2012/4
 調査対象企業 :治療食/介護食を取り扱う食品企業、医薬品企業 計35社
 調査方法:アンケート調査およびヒアリング調査、公開情報収集
高齢者(濃厚流動食品、栄養・水分補給飲料 咀嚼・嚥下補助食品、腎臓病、糖尿病、褥瘡・PEM〔低栄養〕対応食品、鉄・Ca・ファイバー補強食品)
病者用食品(腎臓病、糖尿病、褥瘡・PEM対応食品、鉄・Ca・ファイバー補強食品、大腸検査食品)市場の開発、販売動向と今後の市場規模予測調査を実施し結果をまとめられました。高齢者用食品市場:2011年に1,000億円突破し以降、各年100億円程度成長し、2016年には1,500億円超の市場になると見込んでいます。 病者用食品市場:2011年で約350億円に以降、年率105%前後の穏やかな成長で2016年には約450億円市場になると見込んでいます。

主食
  総務省による家計調査で昨年2011年の1世帯当たりのパンを購入した金額が、米を購入した金額を初めて上回り逆転したことが分かっています。 食生活の多様化で米の消費量が減っていることなどがあげられます。家計調査によりますと、1人暮らしを除く世帯が米を買うために支払った額は、2011年の1年間に1世帯当たり1,000円ほど減少しています。一方、パンを購入した額は60円強増えてパンを買った金額が米を買った額をおよそ千円上回った結果となりました。米の購入額は、一貫してパンの購入額より多い状況が続いていましたが、このところ減少傾向が続き、2004年までは、パンに1万円近くの差をつけていた米でしたが、その差はあっという間に縮まり、ついに、初めてパンが米を抜いてしまいました。背景には、食生活の多様化などで米の消費量が減っていることもあげられますが、パンの原料となる小麦が世界的に値上がりしていることがあるとみられます。今回の調査では、家庭での米の購入金額は減ったものの、コンビニなどでのお弁当やおにぎりなどの購入金額はアップし過去最高を記録しているようです。金額では、米よりパンの購入額が上回っていますが、パン、麺類の原料となる小麦の供給量、摂取量としては、小麦で平成22年 1人当たりの供給 1年で32.7kg 1人1日当たり89.5gであり米で平成22年 1人当たりの供給 1年で57.5kg 1人1日当たり157.6gとなり米の摂取量が多くなっています。
食糧需給表による国内仕向け、粗食料量の推移
米 
昭和35年 1年で114.9kg 1人1日当たり314.9g
昭和50年 1年で88.0kg 1人1日当たり240.6g
平成2年 1年で77.3kg 1人1日当たり210.8g
平成12年 1年で71.3kg 1人1日当たり195.3g
平成22年 1年で65.7kg 1人1日当たり180.0g(1人当たりの供給 1年で57.5kg 1人1日当たり157.6g)
小麦
 昭和35年 1年で33.5kg 1人1日当たり91.6g
昭和50年 1年で40.4kg 1人1日当たり110.4g
平成2年 1年で40.7kg 1人1日当たり111.4g
平成12年 1年で41.7kg 1人1日当たり114.4g
平成22年 1年で41.9kg 1人1日当たり114.8g(1人当たりの供給 1年で32.7kg 1人1日当たり89.5g)
(2012,6,14)

魚離れ
  若年層に限らず中高年層もかつてない「魚離れ」が起きているようです。 国民健康・栄養調査で平成7年からの変化をみると、肉類が全体的に横ばいとなっていますが、魚介類は減少しています。魚介類消費量は平成7年(1995年)頃をピークに減少しています。
魚介類の摂取量:平成7年(1995年)96.9g 平成22年(2010年)72.5g
鶏獣肉類の摂取量:平成7年(1995年)82.3g 平成22年(2010年)82.5g
魚離れの原因として魚介類は肉より割高となっていることがあげられます。肉類は30年前から価格安定していますが、魚介類は生鮮魚介類について、一匹では頭、骨、内臓と魚介類の不可食部分の購入で可食部の単価としては割高に、切り身や刺身などの形態で購入が多く加工コストが生じ単価上昇があります。また、魚の骨を取り除くのが面倒で、子供、高齢者では骨がノドに刺さることもあり事故が心配になります。 

東京の名産品
 東京の名産品などを集めた「東京発!物産・逸品見本市」が5月17日と18日の両日、新宿駅西口広場で開かれたようです。見本市は西武信用金庫と都商工会連合会の主催です。食物アレルギー対応食品を製造・販売する辻安全食品(杉並区)の初出店をはじめ、6回目の今年は過去最多の97企業・団体が参加です。 辻安全食品は、サツマイモを主原料にした100%植物素材のアイスクリーム280円、一食150kcaLの低カロリーのカップめん400円をメーンに出品です。ダイエットやヘルシー志向にピッタリといいます。 辻安全食品で扱う全商品は約800種で、アレルギー対応食品・自然食品の製造・販売を行っており、どれも卵やそば、小麦などアレルギーを起こしやすい食品25品目に配慮したものとなっているようです。これまでに医療系イベントなどへの出店でしたが、一般の物産展に登場するのは創業33年で初めてとのことです。ほかに和洋菓子や食肉、総菜、日本酒などの店も並び東北応援コーナーや、多摩・武蔵野地域の農産品タイムサービスのコーナーも設置されたようでした。
(2012,6,7)


東京湾
  近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)による汚染状況調査で昨年8月に引き続き今年4月2日に荒川の河口付近など東京湾内の3か所で海底土を採取し放射性セシウムを分析していました。深さ1mまでの土に含まれるセシウムの量は今年4月2日の採取で7305Bq〜27,213Bq/1m2で、昨年8月20日の調査の578Bq〜18,242Bq/1m2を3箇所とも上回っていました。福島東京電力第一原子力発電所の事故で放出されたセシウム(Cs)が、河川から東京湾に流れ込んだとみています。セシウムは泥と一緒に地下に沈んでいくことから海底面より深さ6cmまでのセシウム濃度は今年4月2日の採取で321〜397Bq/kgで、やはり昨年8月20日の調査結果75Bq〜320Bq/kgを上回っていました。河川周辺の泥にたまったセシウムが少しずつ東京湾に流れ込んでいるためとみられます。放射性セシウムは、昨年8月より7ヶ月間で1.5倍〜13倍に増加していることが調べられたのです。

▼家庭の食事
  日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)は3月27日、東日本を中心とした18都県、237世帯の食事を調べています。 調査は、各家庭の2日分の食事(6食分と間食)を1サンプルとして、すべて混合し測定しています。放射性セシウムは全体の約95%で検出されずその結果、福島県の10世帯と宮城県の1世帯から1.0-11.7Bq/1kgの放射性セシウムが検出されたと発表していました。 それぞれの食事量を基に、調査時と同じものを食べ続けた場合の年間被ばく線量は最大0.136mSvで、国が限度とする年1mSvは下回っています。最大の11.7Bq/1kgが検出されたのは福島県郡山市の1世帯でした。なお2012年4月から適用された食品の基準値は、一般食品(野菜・魚・肉など)100Bq/kg、粉ミルク・牛乳と乳児用食品50Bq/kg、飲料水10Bq/kgです。

ホルムアルデヒド
 5月18日から関東の利根川水系の浄水場を汚染したホルムアルデヒドの発生源の特定が難航していました。水道水に使う塩素を添加して生成する有害物質ホルムアルデヒドが水道水の基準値0.08mg/Lを超えて、通常より高い0.168〜0.044mg検出されています。千葉、埼玉、群馬県の関東3県で一時取水停止となり大規模な断水が発生しました。現在は基準値以下となり断水は5月21日現在で解除されている傾向です。流域の水からヘキサメチレンテトラミンHexamethylene tetramineという樹脂や合成ゴムなどに使う際の硬化剤や発泡剤、医薬品、火薬などに使われる有機物質が検出されました。浄水場で消毒に用いている塩素による酸化反応してホルムアルデヒドが発生したものと推定されています。ヘキサメチレンテトラミンの物質を扱う工場が流域周辺にあり厚生労働省と環境省はそれぞれの県に対し、25日にも立ち入り調査が、おこなわれたようです。

電気料金
 東京電力の電気料金体制は、企業の電気料金が、平均約15円/kwh(キロワット時)であり、一方東電しか選択肢のない関東圏の家庭用電気料金が、夜間割引がありますが平均23.50円といわれています。基本料金は契約アンペアによって異なります。この家庭用・商店向け(規制部門)電気料金が東電の黒字の9割を占め、企業(自由化部門)からは1割というのです。販売する電力の約6割は大口の企業向けで<家庭向けは4割にとどまっているのです。約1ヵ月半前に企業(自由化部門)などの電気料金を平均17%値上げしたばかりですが、7月からの家庭用でおよそ10%値上げが実現されると全国世帯数は5,000万世帯、そのうち約3割1,500万世帯が関東圏に住んでいるとします。 単純計算で500円×1,500万世帯=750,000万円/月にプラス企業用が東電の増収となる見込みです。さらに夏場の午後1〜3時の料金が夜間の約5倍となるプランを発表しましています。この時間帯の消費の9割は、企業(自由化部門)の事業者とのことです。
(2012,5,31)

節電対策
  国立環境研究所では5月1日から熱中症の患者数を速報するとともにデータを参考に5月から熱中症に注意し暑さに強い体を作って、予防に取り組んでほしいと呼びかけています。研究所は「体が暑さに慣れていないため、気温が高くなくても熱中症を起こすことがあり、急に気温が上がった日は特に注意が必要だ」としています。電力不足が懸念されるこの夏、できるだけ冷房に頼らず予防には、5-6月のこの時期に血液の量を増やして体温調節機能を高め、暑さに強い体を作っておくことが重要としています。25度〜30度のやや暑い環境の中で少し汗ばむ程度の少し身体に負荷を感じる運動で散歩、速歩などを一日15〜30分、週3-4回程度として運動後に1時間以内に、たんぱく質と糖質、水分を多く含む牛乳などを摂取することが有効とのことを発表しています。熱中症は防ぐことができるので、節電の夏を乗り越えられるよう準備しておきましょう。

電気料金
 東京電力が家庭向けで平均10.28%などの電気料金の値上げを申請したことについて、内閣府消費者委員会の河上正二委員長(東京大教授)は5月10日に「拙速に結論を出さず、十分な審査を行うように」と枝野経済産業相に要請していました。要請文では、値上げ申請後に開かれる公聴会に消費者団体の代表を入れることや審査過程の公開などを求めています。消費者庁の公共料金の在り方についての研究会で消費者団体の代表から「経済産業省が新たに設ける専門の委員会のメンバーに消費者の代表が入っていないのはおかしい」などの意見が出されています。この研究会は、公共料金の決定過程の透明性を高めようと、消費者庁が設置し5月14日に経済産業省の資源エネルギー庁の担当者が出席し、東京電力が申請した家庭向けなどの電気料金の値上げへの対応について説明しています。国民の声の反映には、経済産業省のホームページで来月6月9日まで意見を募集していることなどを説明しました。さらに消費者団体の代表からは「専門の委員会のメンバーが、値上げの前提となっている東京電力の総合特別事業計画を審議したメンバーと同じなのは、おかしい。」などの意見が出されていました。経済産業省の担当者は「議論には、専門知識がある人に継続して参加してもらう必要があり消費者団体などからは必要に応じて意見を聞きたい。」などとの回答でした。経済産業省、内閣府消費者委員会、消費者庁は、今後も申請内容について値上げの審査が適切に行われているかどうか、検証し、経済産業省で値上げを認可するかどうか最終決定がされることになっています。
(2012,5,24)

フードインク
  フード・インクFood incは、米国の食事情を6年の歳月をかけて製作したフードドキュメンタリー映画です。食の大切さ安全性を見直してもらおうと、2008年から放映されています。米国ではより安く、効率よく農業が一部の巨大企業によって農産物の生産から加工、流通までを掌握しています。米国の食品産業の現場に密着して放映しています。 ドキュメントでは、本来草食の牛が、穀物であるコーンを与え続けられた結果に善玉大腸菌がO-157に変異、農産物の元となる種子、ダイスを取り巻く遺伝し組み替えの現状があります。鶏舎を見せることを拒み、骨折しやすい鶏、短期間で出荷のために何十万羽のブロイラーが狭い鶏舎の中で添加物を与えられて飼育しているショッキングな映像としています。数少ない大手の巨大な食肉企業がアメリカ全体の食肉を担うことにどんなリスクがあるのでしょう。食物がつくられる過程を追ったこの映画は、人間の食品が工業化され出荷されている現状を映し出しているようです。効率を重視して、添加物の多用、米国の工場化した生産現場で作られた食品の危険性を訴えています。アメリカの話とは思えない、輸入に頼る日本人にも考えさせられるべき作品のようです。

規格外品
  農林水産省により通称「六次産業化法」が施行されています。それを受けて徳島商工会議所が、県内の生産者から処分される生産品の量や種類を聞き取り調査し、傷が付いた作物、変形し形が悪いために規格外品として処分していた農作物、水産物の有効活用をしようと情報をデータベース化する作業を進めていることを4月6日に発表しています。規格外の農作物などの一次産品は、出荷されるものと味覚的には変化はなく、活用して新商品の開発がすすめられいます。しかしながら、それもまだ一部であり年間を通して相当量が廃棄されているとみられています。こうした捨てられる一次産品に着目し担い手の高齢化や安価な輸入品の流通などで衰退が続く一次産業の支援を目指し、「残渣(ざんさ)マッチング支援プロジェクト」と名付けた事業です。集約した情報を基に、生産者や商品を飲食業界や加工業者らに紹介し、販路拡大につなげようと活動を開始しています。徳島商工会議所では「弱い立場にある農家などの生産者の競争力強化につなげたい」としています。
(2012,5,10)

大豆
 アメリカ癌学会 (ACS)で大豆や豆腐などの伝統大豆食品が乳がん、前立腺がん等のがんリスクを低下するという見解が提示された事を発表していました。アメリカ癌学会の栄養・身体活動ガイドライン諮問委員会によって、2012年のガイドラインを更新し癌予防に関するアメリカ癌学会が推薦する4つの基本原則として
1) 健康的な体重を達成、生涯それを維持すること  2) 身体的にアクティブなライフスタイルを身に付けること  3) 植物性食品の摂取を中心にし、健康的な食事をすること 4) アルコール飲料は量を控えめにすること
 アメリカ癌学会はガンのリスク軽減における大豆・大豆食品摂取の役割について植物性化学物質を含有して、弱いエストロゲン作用がありホルモン依存性癌を予防するイソフラボンを含んでいます。最も重要なことに、アメリカ癌学会は、豆腐などの伝統大豆食品の摂取は、乳癌・前立腺癌・子宮内膜癌のリスクを軽減するであろうことが疫学的研究で多く証明され、その他のガンのリスク低減に関係するいくつか報告されていると結論付けています。日本で使用する輸入大豆の約7割をアメリカに依存しています。

健康食品GMP
 日本健康食品規格協会(JIHFS:Japanese Institute for Health Food Standards)による健康食品GMP〔Good Manufacturing Practice:適正製造規範〕は、2005年にスタートしてしています。以来、毎年順調に取得企業を増やし、今年1月に100社を突破、取得した事業所は113社に達しているといいます。健康食品GMPは、原料の入庫から製造、出荷にいたる全ての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるように定められた規則とシステムのこととしています。JIHFS GMPが求める監査結果に従って審査し基準に合格した企業に認定証を発行しています。医薬品では、かなり以前から製薬メーカーに義務として課せられているようです。通常、日本で「GMP」といえば医薬品を指し化粧品や食品添加物でも業界の自主的な取り組みがすでに始まっているようです。最近では中国や韓国といった近隣のアジア諸国において、サプリメントもGMPが法律で義務付けしているようです。 健康食品GMPが主要企業や大手メーカーの取得が一巡し、健食GMPの認知度が拡大する中、地上波放送や一般紙でも紹介されるなど一般消費者へも徐々に浸透しているようです。
(2012,5,3)

くらげ
  荒廃地の緑化や森林保全を研究していた愛媛大学農学部の江崎客員教授は、助教授時代の45歳のとき、留学したオーストリアで世界の「地球緑化」への取り組みに目覚め、日本のみならず、地球規模で考えなければと思うようになりました。巨大な越前くらげを使い研究をしていることが報道されていました。 江崎次夫客員教授(66)は、環境緑化砂漠の緑化に、日本海などで大量発生し漁業に重大な被害を与え海の厄介者として扱われている、越前クラゲに着目したのです。 クラゲは、90%以上の水分を有し保水性が高く肥料としてのカリウム、窒素、リンを多く含みます。貯水性が高いことに着目して「クラゲチップ」として地球の緑化に貢献できるとしています。クラゲを乾燥し、肥料にする技術で、巨大な大型のエチゼンクラゲを使えば、大量に安価な肥料が調達できるというのです。アラブ首長国連邦の砂漠でも緑化計画も出てきているようで、クラゲチップの実力を世界が認め出しています。 さらに、県内今治市の山火事になったところに植林をして、ウマメバシという木の成長を夫婦で見守っています。肥料化技術の特許を出願しており、漁業関係者からは「海の厄介者が砂漠の救世主になる日が来るかも」と期待されます。
 
ホタルイカ
 、富山短大食物栄養学科の竹内弘幸准教授(47)らの研究グループが動物実験で初めてホタルイカに、スルメイカに比べ脂肪肝改善作用があることがラットによる実験で確かめられています。イカには、タウリンが多く含まれ中性脂肪、血圧を低下させるていることが知られています。竹内准教授らは、富山県特産のホタルイカにも同様の作用があるとみて昨年4月より研究を始めていました。 ラット21匹を3グループに分け、通常の餌、ホタルイカの凍結乾燥粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの同様の粉末を5%混ぜた餌を各々のグループに2週間与え続けた後に血液と肝臓を調べています。ホタルイカを与えたグループは通常の餌を与えた場合に比べ、肝臓の中性脂肪量が平均で3割減少したのに比べ、スルメイカの場合は1割減にとどまっていました。血中コレステロール濃度は、スルメイカでは1割減でしたが、ホタルイカでは2割減少したのです。研究は5月18〜20日に東北大学で開かれる日本栄養・食糧学会で発表される予定です。 竹内准教授は「有効成分の特定や、人間が食べても効果があるのかどうかは、これからの研究課題、有効成分が見つかれば、脂肪肝の治療につながるかもしれない」と話しています。 

たけのこ
 食品に含まれる放射性セシウムの新基準値の適用が4月に始まっています。千葉県船橋市産の農家が4月2日〜9日にかけ収穫したタケノコから国の新しい基準100Bq/kgを上回る110Bq/kg放射性セシウムが検出されたことを受けて、国は船橋市産のタケノコの出荷を自粛するように県に4月11日に要請をしていました。県は市を通じて市内のすべての農家に要請しています。船橋市産のタケノコをめぐっては別の農家が、収穫したタケノコ110kgあまりを検査を受けないまま市の市場に出荷し、すでに市内に流通していることが分かりました。船橋市は安全が確認されていないタケノコを流通させないよう市場に通知していませんでした。市では「市内での生産は少なく出荷されるとは思わなかった。申し訳ありません」と陳謝し、回収を進めています。千葉県森林課は「検査前の食品が流通しないよう、すべての市町村に改めて周知徹底する」と話しています。
今年三月末までの暫定規制値は、竹の子などの放射性セシウム(野菜・魚介類)500Bq/kg として決められていました。
(2012,4,26)

がんリスク
 国立がん研究センターなどで3月7日に、がん予防に禁煙など、重要とされる5つの健康的な生活習慣を実践することにより、がんを発症するリスクが次第に低下するという研究を発表していました。1)喫煙、2)飲酒、3)塩分の過剰摂取、4)運動不足、5)肥満の5つの要因が、がんの発症を引き起こすことは、国内外の研究で確かめられています。悪い生活習慣を改めて実践する習慣が1つ増えるごとに、女性は平均で9%ずつ、男性で平均14%づつリスクが下がるといいます。 研究チームは1995〜1999年に岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、沖縄、大阪の10保健所管内に在住していた45〜74歳の男女約8万人を対象に、2006年まで追跡調査を行い、5つの生活習慣と全体のがん発生率との関連を調べていました。
 禁煙、節酒、減塩、適度な運動、肥満予防の5つの健康習慣のうち、実践しているのが0または1個のグループを基準とした場合の、2個、3個、4個、5個実践しているグループのがんのリスクを調べています。基準グループのリスクを1とすると、それぞれのグループのがんの相対リスクは、女性で0.86、0.73、0.68、0.63、男性で0.86、0.72、0.61、0.57と、5つすべてでほぼ半減、直線的に低下することが分かっています。実践する習慣が1つ増えるごとに、女性は平均9%、男性で14%程度ずつリスクが下がります。  「生活習慣はなかなか変えられないが、5つのうち1つでも習慣が変えることによって、がんのリスクは確実に低下する。高齢者でも改善すればリスクは減るので、生活を見直し予防に努めてほしい。」と話しています。

茨城県と漁連
 食品に含む放射性セシウムが50Bq/1kg超で出荷自粛することを決めています。基準値が4月から100Bq/1kgになることを受け、茨城県と茨城沿海地区漁連では3月15日に50Bq/1kgを超えた海産魚介類について出荷を自粛する独自の対応策を発表しています。県によると、自治体などによる独自基準は全国初といいます。 県と茨城漁連によると、自粛区域は北部(日立市以北)、県央部(東海村〜大洗町)、南部(鉾田市以南)の3つの地域で50〜100Bq/1kgが検出された魚は各漁協が自主的に出荷を自粛します。100Bq/1kgを超えた魚は、県が4月1日以降、出荷を県内全域で自粛するよう各漁協に要請することになります。3月上旬の検査で、県北部で取れた海産物ニベ、スズキ、マダラ、カレイ類から110〜50Bq/1kgを検出しており、漁連ではこれらの出荷を自粛、停止することになるとしています。
(2012,4,12)

ビタミンE 
  慶應義塾大学はビタミンEの骨代謝における役割を解明し、過剰摂取によって骨粗鬆症を招く危険性があると3月5日に発表していました。慶応大学医学部、東京医科歯科大学、東京大学、大阪医科大学による共同研究グループによるもので、詳細な研究内容は米科学誌「Nature Medicine」オンライン版に米国東部時間3月4日に掲載しています。共同研究グループは今回の実験で、血中のビタミンE濃度が極めて低い、ビタミンE欠乏モデルマウスの骨の解析を行っています。このマウスでは破骨細胞が小さく、うまく骨を壊すことができていないことが判り、このマウスでは全身の骨の量が増加していました。今度は、破骨細胞を培養してビタミンEを添加していくと、破骨細胞が巨大化して骨を吸収する能力が亢進したのです。このことは、ビタミンEが破骨細胞の巨大化に必要なタンパク質の産生を誘導することの理由であることを証明したことになります。さらに、正常マウス、ラットに10mg〔人で1000mg程度に相当〕の過剰のビタミンEを添加したエサを8週間投与すると、破骨細胞による骨の吸収が亢進され骨量が平均で20%減少し、骨粗鬆症を発症していました。ビタミンEの骨代謝への影響を明らかにしています。
今まで内服では過剰症は起こりにくいとされていました。267mg(400IU)/1日摂取で死亡リスクが4%高くなったとの報告があります。2004年11月、2005年1月にアメリカ心臓病学会でジョンズホプキンス大学によってサプリメントで1日に267〜400mg以上も最長8年にもわたって摂取し死亡率が高まることが確かめられたとの発表がありますが、その原因はまだ不明としています。食事摂取基準の成人目安量6.5〜7mg、上限量600〜800mg、栄養機能食品としての上限が150mg、下限3mgとし示されています。上限量について調査結果より問題が残るように思われます。

高麗人参
  韓国人参公社は3月15日に、政府傘下の食品医薬品安全庁が紅参(高麗人参を蒸して乾燥させたもの)の抗酸化機能を認定したことを発表していました。 これによって、 健康機能食品としてアンチエイジング(老化防止)に効果があるとされる抗酸化を紅参の表示に加えられるようになったといいます。 これまでは、免疫力改善、疲労回復、記憶力向上、血行改善の四つの効果を表示していたのですが、今後は抗酸化を加えた五つの機能を海外向けを含めた製品に表示するようです。 今回の認定に際し、韓国人参公社は紅参が活性酸素を除去する酵素を活性化させDNAの損傷を防ぐという延世大学の研究結果などを根拠として食品医薬品安全庁に提示したものです。  
(2012,4,5)

放射性セシウムの新基準値
  厚生労働省の薬事・食品衛生審議会は2月24日に食品に含まれる放射性セシウムの新たな規制値案が了承されています。現行の暫定基準値の1/4から1/20と大幅に引き下げられた規制値となっています。食事による内部被ばくの上限を、暫定値の年5mSv(ミリシーベルト)から1mSvに抑えた値です。コメ、牛肉、加工食品など一部を 除き4月1日から適用されます。 新基準値は一般食品のほか、牛乳と、粉ミルクや市販のベビーフードなどを新設しています。乳児用食品が50Bq/1kg、飲料水が 10Bq/1kgです。 暫定規制値の牛乳を200Bq/1kgから4分の1の50Bq/1kgに、飲料水を200Bq/1kgから20分の1の10Bq/1kgとなります。 穀類や肉、魚、野菜などの一般食品を暫定基準値の500Bq/1kgから1/5の100Bq/1kgとします。緊急時の暫定基準値は、野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他が500Bq/1kg、牛乳・乳製品、飲料水が200Bq/1kgでした。出荷後の流通期間が長いコメ、牛肉、大豆については、暫定値を適用する経過措置を設け、 コメと牛肉は10月から、大豆は来年1月から新規制値を適用する方針です。

赤身肉
 米国医師会が発行する医学誌「Archives of Internal Medicine」オンライン版に3月12日に牛肉、豚肉などの赤身肉の食べすぎにより、アメリカ人の心疾患やがんなどの死亡リスクが上昇するとの研究が発表されています。 「赤身肉をとることで2型糖尿病、冠動脈疾患、脳卒中、がんなどの危険性が高まるという研究はこれまでにも発表されていますが今回の研究はそれを裏付けるものになった」とハーバード公衆衛生大学院のFrank Hu教授(栄養疫学)は話しています。 研究チームは、心疾患(CVD)、がんを発症していなかった女性8万3,644人、男性3万7,698人を対象に、それぞれ22年(1986年から2008年)と28年(1986年から2008年)追跡し4年ごとに食事に関するアンケート調査を行っています。 両方の研究から心疾患5,910人、がん9,464人の死亡が確かめられました。生鮮の加工されていない赤身肉のステーキ一枚85g以上を毎日食べることで死亡リスクが心疾患による死亡リスクが赤身肉で18%、ベーコン、ホットドック類の加工肉で21%ほど増加し、がんの死亡リスクが赤身肉で10%、加工肉で16%増加していました。 これらにはヘム鉄、飽和脂肪酸、ナトリウム、亜硝酸塩が含まれ、調理の仕方が良くないと発がん物質も増えると言うのです。 魚、鶏、ナッツ類、大豆食品、低脂肪乳などの食品をとると、死亡率は魚7%、鶏肉14%、ナッツ類19%、大豆食品10%、低脂肪の乳製品10%、全粒粉14%と低下がみられたといいます。牛肉、豚肉の赤身肉の代わりにより健康的な蛋白質性食品をとるようにすると、7〜19%慢性疾患と死亡リスクを減らすことができるとしています。

▼マテ茶
 「飲むサラダ」として、昨年末より人気が出ているようです。茶、コーヒーと並ぶ世界3大飲料とも称されています。南米では、肉食が多く肉の消費量が年間90kg(約200〜300g/1日)、日本人の2〜4倍以上といわれています。 マテ茶の生産国である南米で9月1日は「マテ茶の日」としてマテ茶の収穫祭がこの時期に行われます。日本マテ茶協会では毎年9月1日を「マテ茶の日」と制定しマテ茶の普及を目指しています。日本でも魚消費量を上回り肉食傾向にあることからコンビニなどで30〜40歳代の男女の消費者層を狙い無糖茶飲料として販売が活発化しています。
(2012,3,29)

原子力発電
 無知ではありましたが、原発の電力の恩恵を受けてきた身の上でもあります。原発事故で生活の変化を余儀なくされています。放射線汚染からの食品の選択、節電への意識、外出時の地表への接触を極力避けるなど報道からの情報に耳、目が離せない日々が続いております。想定外の事故といいますが、事故は人の想定をはるかに超えて、今までに起こっています。安全と言われたきた原発ですから、大切な電力ですし、送電の経費が少なくて済むし、どうして大都市に作られなかったのでしょうか。世界中に迷惑をかけ原発の事故は最悪の場合、人類の滅亡をも引き起こしかねません。想定外の原発事故が、一箇所のみならず、複数に発生して安心して生活していられるのでしょうか。広島、長崎の被爆の現実が多発したらということが想像されます。単に経済の発展だけを願うより、最悪の場合を想定し事業を推進していくべきだと考えます。チェルノブイリからの事故の教訓がまったく生かされていなかったとしか言いようがありません。起こってしまった原発事故、日本国民が原子力発電からの恩恵を受けてきたのですから、その責任は、多少なりともあるはずです。だから、例えば規制値を超えないぐらいの「ガレキ」の受け入れ程度は引き受けるべきではないでしょうか。地球全体、世界中は少なからず放射能汚染されています。私たちの生活に直接関連、気をつけなければならないことは、主に食生活です。放射性物質の監視、観察、記録するモニタリングがおこなわれている食材の選択が必要です。事故前までは世界で平均すると、人体は年間およそ2.4ミリシーベルト(2.4mSv:1シーベルトの1000分の1×2.4:2,400μSv)、平時の日本国内の平均値は1.4〜1.5mSv/年間で自然からの放射線に常にさらされているといわれます。原子力安全委員会が定めた事故直後の飲食物摂取制限に関する指標が飲料水で放射性セシウム200Bq(ベクレル)/kg、放射性セシウム(野菜・魚介類)500Bq/kg として決められていました。
2012年(平成24年)4月より規制値として新たに放射性セシウムで粉ミルク、牛乳などの乳児用食品50Bq/kg、飲料水では10Bq/kg、一般食品(野菜・魚・肉など)100Bq/kgとしています。1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故後、多くの近隣の国々はセシウム-137、ストロンチウムなどの放射性物質で周辺の土壌は汚染されました。さらに食物連鎖により植物や動物に汚染物が取り込まれ現在でも微量の放射性物質が体内に取り込まれています。汚染物を土壌から取り除くためのさまざまの方法が模索されつづけられています。人体に影響がでたのはヨウ素131の方が多かったといわれています。半減期が短い元素はそれだけ一度に放出される放射線の被曝量が高いとされています。今更自分だけ被曝したくないと、そんな身勝手な話はないと個人的には考えています。防ぐ手立てのない内部被曝、外部被曝は受け入れていかなければならないのです。それにしても、報道は、被災地からの農水産物の販売を盛んに奨励しています。モニタリングが行なわれている分についての販売なのでしょうが、そのときのデータが殆ど示されていません。基準値を超えていないということなのかもしれませんが、不安が残るのは私だけでしょうか。原発事故以前にも自然界からの、またレントゲンなどによっても放射線を多少なりとも浴びてきているわけですから、その辺の説明と共にモニタリングの数値を付け加えて発表してほしいものです。

巣ごもり消費
  不況を背景に鳥の巣にこもるが如く節約する「巣ごもり消費」傾向が強まり、自炊を楽しむ商品や食材宅配サービスが好調といいます。即席袋麺、新味登場で復権か飲料や食品 復刻版がヒット、家電の人気が高まっているといいます。巣ごもり消費とは、2008年ごろよりアメリカで作られた新造語で「stayステイ(とどまる、滞在する)」と「vacationバケーション(休暇)」の合成語でステイケーション[staycation = stay + vacation]といいます。旅行したり別荘地やハイキングなどに出掛けるのではなく、交通費などを抑える自宅や近場で過ごす休暇、といった、消費生活防衛・家庭内完結型の行動の呼びかたといわれています。これまでのアメリカの夏休みの典型的な休暇といえば、海外旅行やドライブなどでしたが、このところの景気の落ち込み、ガソリン価格の高騰等の影響で、以前のようにお金をかけることができず、低予算で休暇を楽しもうという傾向が強まっています。この傾向から各メーカーなどでは近場で過ごすためのグッズを売り出すようになっています。インドア用品の売れ行きが伸び「家庭でリゾート気分を」ということでバーベキューグリルやキャンプ用品、簡易プールなどの消費傾向が増加しているといいます。これを2001年のアメリカ同時多発テロ当時に見られた消費傾向にから、「巣ごもり消費の再来」とよぶ経済評論家もいるようです。2008年9月のリーマンショックから不況関連のニュースが相次ぐ中、日本でも景気後退を背景に、2009年頃から、自宅で快適に過ごすための「巣ごもり消費」の傾向が現われてきているようです。
(2012,3,15)

ヘルシーな食事
 注意欠陥・多動性障害(ADHD:Attention Deficit  Hyperactivity Disorder)の子供の症状が治療や薬剤でも改善されない場合にヘルシーな食事で効果的であるかもしれないと、1月9日の米小児科専門誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に発表しています。 過剰行動、不注意、衝動的行動を特徴とするADHDの原因については、遺伝や社会的・環境的なことともしていましたが、詳しくは分かっていませんでした。糖分と脂肪分の多い食事を摂ると症状が悪化するとした研究もありました。食事とADHDとの関連性は充分に証明できていません。論文では、親が子供に魚や野菜や果物、豆、全粒粉が豊富に含まれたヘルシーな食事を与えるよう心がけるだけで、症状改善に役立つ可能性があると指摘しました。ただし、対象とした研究では一部で矛盾する証拠が示されていることから、食事療法は代替あるいは二次的なアプローチとして考えるべきだといいます。「ADHDの発症傾向がある食材を抜いたヘルシーな食事に関し、親と子を教育することが、ADHDの最も有望で最も実際的な補助療法、あるいは代替療法だと思われる」と、論文は結んでいます。

西洋フキ
  厚生労働省は、2月8日に、キク科の西洋フキ(バターバーButterbur)を含んだ健康食品を摂取しないよう注意を呼びかけるとともに業者に販売の中止を要請していました。ヨーロッパなどに生息する植物で、花粉症や片頭痛などを和らげる健康食品に利用していました。イギリスで西洋フキの健康食品の摂取が原因とみられる急性肝炎などの肝機能障害が報告されています。成分のピロリジジンアルカロイドPyrrolizidine alkaloidが、肝臓に障害を引き起こすおそれがあることから、イギリス政府では業者に対し、西洋フキを含む健康食品の自主回収を命じています。厚生労働省によると、国内では去年1年間に2つの業者が西洋フキの粉末などを輸入し、加工して健康食品として販売しているということです。 国内での健康 被害は報告されていませんが、近く事業者に対し、当面販売の中止を呼びかけています。健康食品が個人で輸入されるケースも予想され、厚生労働省は「健康食品を摂取して、万が一、体調が悪くなったら保健所や医療機関に相談してほしい」と話しています。(2012,3,8)

なでしこジャパンに梅干しパワー
  和歌山県内に本社を置く中田食品は、アテネ、北京両五輪で日本オリンピック委員会に梅干しを提供していましたが、今回、2月10日、なでしこジャパンに“梅干しパワー”が贈呈されていました。 日本女子代表候補合宿4日目の今合宿では、中田食品の梅干し「梅なでしこ」が全選手に配られていました。 中田食品の関係者は「商品名が同じで縁もあるし、梅干しは、疲労回復の効果もある。要望があれば五輪にも持っていってもらいたい」と協力を約束していたようです。なでしこジャパン佐々木則夫監督(53)は「W杯前の愛媛合宿でも和歌山の 皆さまからおいしい梅干しをいただきました。ご飯と梅干しがドイツでもパワーに なりました。」とあいさつしています。さらに、キリンビール、和歌山県から熊野牛、紀州梅が贈られています。梅干しに防腐作用があるとして「梅干しを日ごと食べれば福を呼ぶ」、「梅干と友達は古いほどよい」、「梅は三毒を絶ち、その日の難のがれ」、「番茶梅干医者要らず」ともいわれます。

トマト
 京都大の河田照雄教授(食品機能学)らのグループが米科学誌プロスワンで2月10日発表したようです。そのところによれば、トマトに肝臓内の脂肪を燃やして中性脂肪を減らすメタボリック症候群の改善などに役立つ成分を発見し、マウスを使った実験にて確かめたといいます。脂肪酸の一種、リノール酸の仲間の「13-oxo-ODA」がその遺伝子のスイッチになっていることを突きとめました。肥満になり易いマウス8匹に、この脂肪酸を1日当たりの餌4gに0.05%混ぜ、4週間与えた結果、血液1dL中の中性脂肪は平均97mg、混ぜていないえさのマウス8匹の142mgに比べ、3割以上低かったとしています。同様に肝臓中の中性脂肪は29%、血糖値は23%低い値を示しました。この量を人間に当てはめると、トマトジュースを1日コップ3杯、600cc程度を飲んだ位といいます。
(2012,3,1)


平成22年国民健康栄養調査
 厚生労働省が平成24年1月31日に、2010年(平成22年)11月に実施した「国民健康・栄養調査」の結果を発表していました。
〈循環器疾患に関する状況〉:主な疾患の既往歴として、「脳卒中」といわれたことがある者の割合は、女性3.3%、男性5.7%でした。平成12年に比べて男女とも増加しています。「心筋梗塞」といわれたことがある者の割合は、女性0.9%、男性2.7%、「狭心症」といわれたことがある者の割合は女性2.8%、男性3.8%、10年前と比べて男女ともその割合は変わりません。最高血圧、最低血圧の平均値は女性126.2mmHg、77.0mmHg、男性133.9mmHg、82.4mmHg、平成12年と比べて男女とも変わっていません。一方、高血圧症有病者の割合は女性44.6%、男性60.0%で、10年前と比べて女性は変わりませんでしたが、男性は増加していました。循環器疾患発症の危険因子として、平成15年と比べて改善しているものは、喫煙者の割合、食塩摂取量の平均値、運動習慣者の割合でした。一方、悪化しているものは、カリウム摂取量の平均値となっていました。生活習慣病の予防、改善を目的とした生活習慣の改善に取り組んでいる者の割合は女性57.6%、男性50.4%でした。
〈たばこに関する状況〉:たばこの喫煙率は全体で19.5%(2009年23.4%)となり、 「禁煙したい」も37.6%と4割弱で、前年比で3.9ポイント低下し、初めて20%を割り込んでいました。女性は8.4%(同10.9%)、男性は32.2%(同38.2%)と、それぞれ低下し、1986年の調査開始以来、最低となっていました。受動喫煙の影響をほぼ毎日受けた者の割合は、平成15年と比べて全ての場(家庭、職場、飲食店、遊戯場)で減少しています。
〈所得と生活習慣等に関する状況〉:世帯の所得が600万円以上の世帯員と比べて、200万円未満、200万円以上〜600万円未満の世帯員は、女性の肥満者、朝食欠食者、運動習慣のない者、現在習慣的に喫煙している者の割合が高く、野菜の摂取量が少ない結果でした。
厚労省はこの結果を2013年度から始まる次の国民健康づくり運動プラン(健康日本21)に反映させる方針で、喫煙率目標は、喫煙者の禁煙意志の割合などを加味して算出した12.2%を目安に設定するようです。
平成22年国民健康・栄養調査結果の概要
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000020qbb.html
からになります。


 林野庁は2月10日、東日本の17都県で生産されたまきと木炭を燃やした灰でろ過した水を使って、製麺や山菜、こんにゃくのあく抜きなどの食品加工に使用しないよう食品業界の団体や都道府県に周知、指導を要請しています。指標値以下でも、調理用に使用しないよう通知しています。沖縄県で7日、製麺に福島県産の薪の灰を使った沖縄そばから、規制値の半分の258Bq/kg、薪の一部から468Bq/kgの放射性セシウムが検出されたことを受けての対応です。国は昨年11月2日に薪や木炭を燃やし濃縮しても処分場で埋め立てが可能な濃度放射性セシウムが8,000Bq/kgを超えないよう指標値を設定しました。ただ、検査法を定めたのは11月18日、使われた薪は11月7日に出荷されたもののようでした。 林野庁はこれまで、放射性セシウムが、まきで40Bq/kg、木炭は280Bq/kgを超えたら流通させないよう関係団体に要請していましたが「基準を作る上で、灰を食品加工に使用することは想定していなかった」としています。
(2012,2,23)

家族の絆
  エバラ食品工業(横浜市西区)の「鍋とコミュニケーションに関する意識調査」によるアンケートで鍋料理など食を通じたコミュニケーションの機会を増やしたいと考える人は9割に上ると、そんな傾向が、明らかになっています。 調査は昨年11月、インターネット上で実施され東京、大阪、名古屋など、全国5都市の男女1,040人から回答を得ています。鍋をはじめ食を通じたコミュニケーションを図る頻度について尋ねたところ、69.7%の人が「昨年と比べ増えた」、88.7%の人が、今後そうした機会を増やしたいと考えていました。食べたいメニューでは1位「焼き肉」、2位「鍋料理」、3位「すき焼き」と、その効果について、絆が深まる、温かい気持ちになるといった回答も数多く寄せられていたようです。 昨夏以降、鍋物調味料の統一ブランド「鍋気分」を展開する同社としては「日本人にとって鍋を囲みながらの“鍋ニケーション”が重要な役割を果たしている。鍋料理が年間を通じて楽しめる家庭料理となるよう一層、この分野に注力したい。」と話しています。一緒に鍋を囲む相手で圧倒的に多いのは「家族」でした。同社は「東日本大震災の影響などで、家族、社会の身近な人との絆、親睦を強め、見直す場として、食を通じた団らんが見直されている。」と分析しています。

福島県の農・水産物
 厚生労働省は1月10日に福島県いわき市産のユズから緊急時の暫定規制値500Bq/1kgを超える930Bq/kgの放射性セシウムが検出されたとして県知事に出荷停止を指示していました。福島県のユズは福島市、南相馬市、伊達市、桑折町で出荷停止となっています。相馬市のキウイフルーツから590〜1120Bq/1kg、昨年の11/23発表で福島県の検査結果、乾燥シイタケ1000〜4900Bq/kg、乾燥メグスリノキ710Bq/kg検出されています。福島市(旧小国村)、伊達市(旧掛田町(かけだまち)、二本松産玄米510〜1,260Bq/kg検出されています。福島県沖産アイナメ860〜1,940Bq/kg、コモンカスベ970〜1,160Bq/kg、キタムラサキウニ1,660 Bq/kg、メバル550〜910Bq/kg、ムラソイ870Bq/kgが検出されています。いずれも出荷停止となって市場には出回っていないとしています。関東近辺では、50〜5Bq/1kg程度の放射性セシウムが検出されています。
セシウム137の半減期は30年ですが、人体でカリウムに置き換わり血液の流れに乗って筋肉に蓄積したのち100日ほどで腎臓を経て体内から排出されるといわれています。
(2012,2,9)

受験応援菓子
 チョコレート菓子「キットカット」は、「きっと勝つ」との語呂合わせで受験生の人気を集めています。販売元のネスレ日本(神戸市)によると、キットカットは受験生の5人に1人が試験会場に持参する人気商品といいます。さらに郵便局会社とネスレ日本は1月5日、「キットカット」の箱に応援メッセージを書いて送ることができる「キット メール」を発売、同社は大学入試センター試験初日の1月14日、JRホテルグループと共同で受験応援メッセージを載せた「サクラサク飛行船」を東京上空に飛ばしたようです。それに続けとばかりに、他の菓子・食品メーカーが「受験応援」商品を相次いで投入しています。 味の素ゼネラルフーヅ(AGF、東京)は、通常のカフェオレに脳の栄養になるブドウ糖を加えたり、カフェインを増量したりした「<ブレンディ>勝てオレ」を受験シーズンに期間限定で販売しています。 ロッテ(東京)は「試験突破」に掛けて、チョコレート菓子「Toppo(トッポ)」の商品名表記を「Toppa(トッパ)」に変更した商品、湖池屋(東京)はV字型に表面をカットしたポテトチップス「勝利のV 笑顔のハイ! チーズ味」をそれぞれ投入しています。ほかにもポッキー(吉報)、キャラメルコーン(カナエルコーン)、コアラのマーチ(コアラは寝てるときでも木から「落ちない」)、森永チョコフレーク(受験生ガンバレ!フレー!フレー!)、ハイレモン(入れるもん)、明治カール(受カール)、ロッテ・トッポ(トッポで試験を突破)、柿の種(勝ちの種)なとがありスーパーでも思考を凝らしています。 受験商品は通常商品の販売促進効果も期待でき、販売量も増えている」といいます。正月商戦後の売り場の目玉作りとしても歓迎され受験応援商品は菓子業界の季節商品として定着しているようです。

カリン飴
 ロッテは「カリンエキス」を配合したあめを続けて摂取することで「風邪にかかる確率を抑制できる」との試験結果を2011年11月19日から開催した第9回日本予防医学学会学術総会で発表していました。試験は日本橋えがわクリニック(東京・中央)、ヒューマR&D(東京・港)との医療機関での共同研究のなかで実施し明らかにしています。45歳以上65歳未満の男女1048人を対象とし、期間は2011年1月〜4月の12週間としました。全体を2グループに分け、うち1つにカリンエキスを配合したあめを1日5粒摂取したグループとカリン飴を摂取しないグループとに分けておこなわれています。風邪などの上気道感染症に罹患(りかん)した比率はカリン入りあめを摂取しなかったグループは39.3%(199人)だったのに対し、摂取したグループは27.3%(139人)であり、ロッテは「有意に低かった」としています。
 ◇花梨(かりん)は、バラ科に属し中国原産としている。
適度の酸味のあるもので渋みが強く果肉が石細胞が多く固く生食には適さず主に薬用、庭木、盆栽用の観賞用、花梨酒に、ペクチンが多くジャム、ゼリー、砂糖漬け、飲み物にしている。香りがよく室内の芳香剤としても利用される。完熟しても軟化しないので長期貯蔵ができ、漢方薬、木爪(もっか)として輪切りにして乾燥させ煎じたものがアミグダリン(種に含む)、クエン酸、リンゴ酸、果糖などを含んでおり咳止め、去痰、利尿、疲労回復に利用する。
(2012,2,2)

米の産地偽装
 新潟県では、県産コシヒカリの販売が伸び悩んでいる背景に、ほかの米が混ざって味が落ちている疑いがあるとみて「新潟県産コシヒカリ」と表示され、販売されているコメが本当に新潟県産かどうか全国的に調査していました。昨年の8月〜9月に行った首都圏、関西などのスーパー、百貨店59店舗とインターネットを通じて販売されていた「新潟県産コシヒカリ」と表示のある米からサンプルを取りDNA鑑定調査しました。その結果から表示通り「新潟県産コシヒカリ」と確認できたのは全体の53%にとどまっていました。販売されている米が本当に新潟県産かどうかで新潟県産と確認されたのは全体の半数程度であり意図的に他県産の米の混入がされたケースもあったとみて新潟県は刑事告発も視野に対応を検討しています。
さらに、仙台市の調査で福島県産米を宮城県産米として最大で85トン販売していることが判明しています。

米糠のセシウム
 農林水産省は昨年の12月19日、精米後に出る米ぬかの放射性セシウム濃度が、精米前の玄米に比べて8倍に上昇するとの推計結果を発表しています。1kg当たり20Bqの玄米を精米した場合、米ぬかの放射性セシウムは8倍の160Bq/1kgになるといわれます。 米ぬかの緊急時暫定基準値は食品に使う場合は500Bq/1kg(規制値100Bq/kg)以下のため、玄米段階で62.5Bq/kg(規制値12.4Bq/1kg)以上検出されると食品として使えなくなる計算になります。 農水省では、食品関連の業界団体や都道府県に通知し米ぬかを使った食品や肥料、飼料の濃度が政府の暫定基準値(4月からの規制値)を超えないよう業者に管理の徹底を求めることとしています。

▼塩麹
 今度は、塩麹といわれる調味料が最近の人気調味料となっているようです。市販品もあるようですが、家庭でも手軽に出来ます。割合として塩:1 米麹:3 水:4で麹全体に水がなじむ程度にします。冷暗所の室温に1週間から10日ほど時々かきませながら保存して置くと出来上がりといいます。塩麹は冷蔵庫で約3ヵ月間保存可能で古くから東北地方で漬物床として作られていたといいます。大根のべったら漬け、麹漬けのようなものですね。漬物としてのみならず、肉、魚に薄く塗って西京漬けのようにしても使われます。麹〔糀〕菌による発酵食品ですから、消化、吸収もよくなります。抗菌、抗酸化作用が腸内細菌の環境を整えたりするのに働きます。
(20112,1,26)

米粉麺
  小麦粉の輸入量は、平成22年度で91%と多くを輸入に頼っています。今までにも米粉として上新粉、白玉粉、ビーフンなどがありますが、米粉の消費拡大をねらっています。食料自給率向上に向けた運動として、自給率の高い米を使った米粉が1990年ごろから舌触りと滑らかさをだす微細製粉(60〜70ミクロン程度で一般的な小麦粉と同程度)技術が開発されています。小麦アレルギー、そばアレルギーにも対応してパンが作られていました。さらなる拡大を目指して、即席袋ラーメンとして10%程度の米粉を小麦粉に混ぜ合わせた「お米でもちもち ラーメン新麺組」が新潟県の行政を中心に、 エースコックより発売されています。米粉入りの麺は、新潟産コシヒカリの米粉を小麦粉に練り込むことで強いコシとモチモチの食感に仕上げているので、心地よく歯ごたえのおいしさを堪能することができるといいます。米粉の見直しが進み小麦粉の代わりに米粉で作った米粉パンや米粉麺が注目を集めています。

▼発酵乳
   カルピス株式会社(本社:東京都渋谷区)発酵応用研究所は、静岡県立大学との共同研究で発酵乳摂取による脳内神経伝達物質の上昇を確認 し2011年 国際機能性食品学会(11月14〜17日)で発表しています。
これまでにカルピスの摂取により抗腫瘍、免疫賦活、血圧降下、疲労回復、ストレス低減、記憶力の向上などに効果があることを明らかにしていました。記憶力の向上に有効であることから脳内ドーパミン(神経伝達物質)量が増加し運動のコントロールのほか、学習や記憶の過程さらに記憶障害の予防にも関わっているといわれています。本試験により発酵乳ホエーをラットに与えた後、脳内の神経伝達物質の変化を測定したところ、摂取後の脳内ドーパミン量が増加することが認められたとしています。この作用はヒトにも期待され、「もの忘れ」の予防や「脳機能の維持」に役立つ可能性があるといいます。

食品の規制値
 厚生労働省では、2011年12月に暫定基準値、放射性セシウム「牛乳・乳製品」「 飲料水」が200Bq/kg、「野菜類」「穀類」「肉、卵、魚、その他」が500Bq/kgから新たな基準値が2012年4月より施行されることが発表されていました。放射性セシウムで粉ミルク、牛乳などの乳児用食品50Bq/kg、飲料水では10Bq/kg、一般食品(野菜・魚・肉など)100Bq/kgとなりました。昨年10月に許容被曝線量を年間5mSvから1mSvに引き下げたことに伴い食品の規制値の引き下げが決められたものです。子供は放射性物質の感受性が高く影響を受けやすいことから乳児用食品と牛乳は一般食品の半分として50Bq/1kgに、飲料水はWHO(世界保健機関)の指針に基づき10Bq/1kgとしています。
 (2012,1,12)

寒ぶり
  ブリといえば富山県の氷見産が、よく知られています。脂が乗った時期到来の「氷見の寒ブリ」は全国ブランドです。定置網で捕獲された富山湾のブリは、多くが氷見漁港に水揚げされています。産地偽装事件もありブランドの信頼回復を目指す氷見漁業協同組合などでは定められたシーズン中に富山湾の定置網で水揚げされた氷見魚市場で競られるブリのみを「ひみ寒ぶり」として昨年10月に商標登録し、箱の統一や販売証明書の発行も始めています。今季は、連日の豊漁に湧いてブリは7、8kgの中型が中心ですが、10kg以上の大物も市場に並んでいるようです。
  ◇鰤Yellowtailは、すずき、ぼらとともに出世魚といわれ地方によってもさまざまな呼び名がありますが、わかし15cm→いなだ40cm→わらさ・はまち60cm→ぶり60cm〜1m(重量4〜15kg:3年以上)の名称が一般的に呼ばれます。脂肪が多く、肉組織中にも含まれ旨みのある魚で産卵前の冬期は寄生虫も少なく刺し身、寿司ねた、照り焼き、塩焼き、えらのから揚げ、粕汁、味噌汁、燻製、缶詰にしています。鰤大根は、骨、皮、内臓をぶつ切りにして大根と共に全て余すところなく利用した料理とし親しまれます。関東の鮭圏に対し関西の鰤圏といわれるように北陸能登の名産(わらまきぶり)があり、関西(しおぶり)でも冬の蓄えとして作られています。汁の実、かぶら漬け(かぶに塩鰤をはさんで麹漬けしたもの)として正月の雑煮、つまみに利用しています。
(2012,1,5)




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