《テーマいろいろ・パート2》

◎有機農産物及び有機農産物加工食品
  わたしたちは、健康を維持するため、より良い生活環境を守り、美味しい食材を求めて有機食品をもてはやすようになりました。
  有機食品と言うと無農薬で化学肥料を使っていない農地で栽培、収穫された農産物のイメージがあります。しかし、いままでその食品の基準があいまいで一部に消費者を惑わす不適切な表示が目立ってきていました。これまでにも農林水産省は、1992年「有機農産物及び特別栽培農産物に係る青果物等特別ガイドライン」制定、1996年「有機農産物及び特別栽培 農産物に係る表示ガイドライン」を改定してきました。

 表示に対する適正化を図ってきたのですが、これらは、法的な強制力はありませんでした。消費者に分かりにくい、紛らわしい表示もみうけられるようにもなりました。「有機低農薬栽培」「有機減農薬栽培」との表示で、どの程度までが低農薬、減農薬といわれているのでしょう。表示規制の要望の高まりもあり2001年4月1日より栽培方法の基準、第三者の認定期間の検査、認定を受けてJASマークのついた農産物に「有機農産物」「オーガニック○○」の表示が認められるように規制されました。

有機JAS規格
有機農産物
 第1条
有機農産物の生産方法の基準等を定めることを目的とする。第2条有機農産物の原則として
(1)農業の自然循環機能の維持増進を図る。化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として環境への負荷を低減した栽培管理方法を採用したほ場生産されること。
(2)採取場の生態系の維持に支障を生じない方法により採取されること。第3条定義有機農産物とは、第4条の基準を満たす方法により生産された農産物をいう。
第4条生産方法についての基準は、「ほ場等の条件」「ほ場等における肥培管理」「ほ場に播種又は植え付ける種苗」「ほ場等における有害動植物の防除」「輸送、選別、調整、洗浄、貯蔵、包装その他の工程に係る基準を設ける第5条有機農産物の名称の表示が有機、オーガニックとの表示が認められる。「転換期間中」の作物に付いては定めるところにより名称の前又は、後ろに「転換期間中」と記載する。

有機農産物加工食品
第1条規格の目的有機農産物加工食品の生産の方法についての基準等を定める。

第2条有機農産物加工食品の生産原則で使用する原材料の有機農産物は、有機農産物のJAS規格に規定されている特性が保持され、化学的に合成された食品添加物、薬剤等を使用しないことを基本とする。

第3条有機農産物加工食品の定義第4条生産の方法の基準を満たす方法で生産されること。

第4条生産の方法についての基準「原材料(加工助剤を含む)」「原材料の割合」「製造、加工、包装その他の工程に係る管理について基準を定める」

第5条有機農産物加工食品の名称の表示及び原材料名の表示は「有機農産物加工食品」「オーガニック○○」等の表示方法を定める。転換期間原材料を使用した場合「転換期間中有機農産物加工食品」等と記載する。
原材料名表示は、「有機○○」「有機○○転換期間中」等と記載し加工食品品質表示基準に基づく表示をする。

 化学的に合成された肥料の使用を禁止し、農薬に付いては使用目的に合った農薬を定め、その使い方についても使用方法に沿うよう定めています。「転換期間中」「原産地表示」「遺伝子組換え食品」等についてもJAS規格に盛り込まれています。 しかし、農作物を作る側から見ると有機の表示をするのに大変な労力、無用な労力を要することもあります。化学肥料の多用によって自然環境を破壊することも事実です。例えば特に窒素(根を強くし茎、葉を育てる。葉ものに良い。柔らかさ、鮮度を保つ)の多用によって野菜を水っぽくして苦味、えぐみを残し甘味が薄く食感が悪くなる、ビタミンの含有量をも少なくして、土壌を弱くし病虫害に感染しやすい土壌と化してしまいます。それが農薬散布の多用につながり、そして土壌の悪化へと悪循環を起こす結果となりかねません。

  2004年4月1日に施行された「特別栽培農産物新表示ガイドライン」により、化学合成農薬と化学肥料を一定量慣行の5割以上減らして栽培された農産物について特別栽培農産物と表示することとなりました。今までは減農薬・減化学肥料・無農薬・無化学肥料などという名称が使われていました。消費者にとってあいまいで分かりにくいため、現在は表示禁止され特別栽培農産物と統一されています。

 有機肥料の魚かす、油かすは他の微量栄養素も含み緩行性ですが地力を衰えさせません。しかし、人が健康を害し体調がすぐれない時に服薬します。同じことが土壌にも言えるのではないでしょうか。処方を間違わないようにすることだと思うのです。そのために連作を避けるなどのいろいろの方法がとられるわけですね。JAS規格のみに有機、オーガニック名称の表示を認められるとのことです。有機、オーガニックの名称にとらわれず消費者は確かな目を持って農産物をみています。有機食品にすることの意義が高い食品としてあげるとすれば、中国の冷凍ほうれん草で問題になったようにそのまま食べられるもの葉物、お茶などになります。皮をむいて調理のされるもの芋類、フルーツ類は中まで農薬が入り込みにくいので有機食品でなくても比較的安全性が高いといえます。

 農家の心意気としてその農産物が消費者に安心して食べてもらえるような栽培方法の表示をしてください。作付け時のドキメント、思いを消費者に伝えてください。ハウス栽培で有機JAS規格が認められているようです。減、無農薬、減、無化学肥料栽培農作物でも消費者に届けられる作物があるような気がしてならないのです。

      (初版01.9.28 更新04.11.24記載者村上京子)

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