都市計画法の許可申請一覧 
 (群馬県の場合)


 平成12年の都市計画法の改正(平成12年5月公布、平成13年5月18日施行)により「既存宅地確認」制度が廃止されました。また、「線引き制度」の見直しなどにより制限の内容が大きく変わる地域がありますので、注意が必要です。

根拠条項 許認可等の種類 内容 申請先
29条
附則4項
開発行為の許可

 開発行為とは主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいう。

市街化区域内で
 1000u以上の開発行為(土地分譲など)を行う場合

土木事務所
但し前橋、高崎、
桐生、伊勢崎、太田
の各市の区域は
各市に委任

市街化調整区域内で
 日用品店舗や「農家の二、三男の分家住宅」等を建築する場合など

非線引都市計画区域内で
 3000u以上の開発行為を行う場合
 市町村が別途「開発指導要綱」等を定めている場合がありますので注意が必要です。
35条の2 第1項
附則5項
開発許可の変更の許可
37条1項 開発地域内での建築の認定
41条2項 定められた建ぺい率等の制限を超える建築物の許可
42条1項 開発許可を受けた土地における建築等の許可 用途変更許可
43条1項 開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限 許可要件は、ほぼ29条許可と同じ
既存宅地の要件に該当しない場合でも、こちらの許可要件に該当すれば建築可能
 市街化区域に隣接または近接し、これに連たんした地域内にあり、既存の宅地として確認を受けた土地
※43条1項6号 既存宅地の確認
  ⇒廃止
45条 許可に基づく地位の承継の承認
53条1項 都市計画施設等の区域内の建築許可 具体例;
 都市計画道、都市公園等の予定地内での建築行為
 土地区画整理事業の予定地内での建築行為など
市町村   前橋、高崎、桐生、伊勢崎、太田、館林の各市に権限を委任
58条1項 風致地区における建築等の許可 都市の風致を維持するための地区。
建築物の建築、宅地の造成、木材の伐採、土石の採取、建築物等の外装の色彩の変更等について、政令で定める基準に従い、条例で必要な規制が行なわれます。
 「群馬県風致地区内における建築等の規制に関する条例」
市町村    
59条4項 特許事業者が行う都市計画事業に対する認可   市町村     
59条4項 特許事業者が行う都市計画事業に対する認可   土木部
下水道課
  
63条1項 特許事業者が事業計画を変更する際の認可   土木部
下水道課
  
63条1項 特許事業者が事業計画を変更する際の認可   市町村     
64条1項 地位の承継の承認   土木部
下水道課
  
64条1項 地位の承継の承認   市町村     
65条1項 都市計画事業地内の建築行為に対する許可   市町村     



市街化調整区域等の開発制限
 市街化調整区域は、農業面・緑地保全等に重点がおかれた市街化を抑制する区域であるため、下記に掲げてあるようなもの以外の開発行為・建築等は禁止されます。
開発行為
29条
許可不要
  • 農林漁業用建物又はこれに従事する者の住宅(農家住宅など)
  • 駅舎、公民館、小中学校等公益上必要なもの
  • 国や地方公共団体などが行なうもの
  • 土地区画整理事業または都市計画事業として行なうもの
  • 10u以内の増改築または車庫・物置などの建築など軽易なもの
許可を要するもの
  • 日常生活の物品の販売、加工のための店舗、事業場 〔34条第1号〕 ⇒ 通称“1号店舗”ともいわれ、別途運用基準が定められています。 例; コンビニエンス・ストアなど ⇒平成13年10月より一部運用の変更がありました。
  • 鉱物資源、観光資源の利用上必要な建物〔34条第2号〕
  • 農林水産物の処理等の施設〔34条第4号〕
  • 特定農山村地域における施設〔34条第4号の2〕
  • 中小企業の事業の共同化又は集団化のための建築又は建設のための開発行為〔34条第5号〕
  • 危険物の貯蔵、処理の建物で市街化区域に建てることが不適当なもの〔34条第7号〕
  • 市街化区域内において建築しまたは建設することが困難な施設〔34条第8号〕 ⇒ ドライブインやガソリンスタンド等で別途運用基準が定められています。
  • 優良田園住宅〔34条第8号の2〕
  • 区域指定の際、自己の住宅又は業務用建物を建てるため所有していた土地を6ヶ月以内に届出た者が、その目的で5年以内に行うもの〔34条第9号〕 ⇒ “既存権利者の開発行為”
  • 20ha以上(群馬県の場合5ha以上)の開発行為で計画的市街化を図る上で支障がないと“開発審査会”が認めたもの〔34条第10号イ〕

用途変更
42条
許可を要するもの
  • 予定建築物等以外の建築許可・・・【分家住宅】や【公共移転住宅】として許可を受けた建物を、何らかの事情(抵当権の実行など)で入手した第三者が【一般住宅】に変更する場合等に必要となります。
建築行為
43条
許可不要のもの
  • 第29条で許可不要とされるもの
  • 「住宅地造成事業に関する法律」の認可を受けた土地に建てるもの
  • 既存の宅地として確認を受けた土地(43条第1項第6号) ※法改正対象部分
許可を要するもの
  • 第29条に準じます

 


平成12年 都市計画法改正の概要
線引きの都道府県の選択性  線引き都市計画区域の範囲は法令で規定されていますが、改正後は都道府県が、地域の実情を踏まえて、都市計画区域のマスタープランの中で判断することとなりました。
 ⇒ 線引きの廃止も可能となります。
開発許可立地基準の変更 市街化調整区域の開発について
  • 市街化の進行している一定の区域を条例で定め、周辺環境と調和する用途の建築物の建築のための開発行為が許容されることとなります(新設)。
  •  ⇒ 既存宅地の確認制度は廃止され、全て許可制となります。
  • これまで第34条第10号ロで開発審査会の議を経て個別に許可されてきた開発行為のうち定型的なものを、あらかじめ条例で定めることにより、開発審査会の議を要さずに許可されるようになります。
開発許可の技術基準  従来全て法令で全国一律に定められていた技術基準について、地方公共団体が条例により、地域の実情に応じて強化又は緩和することができるようになります。
 併せて、法律上の基準に付加して、条例で最低敷地規模に関する基準を定めることが可能となります。
良好な環境の確保のための制度を充実
  • 都市計画基準に「自然的環境の整備又は保全への配慮」を追加
  • 小規模な風致地区についての規制内容を定める条例の制定権限が都道府県から市町村に移譲されます。
  • 特定用途制限地域制度の創設・・・未線引都市計画区域内で用途地域が定められていない区域において、建築物等の用途規制が可能となります。
  • 用途地域を定めていない区域における容積率、建蔽率等の地域の実情に応じた指定
既成市街地の再整備のための新制度
  • 特例容積率適用区域制度の創設
  • 建蔽率等制限の緩和
  • 道路、河川等の都市施設を整備する立体的な範囲の都市計画決定
  • 地区計画の策定対象地域の拡大
都市計画区域外における開発行為及び建築行為に対する規制の導入
  • 準都市計画区域制度の創設
  • 「都市計画区域及び準都市計画区域」外の区域における開発許可制度の適用
 創設された、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針は、施行日から起算して3年以内に策定しなければならない、とされています。  ⇒ 条例等が整備されるまでの取り扱いには特に注意が必要と思われます。

既存宅地確認制度関係の経過措置

  • 施行日までに既存宅地である旨の確認を受けた土地については、施行日から5年間
  • 施行日までに既存宅地確認の申請をし、その後都道府県知事の確認を受けた土地については、確認を受けた日から5年間
    は、自己の居住又は業務を行なうことを目的とする建築行為であれば、従前どおり許可不要で建築が可能。
     しかし、自己の居住又は業務を行なうことを目的としない建築行為については、自己の生活を継続的に営む上で必ずしも必要性が高いとまでは言えず、経過措置の対象とはなりません。(広報 まえばし 11.15号より)
 したがって、下記のとおりの扱いとなります。
  • 既存宅地確認を受けた土地に自己用建築物の建築
    • 施行日までに既存宅地の確認を得て、施行日から起算して5年を経過する日までは、建築物の新築、改築または用途の変更が可能です。
  • 既存宅地確認を受けた土地に非自己用建築物の建築
    • 施行日までに、既存宅地の確認を得て基礎工事などに着手していなければ、建築物の新築または用途の変更ができません。
    • 非自己用とは貸住宅、貸店舗、貸事務所、貸倉庫、貸工場、寮、社宅、有料老人ホームなどです。
 
改正法施行後の取扱い
 
 開発審査会提案基準の追加
  既存宅地の廃止に呼応する形で「既存宅地内の住宅等」という提案基準が追加されました。
  • 「既存宅地」の要件を満足している土地であること
  • 第2種低層住居専用地域内に建築できる建築物であること
  • 1区画の有効宅地面積は原則として150u以上であること
  • 予定建築物の容積率は100%以下であること。
  • 予定建築物の高さは10m以下であること。
   上記内容を満たせば、都市計画法第43条の許可を得ることにより、建築可能となります。
   この場合「自己用」・「非自己用」は問われません。
  ⇒ 共同住宅、店舗併用住宅も建築可能です。

 改築・増築の取扱い
  やはり、既存宅地制度の廃止に呼応する形で新設された取扱い基準です。
  線引き以前からの建物が存在し、既存宅地確認を受けていない場合に、この取扱いが大きな意味をもちます。
  1.  従前の建築物と用途が同一で、次に掲げる要件に該当する改築は、許可不要の改築とする。
  • (イ) 予定建築物の容積率が100%以下または建築物の床面積の合計が既存宅地制度が廃止された時の1.5倍以下
  • (ロ) 予定建築物の高さが10m以下又は既存宅地制度が廃止された時とおおむね同じ高さ
  2. 増築で前記1の(イ)又は(ロ)に該当しない場合は、「新築」とみなす。
  •  改築、増築において、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等構造間の変更は問わない。
  •  改築の場合は、改築する前の建築物は存在すること。但し除却済みの場合で除却した建築物が確認でき、除却から工事着工が5年以内である場合は改築に準じて取り扱う。