弁理士とはどのような仕事をする職業なのでしょうか。
特許権、実用新案権、意匠権、商標権など工業所有権という独占権を取得するためには、発明者等は日本国特許庁に対して出願手続を行なわなければなりません。
弁理士は、この出願手続を本人に代わって行うことを法律によって認められた国家資格と言えるでしょう。
ここで、工業所有権の中には、発明を対象にする特許権、物品の形状・構造などに関わる技術を対象とする実用新案権、デザインを保護する意匠権、営業上の信用である商標などがあげられます。
最近、テレビや新聞で、知的所有権あるいは知的財産権という用語をよく見かけられると思いますが、工業所有権はその主要な部分を構成しているのです。
工業所有権は、その出願書類を特許庁に提出し、特許庁審査官による審査を経て、特許あるいは登録処分を受けることによって発生します。
しかし、その出願書類の作成および出願に関する特許庁とのやりとりには専門的知識と豊富な経験が要求されます。
つまり、まったく同一の発明であっても、出願書類の書き方あるいは審査官との応答の仕方いかんで、特許が取れたり、取れなかったりすることがあるのです。
このように特許、商標、意匠、実用新案に関する特許庁への出願書類の作成や審査における特許庁とのやりとりは、出願人の利害に重大な影響を与えることとなりますので、工業所有権に関する専門家として弁理士は必要不可欠な存在となっています。
そして、弁理士が運営する事務所は一般に「特許事務所」と称呼されます。尚、弁護士と合同で特許訴訟など訴訟業務が主業務となっている場合には「特許法律事務所」あるいは「法律特許事務所」と称呼することが多い様です。また、日本から外国への特許出願手続、外国から日本への特許出願手続をも行う事務所は「国際特許事務所」と称呼しています。
弁理士試験は、一年に3つの試験を突破しなければなりません。
その1つは短答式筆記試験であり、5肢の中から正解を1つ選択するもので、60問を3.5時間で解答する形式からなっています。
そして、この短答式筆記試験の問題は特許法と実用新案法、意匠法、商標法、条約類、著作権法と不正競争防止法の中から出題されます。
平成15年の新弁理士試験では特許法と実用新案法の中から20問、意匠法から10問、商標法から9問出題されました。
そして、平成15年度短答式筆記試験の合格ラインは36点と説明されています。
この中での難易度を受験生に聴いてみると、意匠法が一番難解との声が多かったようです。また、著作権法も難しかったとの声が多く、確かに基本書を読んだだけでは解けない問題が多くありました。殆ど最高裁判所の判例を問う問題だったようです。逆に特許、実用新案、商標は条文レベルの出題と言え、基本事項及び条文の趣旨から回答が導き出せる問題でした。
平成16年度以降もこの傾向は暫く続くと思われます。
短答式筆記試験合格のコツ
平成15年度の結果をふまえて平成16年度の短答式筆記試験早期合格の秘訣を私なりに考えてみたいと思います。
まず、あくまで基本は特許法と実用新案法です。しかも基本問題が多いようです。従ってこの特許法、実用新案法、4法共通問題で22問中20問は正解できるでしょう。
次に商標法の9問も比較的まともな問題で7問ないし8問は正解できると思います。さらにパリ条約の4問もまともな問題で3問ないし4問は正解可能です。
やっかいなのは意匠法です。問題文を見てみると、文章的にもひねって(?)あり、上級者でも結構ミスっていました。この意匠法で7問くらい正解すれば確実に合格できます。
しかし、意匠法が5問の正解率でもほかでカバーできれば合格は可能です。残りの課目で頑張ればの話ですが。
それではどの課目がねらい目でしょうか。勉強時間、内容の難易度からいけば、やはり著作権法、不正競争防止法で正解率を上げるべきでしょう。これらの課目で5問程度正解できれば、たとえ意匠法で5問程度の正解でも合格できます。
以上から短答式筆記試験早期合格の為の勉強法をまとめてみると、あくまで特許法、実用新案法、商標法中心、TRIPS、マドプロは思い切って捨てる。意匠法は半分できればいいと思って取り組む。これでいいと思います。
この短答式筆記試験を突破すると、次に論文式筆記試験があります。
論文式筆記試験は必須課目の特許法と実用新案法、意匠法、商標法の4課目と選択課目1課目(共通問題、選択問題)の合計5課目からなっています。この勉強法は基本的に短答式筆記試験と変わりません。受験機関によっては膨大な量のレジメ(解答例)を暗記させるところがありますが、全く無駄だと思います。答案の書き方より出題者が何を問うているのかそれを見抜く力をつけること(論点把握)が大事です。論点さえ外さなければどんな書き方をしても合格点を取ることは可能です。
この論文式筆記試験を突破すると、最後に口述試験があります。この口述試験を突破すると最終合格となります。
ところで前記の必須課目ですが、大学の法学部での授業にもあまりない法律課目であり、独学で勉強するにはきわめて難しい課目です。そこで、手っ取り早く理解を深めるためには、特許法等工業所有権の講義を聴くことが一番なのです。それにより一年で合格することが可能になります。弁理士試験は独学では絶対に合格できないといっていいでしょう。法律全般がそうですが、特に初学者には耳から聴く法律の勉強が大きな実力を伸ばす大きな力となるのです。
ここで、弁理士試験の講座はどこで行われ、どこで聴けるのでしょうか。
大学の法学部あるいは工学部での講座あるいは専門学校での講座がありますが。
また、平成15年からは弁理士試験が前記のように大きく変わり、多数の合格者が出るよう試験自体が簡単になると言われています。平成15年では志願者数が8569人で、合格者550人ほどでした。ちなみに、平成15年度ベスト3の出身校は、1位が52名で東京大、2位が44名で京都大、3位が37名で東京工業大となっています。
このように弁理士試験はますます合格者が増える傾向にあり、1年の勉強期間でも充分合格が可能な試験となってきているのです。
弁理士試験の概要について(特許庁ホームページより)
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東京地裁判決へ
「弁理士になる法」 日本実業出版社 (伊藤儀一郎・高田修治著)
↑多くのホームページに紹介されています!!
http://idea1.727.net/ideaone/st/book.htm(資格の項目)
http://www.ca.sakura.ne.jp/~patent/pa/zyo/book/booka3.htm
http://www.ca.sakura.ne.jp/~patent/s/book/ben.htm
