海の不思議-トピックス-
大島東方海域での局地的湧昇の発達
異常潮位
南伊豆小稲験潮所での気圧と潮位の関係
ラニーニャ現象
天草(てんぐさ)百科
流れ藻
風による海水温の低下
バイ資源の復活か?!
クジラ・イルカ情報
白いナマコ
海洋刺毒動物
ポットホール
地震と海洋生物
リュウグウノツカイ
メガマウス
土用波
2000年夏わかしの大漁現象
ならい
大島西水道からの暖水の流入
駿河湾重油漂流
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海水温(以下、水温と呼びます)は冬の季節風により、低下しますが、それはどのような機構によるものでしょうか?
- 海面と大気での放射過程
海面から大気に向かう有効放射とよばれるもの。海面水温、気温、大気中の水蒸気量、雲量に左右される。
- 熱伝導による海面と大気間の熱交換
風速と海面付近の温度の鉛直勾配に依存する。顕熱流と呼ばれる。海面水温と気温の差の大きい冬の季節風の吹き出す海域では顕熱流は大きい。
- 蒸発に伴う海洋から大気への熱の移動
風速と海面直上の比湿に依存する。
2000年12月11〜13日の西風で13日に遠州灘から駿河湾、伊豆半島沿岸まで一挙に降温しました。
衛星画像をどうぞ。
環境ホルモン、TBTO、インポセックス。三題話ではありませんが、こうくると生物は巻貝バイというのが相場です。今、減少したバイ資源が復活しつつあるのかも知れない情報があります。
- 静岡漁協でのバイ資源の消失
今から何年前かは分かりませんが、静岡漁協の地先ではバイが漁獲されていました。安倍川の河口沖が漁場であり、かなり漁獲していたそうです。しかし、7年前にはバイの漁場が形成されていなく、それが復活する(できる)かどうかが話題となっていました。
- 昨年後半からバイが漁獲され出す
ところが、昨年後半から安倍川河口でかごによるバイの漁獲が始まり、多い人は1日20kgほど漁獲しているそうです。漁獲されたバイは大と小とはっきり分かれているそうです。
- TBTO規制の効果か
詳しくは憶えてませんが、船底塗料としてのTBTOが禁止されて数年経つはずです。バイがいなくなったのはTBTOによるインポセックスのため、復活したのはTBTO禁止の効果が現れてきたためと考えられないこともありません。
- 大井川沖でもバイ復活か(050228記)
実は、大井川沖でもバイがここ1、2年前から再び獲れ出し、吉田漁協や坂井平田漁協で籠で漁獲しているそうです。20〜30kg入籠しているらしい。小さいバイは見られないそうです。漁業者は砂泥域が広がったためではないかと見る人もいますが、やはりTBTO禁止の効果ではないでしょうか。
土用波
夏から秋にかけて太平洋岸で見られる”土用波”ははるか南の沖合の台風からのうねりである。台風の暴風域で発生した風浪の短周期成分が除去されて、規則的なそして長周期の長いうねりとなって伝播してくるのである。天気が良く風も静かな時に土用波が海水浴場で見られれば、沖合に台風がいると思って間違いない。
土用波の速さは台風の進行速度よりも速いので、台風がくる前に土用波が押し寄せるのである。
これと似た経験は冬の季節風(西風)でも体験したことがある。伊豆半島伊浜で冬季潜水調査を行う予定であった。いつ西風が吹いてくるか、西風の前に調査を終えることができるか?まだ大丈夫と伊浜の港を出た途端であった。うねりが西から押し寄せ、船はジェットコースターのように上下動を繰り返した。これは無理と港に舳先を向けた時になって、西風は伊浜にも及んできたのだった。
2000年夏わかしの大漁現象
2000年、今年はブリ資源の復活の年になるかもしれない。伊豆東岸の定置で8月のワカシ漁獲量が前年の40倍、平年の10倍となっている。神奈川や岩手の定置でも同様の状況だ。ある市場では値がつかず、キロ1円で引き取られたという悲惨な話もある(大漁貧乏そのものだ)。
すくなくとも相模湾へのブリ幼魚の補給量が前年の10倍、多ければ平年の10倍となっているのではと考えている。長らく低迷を続けてきたブリ資源の回復に結びつく予感がしている。これからイナダ、ワラサ、さらにブリまで卓越年級群として存在し続ければと、漁業者や遊漁者の期待も大きい。自然が図らずも起こしてくれた大量放流実験なので、今後の漁況や魚体に注目していけば、現時点のブリの生態も明らかになるだろう。
現時点では、この原因は不明である。関心を持つ方は一緒に考えてみませんか?
2004年漁期の相模湾定置網のブリ漁況は近年まれなくらいぶりが入網しました。特に2月16日は1万尾入網しました。1日一網1万尾は昭和57年以来です。これは卓越年級群である2000年生まれです。
地震と海洋生物
地震の前兆として生物の行動に異常が出ることは昔から知られており、ナマズが有名である。今や宏観現象として、ネット上で情報が収集されている。
平成7年に発生した兵庫県南部地震では、兵庫県水産試験場と大阪府水産試験場から海洋生物の異常行動が報告されている。
まず、地震の起きる数日前からマダイの越冬場とされてきた淡路島南東部で急にマダイの漁況が良くなったことが報告されている。これは、マダイが地殻変動の異常を知り、その行動に異常を来たした結果とも考えられ、地震の前兆として検討すべき内容である。また、地震発生当日、大阪湾で操業していた漁船からは地震発生とともに、この時期獲れたことのない魚が特異的に漁獲されたことが報じられている。これは地震発生とともに普段は越冬している魚たちが慌てふためいて魚網にかかった結果であろうと解釈されている。
東海大地震の発生が近づいている今、この種の情報には敏感でなければならない。
ならいについて
ならいについて
大島西水道からの暖水の流入
大島西水道からの暖水の流入について
駿河湾重油漂流
駿河湾重油漂流
クジラ・イルカ情報
遠州灘にクジラ漂着2000年4月6日遠州灘にクジラが漂着した記録です
駿河湾田子の浦にシャチ出現2000年5月4日の静岡新聞です
遠州灘にスジイルカの子供漂着救出2000年6月21日の静岡新聞から
駿河湾清水三保沖にハナゴンドウ群泳(010429)4月29日、駿河湾清水三保沖にハナゴンドウ(イルカ)100頭群泳。昼過ぎに外洋に出たらしい。静岡新聞の写真
駿河湾にクジラの群(010720)静岡新聞では7月20日駿河湾にクジラの群が入ってきたことを報じています。
相模湾網代沖の定置網に11月17日(011117)、ミンククジラが入網しました。
2月14日(020214)の静岡新聞の朝刊に沼津内浦湾にマッコウクジラ6頭の群が入り込んだことが写真付きで載っています。
高知新聞(020227付け)のコラムにクジラ漂着に関する意見が載っていた。
うろ覚えながら記すと
”古来クジラは浜に打ち揚げられるとあますところなく利用される海の幸であった。「七浦潤す」といわれてきたが、現代では自治体の首長はクジラの漂着に戦々恐々としている。
鹿児島県大浦町ではマッコウクジラの漂着処理で多大な出費を強いられた。漂着したクジラが廃棄物や漂着物かもめたが、結局漂着物となって国県の補助を受け、外洋に投棄された。それでも総費用は6000万円を超え、町の負担も1000万円を超えた。今や「七浦潤す」なんてとんでもない。
鹿島灘では漂着したクジラを食用にして一騒ぎとなった。何でも水産庁が食品衛生上の理由で食用禁止という通達を出したらしい。
各自治体の皆さん、来年度予算の予備費の中にクジラ漂着処理費を組み込んでおく必要ありませんか。”
同感である。今や世界的なクジラ保護運動が功を奏し、クジラの資源量が増えているのではと思われる。今後もこのような漂着は増えてくるものと思われる。
国立科学博物館では鯨類ストラディングDBを備えている。そこから静岡県内の漂着事例を抜き出し、場所毎、種毎に取りまとめると次図(工事中)のようになる。これまで漂着事例のある場所は漂着処理マニュアルの整備を!
ラニーニャとはペルー沖の太平洋東部赤道域の水温が平年より低く推移する現象です。
ラニーニャ現象の詳細な解説
リュウグウノツカイ
2000年7月5日北川網でリュウグウノツカイが入網しました。長さは110cmと、小さなものでした。

リュウグウノツカイという魚については松本さんのHPへどうぞ。
メガマウス
2003年8月6〜7日戸田の旋網が駿河湾口でメガマウスを捕獲して沼津市場に水揚しました。雄で体長約4.6m、重さ460kgの成魚。メガマウスは東海大学の海洋科学博物館に運ばれました。メガマウスというだけあって大きな口が特徴、メガマウスについての説明はここへどうぞ。この記事(1997年)の後、2尾採捕されているようです。これが世界で14例目らしいです。最初に見つかったのは1976年。今までに14例の採捕しかない、貴重な標本です。
2004年4月19日に東京湾市原で体長5.6m体重1トンの最大級のメガマウス雌が漂着しました。世界で21例目、国内では7例目だそうです。
2004年4月23日、熱海網代沖で定置網にメガマウス入網。これが地元の新聞記事。東京湾の漂着と近いのはどんな理由でしょうか。
メガマウスについてはたーみーさんのHPへどうぞ。
日本一のポットホール
伊東市城ケ崎海岸には日本一のポットホール(直径70cm)があるという。
詳しい内容は静岡新聞へどうぞ。
天草(てんぐさ)百科
天草の百科事典です
流れ藻
海の上を漂う海藻たち。それは流れ藻と呼ばれ、幼稚魚が集うスモールワールド。主な構成種はSargassumと呼ばれるホンダワラ類海藻。伊豆半島沖の流れ藻について山梨大学の平田氏らが報告している(Hirata et al.2001、Phycological Research)。4〜6月の主な流れ藻構成種はアカモク、ヒジキ、タマハハキモク、6・7月はタマナシモク、コブクロモク、フタエモク、8〜10月はオオバモク、ノコギリモク、オオバノコギリモクだそうです。
流れ藻は海岸に打ち上げられる。遠洋水研の池原さんらが駿河湾奥の三保海岸に打ち上げられた海藻の種類を報告している(池原ら2003、海−自然と文化)。ホンダワラ類が種数で全体の52%を、時期では3〜6月に多く全打ち上げ量の96%を占めたそうです。最も多かったのはヨレモクモドキ。
白いナマコ
2001年12月21日に土肥で白いマナマコが採れ、12月31日の静岡新聞に載りました。静岡県内の白いマナマコの採捕記録は静岡県水産試験場伊豆分場の広報誌伊豆分場だよりを見てください。これらは突然変異によるアルビノ個体と考えられます。
2002年2月下旬には三津シーパラダイスで白いナマコと赤いナマコが展示されているという記事が静岡新聞に載りました。
下記はネット上の全国各地の白いマナマコの採集例です。うーん、原因を探る必要があるかもしれません。
東海大学社会教育センター2001年4月15日静岡県清水市興津海岸
鳥羽水族館1996年12月24日三重県鳥羽市小浜町飛島沖
中日新聞2001年11月福井県小浜市甲ケ崎の海岸
InternetKNB2002年2月富山県魚津市
毎中ニュース 長崎新聞2001年12月長崎県福江市
長崎新聞2003年1月9日長崎県大村湾
なんもねーど積丹!1999年1月北海道積丹半島
ようこそ日美丸へ?瀬戸内海
オホーツクタワー2002年5月?北海道紋別
海洋刺毒動物
中見隆男氏の論文「駿河湾における海水浴場のクラゲ被害と海況との関係についての比較研究」を読みました。こういった研究が行われていることを初めて知りましたが、世の中は広いものです。内容は1996年の夏における駿河湾内の海水浴場でのカツオノエボシの出現について検討したもので、「黒潮の駿河湾への接岸によってカツオノエボシやギンカクラゲが湾内に補給される、海水浴場での被害は沖から陸に向かって風が吹いたときに起こっていることからクラゲが風で吹き寄せられる」と推論しています。
水産学会のミニシンポジウム「海洋刺毒動物」(030405)を聞きました。刺毒動物とは毒クラゲなどのように刺し毒がある海の危険動物のことです。シンポでは刺毒動物に刺された時の応急措置の資料も沖縄県から配布されました。静岡県内でも関係するものとして、
@アンドンクラゲに刺されたときには、すぐに海から上がり、こすらずに酢をかけ(酢は刺胞の発射を抑える)、触手をそっとはがし、冷やして病院へ
Aカツオノエボシの場合は酢を使ってはいけない、こすらず海水で触手を洗い流し冷やして、病院へ
Bイモガイで刺されたときには口で毒を吸い出しながら病院へ
Cヒョウモンダコの場合は口で吸い出さず(飲み込むと危険な毒)、毒を絞り出し、病院へ
Dゴンズイ、、ミノカサゴ、エイ、ガンガゼ、ラッパウニの場合は、目に見える大きなとげは取り除き、40〜45℃のお湯につけて(やけどに注意)、病院へ


この現象は1999年10月26〜28日に観測されたものです。
気圧と潮位の情報は第3管区海上保安本部水路部のホームページから、推算潮位は日本水路協会発行の電子潮汐情報から得ました。
異常潮位 (いじょうちょうい) unusual sea level
沿岸の海水面が、潮汐・津波・高潮等の場合のような明確な原因なしに、異常に昇降する現象を異常潮位という。時として、かなりの広域において30-40cmの水位上昇が数週間続くことがある。その原因は、主として海象の異常によると考えられている。地衡流の平衡にある黒潮は、その沖側が岸側よりも約1mが高い。したがって黒潮の表面流速が減少したり、黒潮の内側に反流を生じたりすると、この程度の水位変化は容易に起こり得る。

北上してきた黒潮から駿河湾口で遠州灘を西に向う反流が形成されている。この反流が異常潮位の主たる原因と考えられている。伊豆半島よりも駿河湾内から遠州灘、名古屋港にかけて異常潮位が著しい。また、大島東方海域での局地的な湧昇も認められる。