テンペラパネルの作り方
ニカワ塗りまでで用意する物
1)乾拭きでベニヤ板の汚れを拭い、縁は紙やすりをかけて面取りをしておく。
2)ニカワ水をハケで横方向に一層だけ塗って陰干しで乾かす。木肌が起ってくるようなら軽く紙やすりをかける。
3)今度はニカワ水を縦方向に塗る。再び乾燥を待つ。木枠なしの場合は裏面も都度塗っておくと反り防止になる。ここまでが板の目を止める為の前ニカワ引き作業です。
4)ベニヤ板表面の亀裂を防ぐ為の、和紙(又は布など)の貼り込み作業。 (*)テンペラ画は柔軟性に乏しいので、号数が大きくなるほど、和紙・布の下貼りをお勧めします。
| 板にニカワ水を塗ってから薄手和紙を被せる | 中心から四方へ刷毛でなぞって空気を抜く |
5)乾かない内に和紙の上からもニカワ水を塗る。和紙の余りは裏面へ回して貼る。
| 薄い和紙貼りで木目の透けて見える板 | 30号円形布貼りパネルの裏木枠例 |
その他作業に付いて : ヤスリかけでホコリが出るので、戸外陰での作業が乾きも速くお勧めですが、気温が低いとニカワが直ぐに固まってしまいます。春秋の空気の乾燥した季節にまとめて作っておくのも良いでしょう。
「次ぎはジェッソ(白下地)塗りです。色々なジェッソが作れます」
いずれの下地も吸収性が高いので、混合技法に用いる場合は下地完成後に下地色を兼ねた有色油彩を塗ってインプリミトゥーラ(有色下地)とし、吸収性を落とす必要があります。
| 振いにかけてダマを除く | 刷毛で素早くムラ無く塗る |
*)気泡穴の発生:塗料が急激に乾く時にガスが発生して生じます。原因としてはジェッソの温度が高い、厚塗りである、下の層が乾いていない内に重ね塗りした等です。
「重質炭酸カルシウム地キャンバスの作り方」
*)一層目の重質炭酸カルシウムジェッソは、ゲル状になりかけで塗ると、キャンバス地にしっかりと刷り込めます。
*)白亜地、重質炭酸カルシウム地ともに膠が濃すぎると乾燥後に亀裂を生じ、薄すぎると下地が剥離します。下地完全乾燥後に、手でなでてみて白い粉が付くようであれば濃度が薄いか、粘着力の劣化した膠水が原因です。絵画完成後にこのような問題が起きた場合の対応処置としては、ワニス掛けで画面を固めてしまい亀裂剥離を抑え込みます。
以上でテンペラパネル&キャンバスの完成です。何枚も作る内に、好みの下地が素早く作れるようになるでしょう。