子育て   こぐま保育園のトップへ


子どもの社会性や理性を育てる


子供のカット
就学前(小学校入学前)に必要なことと、その点についての 幼稚園と保育園の違いについて、 こぐま先生は、「就学前までには、集団の中で、自分の気持ちを大切にしたり 友達に自分の気持ちを伝えたり、友達を思いやったりを、生活や遊びを通じて 考える力や、想像できる力をふくらませてあげることが大切だと思います。」 と お答えしました。

先日これと少し関係ありそうな、脳科学者 澤口先生の幼児教育論が、 新聞に掲載されていました。すでに本や講演などで見たり、聞いたりした 方もいらっしゃるかもしれませんが、ポイントを簡単に紹介します。
<更新 2004.04.01/初掲載 2001.08.24>
子供のカット

子どもの社会性や理性を育てる




脳の前頭連合野は、社会性や理性の働きに重要

社会で生きていくために大切な、 「感情を適切に押さえて、相手の気持ちをくみとり、自分の置かれた状況を知る」 という社会性や理性の働きを担っているのが、額の内側あたりにある 脳の前頭連合野です。
他の哺乳類では ほとんど発達しておらず、人間の進化はこの部分の発達と 言ってもいいくらいの重要な場所です。 人間に近いチンパンジーでも人の6分の1しかありません。

事故などでこの部分が傷つくと、それまで穏やかな人だったのに、ささいな 事ですぐ切れるように人柄がかわってしまうこともあるそうです。 最近 切れるなど暴力化しているのは、この前頭連合野の働きが弱っている のが一因ではないかというのです。 事故以外にもこの機能の働きがが弱くなることがあるのではと・・・

幼児期に仲間との遊びが足らない事でも起る

脳機能の働きがが弱くなる事が、幼児期に仲間との遊びが足らない事でも 起るのではと言うのです。
サルの子どもを仲間のサルから離して育てると、元の集団に戻しても、ケンカ したり、引きこもってしまったりと集団生活にうまく溶け込めないそうです。 仲間から離れている間、前頭連合野を活性化させるための脳内物質が 少ししか出なかったため、脳が十分に発達しなかったのです。
これらの機能は、周りの環境に大きく影響され、脳の柔らかい幼児期に もっとも発達し、その後はあまりかわりません。

幼児期に前頭連合野の機能を十分に発達させることが 将来社会性や理性を育てるのに大切なんですね。

両親、兄弟や友達、祖母、近所の人と、いろいろな人間と関わりながら 楽しい、嬉しい、悲しい、いやだという感情をいっぱい経験し、 身につけていくのが良いとのことです。
それには、いろんな年齢の子ども達が集まって、外でよく遊ぶことが一番! 遊びを通して子ども達は経験し、自然と身につけることができるのです。

知育一辺倒の幼児教育は危険

知性には、前頭連合野で育つEQ(心や感情の知性)、PQ(思考 想像力: 知性を統合し使いこなす知性)と、それ以外で育つIQ(知能指数)があります。 先生は、人間らしくいきるためにPQの知性が重要と言っています。

しかし現在日本でおこなわれている幼児教育は、知能指数IQを重視した 知育教育一辺倒となっています。これは危険な事だと結んでいます。

参考
朝日新聞 2001.8.15朝刊 私の暴力論 (脳科学者 澤口 俊之 北大教授)  
     幼児教育と脳(澤口 俊之 文春文庫)

(^。^:難しい理屈はどうでも

近所のいろいろな年齢の子ども達が一緒に遊び、 おじいちゃんやおばあちゃん、近所のおじさん、おばさんなど いろいろな大人が身近にいた。 そんなちょっと昔の姿が、脳の発達には理想的だったんですね。 保育士の先生が遊びを大切にするのも、脳科学からみても納得できますね。

人間は群れを作って社会で生活する動物ですから、子どものころから、 その中でいろいろ経験し生活していくための能力を付けていく。 当然脳もそれに適した成長、発達をしていたということなのでしょうか。
社会性は社会の中で育つ。
そう考えると、あたりまえの事なのかもしれません。

でも、今そのあたりまえが難しい社会になってきて
「これでは いけいない」という危機感を持つ人が、過去の経験から
  「子どもを地域社会で育てよう」「外で遊ぼう」
  と言い始めているのかもしれませんね。

まあ、難しい理屈はどうでも、 今のうちに 遊びながら 子どもの好奇心をいっぱいふくらませ いろいろなことをいっぱい経験させてあげるのが よさそうですね!

子育てアイデア  の一覧


作成:こぐま保育園 & 父母の会