溶連菌感染症って?


かっては猩紅熱といっていたこの病気は、
決して昔の病気ではありません。
今でも夏期には減りますが、1年通して発症しています。
幼児から思春期まではリウマチ熱、糸球体腎炎といった二次症が問題となります。
症状の軽減のみならず、除菌を目指した治療が必要です。

 


原因は?

どんな症状がでるの?

恐いこと

治療は?

 


 原因は?

 A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)という細菌の感染症です。この細菌は化膿性連鎖球菌ともいい、自然界での長期生存が可能で、咽頭粘膜に付着しやすく、10数種類もの菌毒素を放出し、人か人へ伝染しやすいという特徴があります。

トップに戻る


 どんな症状がでるの?

 2−4日くらいの潜伏期間の後突然の発熱(38.5度以上)し、頸部リンパ節腫脹、頭痛、咽頭痛、全身倦怠感も現れます。発熱後1日以内に体に発疹が出始めます。多くはお腹のあたり、ことに下腹部、背中、時には四肢(ふとももの付け根)、顔などにもでます。舌が莓のようになることがあります「いちご舌」。
 咽頭痛は飲み込むときにもっとも強く感じられ、しばしば耳が痛く感じられます。腹痛や嘔気・嘔吐などの消化器症状もみられます。

 起こしやすい年齢は、5歳をピークに4歳から9歳の小児ですが、乳児や成人も感染します。成人では20〜30歳代が多いようです。成人では扁桃周囲炎・膿瘍などになりやすいようです。

 感染経路は、飛沫感染(くしゃみや咳により唾液や喀痰が空気中に飛んで漂ったものによるもの)です。保育園や幼稚園、学校の教室などの閉鎖空間などが要注意場所といえます。

 起こしやすい季節は、寒くなり空気が乾燥して、窓を閉鎖し空気の換気が悪化する晩秋から初春にかけてです。

トップに戻る


 恐いこと

 溶連菌による咽頭炎の後、10日後ぐらいに糸球体腎炎が、1〜5週後にリウマチ熱が発症することがある。リウマチ熱は40歳以上の心臓弁膜疾患の最大の原因です。

 劇症A群レンサ球菌感染症が問題になっています。発熱毒素がスーパー抗原として体の中のリンパ球(Tリンパ球)を刺激して炎症性サイトカイン(リンパ球出す刺激物質)の過剰生産を招くことから、連鎖球菌毒素性ショック症候群を起こすといわれています。急速に全身状態が悪化して死に至ることもあるもので、日本でも発症が報告されています。

 

トップに戻る


 診断と治療は?

 臨床症状に加えて、咽頭のぬぐい液の細菌培養や、抗原検出による迅速診断法による。迅速診断法は簡便な方法であり、10分前後で結果が得られます。治療の目安として、血液検査をして細菌感染の推移を見守っていきます。

 治療薬はペニシリン系抗生物質です。伝染性の病気であることや、菌が長期間にわたって消えにくいこと、糸球体腎炎やリウマチ熱といった続発症の原因となることから、10〜14日間服用します。症状が軽減したからといって勝手に薬を飲むことをやめると、かえってひどくしたり、腎炎となったりすることがありますので注意が必要です。

 保育園、幼稚園、学校は、当然お休みします。3日ほど後、熱が下がり皮疹などがなくなってくれば、登校(園)しても、他の人にうつすという心配はなくなります。

 予防は言うまでもないことですが、ふだんからのうがい手洗いです。

 

トップに戻る