水・清の理科コーナー・・・・中3「化学変化とイオン」  トップへ戻る

「理科がよく分からない」「もっと理解を深めたい」「・・・」と思っている人。応援します。
「化学変化とイオン」について学習を深めよう。「水溶液」の中で起こっていること。目には見えませんが、考えていきましょう。

化学変化とイオン

・水溶液に電流が流れるか?
・塩化銅水溶液に電流を流したらどうなるか?
・イオンって何?・イオンはだれが発見したの?
・陽イオンと陰イオン?
・水溶液で電池ができるか?
・酸性・アルカリ性ってどんな性質か?
・酸性の水溶液の電離式?
・アルカリ性の水溶液の電離式?
・酸とアルカリをまぜるとどうなるか?


水溶液に電流が流れるか?


・電解質・・・電流が流れる物質。
・非電解質・・・電流が流れない物質。  

★流れるものと流れないものがあります。            

水溶液をいろいろと変えて、電流が流れるか調べる。
もし流れれば豆電球が光りますね。豆電球が光って
いるかどうか、分からない時は、電流計の針の動き
を見ます。
水溶液の種類 電流がながれるか? メモ
砂糖水 × 流れません
エタノール × 流れません
塩化銅水溶液 気体が発生する
塩酸 気体が発生する
果物の汁
雨水 少し流れる
水道の水 少し流れる


・塩化銅水溶液に電流を流したらどうなるか? 電極のまわりの変化をみる
(実験メモ
・塩化銅水溶液は、きれいな色をしていますが、決して飲まないように。といって見せる。
・配線の仕方を実物を使って、教えます。(以外と、実物を見てできない生徒もいますので。+と−を間違えます)
・実験の目的と何をきちんと観察するのか「黒板に目立つように書きます。」
・水溶液をこぼすグループもいますので、余分に塩化銅水溶液は作っておきます。→こぼしても大声でおこらない。
・安全面には、特に注意します。(気体を深くすわない。有毒だよ。あおいでかごう。)
・実験終了後、塩化銅水溶液は、回収します。(流しに流さない。)

1 課題:塩化銅水溶液に電流を流した時、電極でどんな変化がおこっているか?

2 準備:塩化銅水溶液、電源装置、豆電球、炭素棒、導線。

3 グループ実験
*全てのグループで銅の析出と気体の発生が確認できます。(接続ミスしなければ、)

塩化銅です

約10%の水溶液にして、6Vの電流を流す。

赤っぽい物質がつきました

塩化銅水溶液は電流を通します。

小さな泡(気体)も発生しました。
炭素棒に赤っぽい物質がつきました。
ろ紙にとって確認。
*注意・・・気体はあおぐようにしてかぐ。 極を逆にしてみる。炭素棒についていた銅が溶け出します。しばらく気体が発生しません。
陽極・・・・気体発生。
陰極・・・・銅がつく

塩素は有毒ですので、換気をしながら実験をします。
深く吸い込まないようにします。

4 結果とまとめ・・・電流がながれることで、塩化銅が分解しました。
・陽極では、気体が発生しました。・・・・塩素
・陰極では、赤っぽい物質がつきました。・・・銅
CuCl  Cu + C
塩化銅 → 銅 + 塩素
*水溶液を塩酸にしたら、
陽極・・・塩素が発生
陰極・・・水素が発生
5 追究
・どうして、陽極に気体(塩素)が発生し、陰極に銅がついたのか?

化合物は、水溶液の中では、+の電気をもったものと、−の電気をもったものに分かれています。
+の電気をもったものは、陰極へ。−の電気をもったものは、陽極へ。引かれていきます。
塩化銅水溶液中では、Cu2+(銅イオン) Cl¯(塩化物イオン)に分かれています。電圧がかかったことによって、右の図のように、イオンが移動し、−(電子)も動き、電流が流れます。
その結果、陽極では、原子ができ、2つくっついて 2 (塩素)になり、気体が発生します。(プールを消毒するにおいですね。)

陰極では、Cu2+ が −(電子)をもらい、Cu (銅)がつきます。
また、水溶液中のイオンがなくなってしまうと、電流は流れませんね。

*水溶液を電流が流れるのは、陽イオンが陰極に、陰イオンが陽極に移動するときです。
図のモデルで考えると、理解しやすいですよ。

イオンって何?・・・・イオンを発見した人


 イギリスのファラデーは、電流による物質の分解を発見し、電気分解と名付けました。
彼は、水溶液の中は、イオンというものによって電流が運ばれると考えました。

●電解質・・・・・水に溶かしたとき、電流を流す物質・・・(例)塩化銅、塩化水素、水酸化ナトリウムなど。
●非電解質・・・水に溶かしても、電流が流れない物質・・・(例)砂糖、アルコールなど。

イオン・・・・・・原子や原子のまわりが、+や−の電気をおびたものです。
陽イオン・・・・・原子が電子を失って、全体として+の電気をおびたもの。
陰イオン・・・・・原子が電子をもらって、全体として−の電気をおびたもの。

電離式・・・・・電離の様子をイオンの記号で表したもの。

・塩化水素     HCl  H+  +  Cl¯
・水酸化ナトリウム     
NaOH  →  Na+  +  OH¯
・H+(水素イオン)
・Na
+(ナトリウムイオン)
・Cl
¯(塩化物イオン)
・OH
¯(水酸化物イオン)

電解質の水溶液中では上図
のように陽イオンと陰イオンに
分かれています。
*補足 
原子・・・・物質をどんどんわけていくと、もうそれ以上分けることができない小さな粒になります。
この粒を原子といいます。大きさは、1億分の1cmぐらいですよ。
分子・・・・いくつかの原子があつまってできたものです。物質の性質を表す小さな粒です。      
●原子記号・・・・Mgなど。
●化学式・・・2、など

・陽イオンと陰イオン?

主な陽イオン  、Na、 K 、NH、 Mg2+、Ca2+、Ba2+、Fe2+、Zn2+、Cu2+、Ag
主な陰イオン Cl、OH、NO 、SO2− 、CO2−、CHCOO


水溶液で電池ができるか?

1 課題:水溶液と2種類の金属で乾電池のようなものになるだろうか?

2 準備:銅板、亜鉛板、マグネシウムリボン塩酸5%、電圧計。モーター、プロペラ、クリップ付き導線、電子オルゴール     

3 グループ実験
●同じ金属を使ったら電流は流れるかな?

電子オルゴールとモーター

塩酸に銅と亜鉛を入れる

モーターにつけたプロペラが回転しました。

電子オルゴールも鳴りました。

電圧計の針も動きました
・2種類の金属を入れると。
@電圧はどれだけ?
A+極、−極はどっち?
Bモーターの回る勢いは?
C電子オルゴールの鳴り具合は? 
4 実験結果とまとめ: 電解質の水溶液に2種類の金属をいれると、電流が流れました。

銅、亜鉛、マグネシウムの3種類の金属で、組み合わせによって、電流(電圧)の大きさが違います。また、+極、−極になる金属も組み合わせによって違います

●実験の結果は、以下のようになりましたね。
+極 −極 電圧(V) モーター 電子オルゴール
銅と亜鉛 亜鉛 約0.8 回った
鳴った
マグネシウムと銅 マグネシウム 約1.2 勢いよく回
よく鳴った
マグネシウムと亜鉛 亜鉛 マグネシウム 約0.5 ゆっくり回った 鳴った(小さな音)
実験メモ
●実験する前に金属を「紙やすり」でみがいておきます。
●金属をずっと入れておくと、電圧が下がってきます。
●金属がとけて、気体が発生します。
とけやすい金属が−極になりましたね。
5 参考:ボルタの電池・・・1800年ごろ、イタリアのボルタは、硫酸の中に亜鉛板と銅板をたてて、つなぐと連続的に電流を生じる電池をつくりました。亜鉛が亜鉛イオンになる時、電子を亜鉛板に出します。

水素イオンは、銅板のほうへ集まります。すると、電子が亜鉛板から銅板へ動きます。つまり、電流が流れることになるのですよ。


・酸性・アルカリ性ってどんな性質?

塩酸・硫酸・水酸化ナトリウム水溶液・石灰水
指示薬 水溶液の色の変化
マグネシウムが気体を出して、とけた 発生した気体を集めて、マッチの火を近づけると
1 課題:酸性やアルカリ性の性質を調べよう。

2 準備:塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム水溶液、石灰水、指示薬、マグネシウムリボン
リトマス紙、ビーカー、試験管
(めも)
・白紙の上に、調べたリトマス紙を順番におきます。分かりやすいですね。
・気体の集め方は、見本を示す。
3 グループ実験
4 結果とまとめ
酸性の水溶液(塩酸・硫酸) アルカリ性の水溶液(水酸化ナトリウム水溶液・石灰水)
リトマス紙の色の変化 青色→赤色 赤色→青色
BTB溶液 黄色 青色
フェノールフタレイン溶液 変わらない 赤色
水溶液中 +をもつ OHをもつ
マグネシウムリボン とけて、気体が発生 とけなかった

*発生した気体を集めて、火を近づけると、「ぽん」と音がしましたね。
*発生した気体は、水素ですね。 
*注意
●水溶液が手などにつかないようにする。
もし、ついたら、すぐに水で洗い流します
集めた気体にマッチの炎を近づける時のタイミング
また、やり方をていねいに伝える。(危険だから)
●使い終わった水溶液は、そのまま流さない。

・酸性の水溶液の電離式?

●酸とは・・・水に溶かすと、(水素イオン)を生じる物質。*くだものには、クエン酸がふくまれています。

水溶液 電離式 陽イオンと陰イオン
塩酸(塩化水素の水溶液) HCl →  + Cl 水素イオン、塩化物イオン
硫酸 SO → + SO42- 水素イオン、硫酸イオン
炭酸 CO → + CO2- 水素イオン、炭酸イオン
硝酸 HNO → + NO 水素イオン、硝酸イオン


・アルカリ性の水溶液の電離式?


●アルカリとは・・・水に溶かしたとき、OH(水酸化物イオン)を生じる物質。

水溶液 電離式 陽イオンと陰イオン
水酸化ナトリウム NaOH → Na + OH ナトリウムイオン、水酸化物イオン
水酸化カリウム KOH → K + OH カリウムイオン、水酸化物イオン
水酸化カルシウム Ca(OH) → Ca2+ + 2OH カルシウムイオン、水酸化物イオン
アンモニア水 NH +HO → NH+ + OH アンモニウムイオン、水酸化物イオン
           アンモニア+ 水  → アンモニウムイオン+水酸化物イオン  


・酸とアルカリをまぜるとどうなるか?

1 課題:塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜたとき、どんな変化がおこるかな?

2 準備:塩酸(2%)と水酸化ナトリウム水溶液(2%)、BTB溶液、こまごめピペット、
ガスバーナー、スライドガラスほか。

3 こまごめピペットの使い方・・・・練習

4 BTB溶液を使う理由・実験方法の確認・・・・・・・発表   
5 グループ実験

6 結果とまとめ
:塩酸10cmにBTB溶液を入れ、その後、水酸化ナトリウム水溶液を2cmずつ加えると・・・こんな結果になりました。
水酸化ナトリウム水溶液
塩酸 10 黄色
色の変化から 酸   性 中性 アルカリ性
●緑色の液をスライドガラスにとって、ガスバーナーの炎で、蒸発させると、何か白いものが残りましたね。→よく見ると、塩化ナトリウムの結晶です。

酸でもアルカリでもない性質→→中性
つまり、酸とアルカリをまぜていくと、別の物質ができるのですね。
@塩酸にBTB溶液を入れると→黄色酸性

・A水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ加えていくと、だんだん弱い酸になります

Bあるところで、緑色になりますが、結構難しく、水酸化ナトリウム水溶液を入れすぎて、青色になります。ぴったりと、緑色になった班もありました。

・C青色になったら、ごくわずか塩酸を入れたら、緑色になりましたね。とても微妙でしたね。
中和:酸のとアルカリのOHが結びついて、水ができる反応です。 

  + OH  →  
酸性 加えたOHの量だけ中和がおこります。(水ができます。)塩酸のは、だんだん減ります。ががまだ液にあるので酸性。
中性 全部のとOHがむすびつくと中性。
アルカリ性 さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えると、OHが増えてアルカリ性。
塩(えん):酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついてできる物質です。

HCl + NaOH → HO + NaCl

注意 NaCl:蒸発させると塩化ナトリウム。でも、水溶液中では、電離しています。

Na と Cl

●左図は、塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えているモデル図です。加えたら、図のようになっています。何性でしょうか?