訪問販売法

1章 総則
  第1条(目的)
  この法律は、訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売に係る取引並びに連鎖販売取引を公正にし、並びに購入者等が受ける
 事のある損害の防止を図ることにより、購入者などの利益を保護し、あわせて商品などの流通及び、約務の提供を適正か
 つ円滑にし、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする
 
第2章 訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売
 第1節 定義
  第2条(定義)
  @この章(第2条〜第10条の7 以下この条において同じ)及び第18条の2において「訪問販売」とは、次に掲げる
  ものをいう。
   1 販売業者又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)が営業所、代理店その他の通商産業
   省令で定める場所(以下「営業所等」という。)以外の場所において、売買契約の申込みを受け、若しくは売買契約
   を締結して行う指定商品若しくは指定権利の販売又は役務を有償で提供する契約(以下「役務提供契約」という。)
   の申込みを受け、若しくは役務提供契約を締結して行う指定役務の提供
  2 販売業者又は役務提供事業者が、営業所等において、営業所等以外の場所において呼び止めて営業所等に同行させ
   た者その他政令で定める方法により誘引した者(以下「特定顧客」という。)から売買契約の申込みを受け、若しく
   は特定顧客と売買契約を締結して行う指定商品若しくは指定権利の販売又は特定顧客から役務提供契約の申込みを受
   け、若しくは特定顧客と役務提供
   契約を締結して行う指定役務の提供
  Aこの章及び18条の2において「通信販売」とは、販売業者又は約務提供事業者が郵便その他の通商産業省令で定める
  方法(以下「郵便など」という)により売買契約又は約務提供契約の申込を受けて行う指定商品若しくは指定権利の販
  売、又は指定約務であって電話勧誘販売に該当しないものの提供をいう。
  Bこの章及び第18条の2において「電話勧誘販売」とは、販売業者又は、約務提供事業者が、電話をかけ又は政令で定
  める方法により電話をかけさせ、その電話において行う売買契約又は約務提供契約の締結についての勧誘(以下「電話
  勧誘行為」という)により、その相手方(以下「電話勧誘顧客」という)から当該売買契約の申込を郵便等により受け、
  若しくは電話勧誘顧客と当該売買契約を郵便などにより締結して行う指定商品若しくは、指定権利の販売または電話勧
  誘顧客から当該約務提供契約の申込を郵便などにより受け、若しくは電話勧誘顧客と当該約務提供契約を郵便などによ
  り締結して行う指定約務の提供をいう。
  Cこの章及び第21条において「指定商品」とは、国民の日常生活に係る取引において販売される物品であって政令で定
  めるものをいい、「指定権利」とは、施設を利用しまたは、約務の提供を受ける権利のうち国民の日常生活に係る取引
  において販売されるものであって政令で定めるものをいい、「指定約務」とは、国民の日常生活に係る取引において有
  償で提供される約務であって政令で定めるものをいう。
  
 第2節 訪問販売
  第3条(訪問販売における氏名等の明示)
  販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売をしようとするときは、その相手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏
 名又は名称及び商品若しくは権利又は役務の種類を明らかにしなければならない。
 
  第4条(訪問販売における書面の交付)
  販売業者又は役務提供事業者は、営業所等以外の場所において指定商品若しくは指定権利につき売買契約の申込みを受け、
 若しくは指定役務につき役務提供契約の申込みを受けたとき又は営業所等において特定顧客から指定商品若しくは指定権
 利につき売買契約の申込みを受け、若しくは指定役務につき役務提供契約の申込みを受けたときは、直ちに、通商産業省
 令で定めるところにより、次の事項についてその申込みの内容を記載した書面をその申込みをした者に交付しなければな
 らない。ただし、その申込みを受けた際その売買契約又は役務提供契約を締結した場合においては、この限りでない。
   1 商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価
   2 商品若しくは権利の代金又は役務の対価の支払の時期及び方法
   3 商品の引渡時期若しくは権利の移転時期又は役務の提供時期
   4 第六条第一項の規定による売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回又は売買契約若しくは役務提供契約の解
   除に関する事項(同条第2項から第7項までの規定に関する事項を含む。)
   5 前各号に掲げるもののほか、通商産業省令で定める事項
 
  第5条
  @販売業者又は役務提供事業者は、次の各号の一に該当するときは、次項に規定する場合を除き、遅滞なく(前条ただし
  書に規定する場合に該当するときは、直ちに)、通商産業省令で定めるところにより、同条各号の事項(同条第四号の
  事項については、売買契約又は役務提供契約の解除に関する事項に限る。)についてその売買契約又は役務提供契約の
  内容を明らかにする書面を購入者又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。
   1 営業所等以外の場所において、指定商品若しくは指定権利につき売買契約を締結したとき又は指定役務につき役務
   提供契約を締結したとき(営業所等において特定顧客以外の顧客から申込みを受け、営業所等以外の場所において売
   買契約又は役務提供契約を締結したときを除く)
   2 営業所等以外の場所において指定商品若しくは指定権利又は指定役務につき売買契約又は役務提供契約の申込みを
   受け、営業所等においてその売買契約又は役務提供契約を締結したとき。
   3 営業所等において、特定顧客と指定商品若しくは指定権利につき売買契約を締結したとき又は指定役務につき役務
   提供契約を締結したとき。
  A販売業者又は役務提供事業者は、前項各号の一に該当する場合において、その売買契約又は役務提供契約を締結した際
  に、指定商品を引き渡し、若しくは指定権利を移転し、又は指定役務を提供し、かつ、指定商品若しくは指定権利の代
  金又は指定役務の対価の全部を受領したときは、直ちに、通商産業省令で定めるところにより、前条第一号の事項及び
  同条第四号の事項のうち売買契約又は役務提供契約の解除に関する事項その他通商産業省令で定める事項を記載した書
  面を購入者又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。
 
 第5条の2(禁止行為)
  @販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、又
  は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、当該売買契約又は当該役
  務提供契約に関する事項であつて、顧客又は購入者若しくは役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重
  要なものにつき、不実のことを告げる行為をしてはならない。
  A販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約を締結させ、又は訪問販売に係る売買
   契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない。
 

 

  第5条の3(指示)
  主務大臣は、販売業者又は約務提供事業者が第3条から前条までの規定に違反し、又は次に掲げる行為をした場合におい
 て、訪問販売に係る取引の公正及び購入者又は、約務の提供を受ける者の利益が害されるおそれがあると認める時は、そ
 の販売業者又は約務提供事業者に対し、必要な措置をとるべきことを指示する事ができる。
   1 訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約に基づく債務又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の
    解除によつて生ずる債務の全部又は一部の履行を拒否し、又は不当に遅延させること。
    2 訪問販売に係る売買契約若しくは約務提供契約の締結について勧誘をするに際し、又は訪問販売に係る売買契約も
    しくは、約務提供契約の申込の撤回、若しくは解除を防げるため、当該売買契約または当該約務提供契約に関する
    事項であって、顧客又は購入者若しくは約務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、
    故意に事実を告げないこと。
   3 前2号に掲げる者の他、訪問販売に関する行為であって、訪問販売に係る取引の公正、及び購入者又は約務の提供
    を受ける者の利益を害する恐れがあるとして通商産業省令で定めるもの。
 
 第5条の4(業務の停止等)
  @主務大臣は、販売業者若しくは役務提供事業者が第三条から第五条の二までの規定に違反し若しくは前条各号に掲げる
  行為をした場合において訪問販売に係る取引の公正及び購入者若しくは役務の提供を受ける者の利益が著しく害される
  おそれがあると認めるとき、又は販売業者若しくは役務提供事業者が同条の規定による指示に従わないときは、その販
  売業者又は役務提供事業者に対し、一年以内の期間を限り、訪問販売に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを
  命ずることができる。
  A主務大臣は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。
 
 第6条(訪問販売における契約の申込の撤回等)
  @販売業者若しくは、約務提供事業者が営業所等以外の場所において指定商品(その販売条件についての交渉が販売業者
  と購入者との間で相当の期間にわたり行われる事が通常の取引の態様であるとして政令で定める指定商品を除く。以下
  この項において同じ。)若しくは、指定権利、若しくは指定約務につき売買契約若しくは約務提供契約の申込を受けた
  場合、若しくは販売業者若しくは約務提供事業者が営業所などにおいて、特定顧客から指定商品若しくは指定権利若し
  くは指定約務につき売買契約若しくは約務提供契約の申込を受けた場合におけるその申込をした者、又は販売業者若し
  くは約務提供事業者が営業所等以外の場所において指定商品、若しくは指定権利若しくは指定約務につき売買契約若し
  くは約務提供契約を締結した場合(営業所等において申込を受け、営業所など以外の場合において、売買契約若しくは
  約務提供契約を締結した場合を除く)若しくは販売業者若しくは約務提供事業者が営業所などにおいて特定顧客と指定
  商品若しくは指定権利若しくは指定約務につき、売買契約若しくは約務提供契約を締結した場合における、その購入者
  若しくは約務の提供を受ける者(以下、この条において、「申込者など」という)は、次に掲げる場合を除き、書面に
  よりその売買契約若しくは、約務提供契約の申込の撤回又は、その売買契約若しくは、約務提供契約の解除(以下、こ
  の条において「申込の撤回など」という)を行う事ができる。
   1 申込者等が第五条の書面を受領した日(その日前に第四条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した
    日)から起算して八日を経過したとき。
   2 申込者等が第四条又は第五条の書面を受領した場合において、指定商品でその使用若しくは一部の消費により価額
    が著しく減少するおそれがある商品として政令で定めるものを使用し又はその全部若しくは一部を消費したとき。
   3 第五条第二項に規定する場合において、当該売買契約に係る指定商品若しくは指定権利の代金又は当該役務提供契
    約に係る指定役務の対価の総額が政令で定める金額に満たないとき。
  A申込みの撤回等は、当該申込みの撤回等に係る書面を発した時に、その効力を生ずる。
  B申込みの撤回等があつた場合においては、販売業者又は役務提供事業者は、その申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違
   約金の支払を請求することができない。
  C申込みの撤回等があつた場合において、その売買契約に係る商品の引渡し又は権利の移転が既にされているときは、そ
  の引取り又は返還に要する費用は、販売業者の負担とする。
  D役務提供事業者又は指定権利の販売業者は、役務提供契約又は指定権利の売買契約につき申込みの撤回等があつた場合
  には、既に当該役務提供契約に基づき役務が提供され又は当該権利の行使により施設が利用され若しくは役務が提供さ
  れたときにおいても、申込者等に対し、当該役務提供契約に係る役務の対価その他の金銭又は当該権利の行使により得
  られた利益に相当する金銭の支払を請求することができない。
  E役務提供事業者は、役務提供契約につき申込みの撤回等があつた場合において、当該役務提供契約に関連して金銭を受
   領しているときは、申込者等に対し、速やかに、これを返還しなければならない。
  F役務提供契約又は指定権利の売買契約の申込者等は、その役務提供契約又は売買契約につき申込みの撤回等を行つた場
  合において、当該役務提供契約又は当該指定権利に係る役務の提供に伴い申込者等の土地又は建物その他の工作物の現
   状が変更されたときは、当該役務提供事業者又は当該指定権利の販売業者に対し、その原状回復に必要な措置を無償で
  講ずることを請求することができる。
  G前各項の規定に反する特約で申込者等に不利なものは、無効とする。
 
 第7条(訪問販売における契約の解除等に伴う損害賠償等の額の制限)
  @販売業者又は役務提供事業者は、第五条第一項各号の一に該当する売買契約又は役務提供契約の締結をした場合におい
   て、その売買契約又はその役務提供契約が解除されたときは、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいて
  も、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を
  超える額の金銭の支払を購入者又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない。
   1 当該商品又は当該権利が返還された場合当該商品の通常の使用料の額又は当該権利の行使により通常得られる利益
     に相当する額(当該商品又は当該権利の販売価格に相当する額から当該商品又は当該権利の返還された時における
    価額を控除した額が通常の使用料の額又は当該権利の行使により通常得られる利益に相当する額を超えるときは、
    その額)
   2 当該商品又は当該権利が返還されない場合当該商品又は当該権利の販売価格に相当する額
   3 当該役務提供契約の解除が当該役務の提供の開始後である場合提供された当該役務の対価に相当する額
   4 当該契約の解除が当該商品の引渡し若しくは当該権利の移転又は当該役務の提供の開始前である場合契約の締結及
     び履行のために通常要する費用の額
  A販売業者又は役務提供事業者は、第五条第一項各号の一に該当する売買契約又は役務提供契約の締結をした場合におい
   て、その売買契約についての代金又はその役務提供契約についての対価の全部又は一部の支払の義務が履行されない場
  合(売買契約又は役務提供契約が解除された場合を除く。)には、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにお
  いても、当該商品若しくは当該権利の販売価格又は当該役務の対価に相当する額から既に支払われた当該商品若しくは
  当該権利の代金又は当該役務の対価の額を控除した額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を
  超える額の金銭の支払を購入者又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない。
 
 第3節 通信販売
 第8条(通信販売についての広告)
  販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件に
  ついて広告をするときは、通商産業省令で定めるところにより、当該広告に、当該商品若しくは当該権利又は当該役務に
 関する次の事項を表示しなければならない。ただし、当該広告に、請求によりこれらの事項を記載した書面を遅滞なく交
 付する旨の表示をする場合には、販売業者又は役務提供事業者は、通商産業省令で定めるところにより、これらの事項の
 一部を表示しないことができる。
   1 商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価(販売価格に商品の送料が  含まれない場合には、販売価格及び商
    品の送料)
   2 商品若しくは権利の代金又は役務の対価の支払の時期及び方法
   3 商品の引渡時期若しくは権利の移転時期又は役務の提供時期
   4 商品の引渡し又は権利の移転後におけるその引取り又は返還についての特約に関する事項(その特約がない場合に
    は、その旨)
   5 前各号に掲げるもののほか、通商産業省令で定める事項
 
 第8条の2(誇大広告等の禁止)
  販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件に
 ついて広告をするときは、当該商品の性能又は当該権利若しくは当該役務の内容、当該商品の引渡し又は当該権利の移転
  後におけるその引取り又はその返還についての特約その他の通商産業省令で定める事項について、著しく事実に相違する
 表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。
 
 第9条(通信販売における承諾等の通知)
  販売業者又は役務提供事業者は、指定商品若しくは指定権利又は指定役務につき売買契約又は役務提供契約の申込みをし
  た者から当該商品の引渡し若しくは当該権利の移転又は当該役務の提供に先立つて当該商品若しくは当該権利の代金又は
 当該役務の対価の全部又は一部を受領することとする通信販売をする場合において、郵便等により当該商品若しくは当該
 権利又は当該役務につき売買契約又は役務提供契約の申込みを受け、かつ、当該商品若しくは当該権利の代金又は当該役
 務の対価の全部又は一部を受領したときは、遅滞なく、通商産業省令で定めるところにより、その申込みを承諾する旨又
 は承諾しない旨(その受領前にその申込みを承諾する旨又は承諾しない旨をその申込みをした者に通知している場合には、
 その旨)その他の通商産業省令で定める事項をその者に書面により通知しなければならない。ただし、当該商品若しくは
 当該権利の代金又は当該役務の対価の全部又は一部を受領した後遅滞なく当該商品を送付し、若しくは当該権利を移転し、
 又は当該役務を提供したときは、この限りでない。
 
 第9条の2(指示)
  主務大臣は、販売業者又は役務提供事業者が前三条の規定に違反した場合において、通信販売に係る取引の公正及び購入
  者又は役務の提供を受ける者の利益が害されるおそれがあると認めるときは、その販売業者又は役務提供事業者に対し、
 必要な措置をとるべきことを指示することができる。
 
 第9条の3(業務の停止等)
  @主務大臣は、販売業者若しくは役務提供事業者が第八条から第九条までの規定に違反した場合において通信販売に係る
  取引の公正及び購入者若しくは役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあると認めるとき、又は販売業
  者若しくは役務提供事業者が前条の規定による指示に従わないときは、その販売業者又は役務提供事業者に対し、一年
  以内の期間を限り、通信販売に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを命ずることができる。
  A主務大臣は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。
 
 
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