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南アフリカ・ダーバンで開催(7月10日から17日)された第29回世界遺産委員会に、「世界遺産平城宮(京)を守るため平城京内に高速道路を通さないでください」と12名の要請団を送りましたが、7月10日、世界遺産委員会事務局(フランチェスコ・バンダリン所長)は、高速道路から世界遺産・平城京を守る会の要請に対し、これに応えて日本政府に以下の書簡を送ったことを知らせてくれました。
バンダリン氏から礼状への返書と日本政府への書簡(写し)
小井 様
2005年9月1日付のあなたの書簡への回答として、私は第30会期世界遺産委員会が2006年7月8日から16日の期間にリトアニア共和国のビーリニュスで開催が予定されていることをお知らせできてうれしく思います。
私はこの機会にあなたが世界遺産条約の履行と人類遺産の保護に引き続き関心をお持ちいただいていることに感謝申し上げます。 敬具
2005年9月19日
ユネスコ世界遺産センター長
フランチェスコ バンダリン
表題:世界遺産「古都奈良の文化財」(日本)の保全状況について
大使閣下、
本年7月、第29会期世界遺産委員会開催中に、私の同僚ジョバンニ・ボカルディ(世界遺産センター、アジア・太平洋部部長)と日本文化庁スタッフとの間に行われたダーバンにおける会議に続いて、小井氏(NGO「高速道路から世界遺産平城京を守る会」事務局長)からわれわれに提出された文書を謹んでお送り申し上げます。
これらの文書はいうまでもなく、建設予定の高速道路が世界遺産「古都奈良の文化財」保全状況に影響を与えることを強く懸念するものであります。
特に、この文書は次の3点に主として言及しています。
1.高速道路の原理(理論)的説明について
文書は、「高速道路の必要性を正当化するために使用された交通事故と交通量に関する数字は実際には大変小さい。したがって、このような施設(インフラ)の必要性そのものに疑問がある」と主張しています。これらの申し立ては、交通調査のデータに関する文書によって裏付けされています。
2.トンネルによる解決策(選択肢のひとつであるが)の構造的影響について
「地下トンネルの掘削は、古都奈良の歴史的記念物の下の土壌を沈下させ、地下水位に影響を与える恐れがある。また土壌の安定性は、繰り返し危機にさらされることが推測される。」
3.地域住民とその他の関係する第三者を含む、真の公開協議のプロセスの欠如について
なお、閣下にはこの書簡と同封の文書を日本の関係機関に転送してくださり、日本の関係機関が2006年7月の第30会期世界遺産委員会(リトアニア共和国ビーリニュス)に対する世界遺産「古都奈良の文化財」の保存状況の報告という観点から、2006年2月1日までに見解を提示してくれるなら大変喜ばしいことです。
この機会に、閣下が世界遺産条約の履行と人類遺産の保護に引き続き関心をお持ちいただいていることに感謝申し上げます。
閣下におかれましては、どうか意のあるところをお酌みとりください。
2005年9月16日
ユネスコ世界遺産センター長
フランチェスコ・バンダリン
在フランス日本大使館特命全権大使
ユネスコ日本政府代表
佐藤てい一郎 閣下
なお、同文は下記へも送付された。
ユネスコ日本国内委員会 ICOMOS(パリ)、 ERC/RMS/APA、
CLT/CH、ICCROM(ローマ)
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