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<目次> 平城宮について 木簡、遺物、遺構 世界遺産に登録 奈良市内の交通渋 滞は解消できるか 2007.5.1 06年2月1日付本政府報告に関する守る会の声明VS日本政府の報告 060315 不確定な予測で 地下トンネル建設を 決定してはならない 2002.5.25 日本政府の回答VS守る会の反論 2005.2.03 おしらせ 2002.6.7 資料 シンポの意義 2002.4 高速道路 2002.6 地質について 2002.6 歴史の証人 2002.6. 大気汚染 2002.6 |
京奈和自動車道(高速道路) 大和北道路の建設で奈良市内の交通渋滞は解消できるか 高速道路から世界遺産・平城京を守る会 事務局長 小井修一 はじめに 高速道路である京奈和自動車道の大和北道路(京都府界〜西名阪L=14.2q)は、現在、環境法による環境影響評価を実施中で、今年度(2007)中に都市計画決定(法律による路線の確定)したいと奈良県知事(柿本知事)が述べています。 京奈和自動車道は1987年6月、第4次全国総合開発計画(4全総)で計画された、全国の高速道路網14,000qの一部です。 計画では、全体を2025年をメドに完成させるとしています。 このうち、奈良県内、約47qは2010年の平城遷都1300年祭までに完成させると国交省や奈良県が計画しましたが、奈良市内の真中を通り、世界遺産平城宮の直近にこだわったため、地下埋蔵物など文化遺産、世界遺産の保存にメドがたたず、大幅に遅れています。国交省の計画では、12.4qのうちトンネルが4.5q、2本で計9qも地下40mにシールド工法で施工するので、全体の工事費が約3,100億円(1m当たり=2千500万円)もかかります。1年に200億の予算を確保しても、15年もかかり、地下遺構などの調査も入れると約20年ほど必要とも言われています。 この京奈和道路は、建設費のうち7割が国、3割が県が負担することになっており、奈良県は県内で約8千億円のうち約2千億円以上(県民1人当たり=約14万円)も負担しなければならず、国と同様4〜5年での負担はとても無理であり、長年月が必要とならざるを得ないと目されています。 大和北道路は世界遺産平城宮跡のバッファゾーン(緩衝地帯)の東端を地下トンネルで通るため、もし、地下水がトンネル建設によって地下水が低下すれば、地下水で守られている木簡や地下遺構が消滅し、世界遺産が危機に陥ると反対運動が起きていますが、果たして交通渋滞が解消されるのか、また大気汚染など環境問題がどうなるのか、県民のほとんどが知らない状況におかれています。 1.通過目的の高速道路を、何故奈良市内の真ん中にこだわるのか 国土交通省(奈良国道事務所)は、京奈和自動車道を関西大環状道路の一部と位置付け、紀淡海峡大橋を架設(1兆円以上必要とも言われている)し、京都〜奈良〜和歌山〜淡路島〜明石海峡大橋〜神戸〜名神〜京都をめぐるというものです。この計画では、奈良市は単なる通過地に過ぎません。通過目的の道路を市内にわざわざ呼び込むことは、土木技術上も、また環境上もしてはならないこととして常識です。しかし、国交省や奈良県は、この関西大環状道路をパンフレット等に明記しています。 ところが、奇妙なことに、世界遺産を登録し、保護の責任を課されているユネスコ・世界遺産委員に対しては、この関西大環状道路という建設目的を隠し、大和北道路の建設は国道24号奈良市内の慢性的な交通渋滞を解消し、交通事故も減少させるため建設する(要旨)と報告しています。 高速道路建設について、奈良市は24号が南北に道路として1本しかなく、防災や緊急時にどうしても必要であり、24号沿いに建設してほしいと要望しています。大和郡山市も、24号1本では奈良市に行くのに時間がかかると、これも24号沿いに建設してほしいと、いずれも国交省の大和北道路有識者委員会のヒアリングで述べています。 そして、国交省の「大和北道路有識者委員会」は住民アンケートの結果、「住民の80%が望んだので高速道路のルートを奈良市内の真ん中に決めた」としています。 以下がその地図です。これが今、環境影響評価中のルート図です。 ![]() 2.調査してびっくり。慢性的渋滞なしの24号 国交省は2002年から3年にかけて、国道24号の「慢性的な渋滞」と、そのために県道・奈良大和郡山斑鳩線に24号から車が入り込み、事故発生率は近畿の県道平均値の約9倍という「ビラ第1弾」を作り、木津町、奈良市、大和郡山市などに新聞折込を行い大宣伝を行いました。「国道24号の交通渋滞は、平日も休日も深刻です」と。 しかし、どうみても日中は渋滞が無いはず。これはおかしいと05年5月22日(日曜、昼のみ)と26日(木曜、朝、晩)に一番渋滞していると言われている、法華寺東、柏木町、西九条町南の3ヶ所の交差点を朝(7:00〜9:00)、昼(15:00〜17:00)、晩(17:00〜19:00)の時間帯で調査しました。 その結果、驚いたことに、国交省が渋滞ポイントと定義している「最大渋滞長1,000m以上、または最大通過時間10分以上」に該当することが1回もなかったのです。まさしく、国交省の宣伝ビラは過大なウソそのものでした。 この調査報告は、奈良の『住民と自治』No.148号、05年7月号に載っていますので詳細は省きますが、この調査報告に対し、国交省は06年1月に同様の調査を行い、ユネスコ・世界遺産委員会に反論の報告をしています。その内容は、「Aさらに確認のため日本政府が2006年1月に国道24号の交通状況調査を実施したところ、法華寺町東交差点では平日の朝、柏木町交差点及び西九条町南交差点では休日の午後から夕方にかけて渋滞が見られた」となっており、これは、「24号は慢性的な渋滞」から大幅に渋滞無しに方向転換しています。 時には雨の日や事故、道路清掃、工事等により大幅に渋滞することはあっても、渋滞は決して慢性的でないことを国交省もようやく認めたものです。 下の地図は、国交省の「24号は慢性的な渋滞で平均時速は20q」という宣伝で、交通渋滞図にある1,200mや700mの数字を明記しています。しかし、渋滞は一時的なものであり、数字で固定できないのに、さも慢性的に渋滞してる様子にして表しています。 この様な書き方は、国民をあざむくことを最初から意図したものとして重大です。 もっと重大な問題は、地下水検討委員会や文化財検討委員会、そして高速道路のルートを推奨した大和北道路有識者委員会が終わった段階で、渋滞は一時的なものと訂正しても、各委員会で決定された報告書や提案は「慢性的な渋滞を前提」で論議され、決定されたもので架空のものだということです。当然、現在まで行われた各委員会を再度やり直すことが求められるものです。 ![]() 3.50年後には人口減で車は半分・完成後に高速道路は不要に 大和北道路の完成について、国交省があと15〜20年はかかると新聞報道されています。地下トンネルが2本で計9qと、12.4qで3,100億円もかかるため、1年に200億円の予算がついても15年、さらに地下埋蔵文化財の調査などを考えると最低20年位かかると予想されるというものです。 このことから、南都経済センター理事長も「完成時にはほとんど車が走っていない」と予想しています。 それは、昨年12月に国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が新しい将来人口推計(06年推計)を公表したことで裏づけされました。 将来人口推計によると、「50年後も1人の女性が一生に産む子供数にあたる合計特殊出生率が1.26人にとどまり、総人口は8千万人台に落ち込む」というものです。その内容は「2055年には現在の1億2,777万人の日本の総人口が、8,993万人になり、そのうち4割が65歳以上の高齢者」になると推計しています。 50年後に人口が30%減り、さらに、そのうち65歳以上が4割以上になれば、自動車の数もほぼ現在の半分以下になります。 奈良県の合計特殊出生率は、全国で2番目に低く、東京に次ぐ全国で2番目の低さです。あと50年で奈良県の人口は約半分くらいになり、自動車も半分以下になります。あと20年たてば自動車も約30%以上減ると予想されます、そうなると巨額の費用をかけて高速道路をつくっても、完成後にはほとんど車が走らない道路になるのは間違いありません。 4.費用便益比2.2がウソの計算。渋滞が無く、将来交通も大幅減 以上見てきたように、渋滞が無く、将来交通量も半分くらいに減るときに一番影響するのが、費用便益計算の結果です。便益とは、道路をつくることによって得る利益をお金に換算したもので、費用とは道路をつくり、維持修繕・管理する費用です。費用便益比とは、費用と便益の比です。 大和北道路の現計画ルートの費用便益比は、大和北道路有識者委員会の提言で2.2と発表しています。これは、道路をつくる費用(40年間の管理含む)よりも、道路建設をして得た利益の方が2.2倍になり、投資効果が倍以上になったことを表しています。 しかし、先程から指摘しているように、大和北道路有識者委員会が解散した後での渋滞無し、人口減の発表で、まさしく国交省の計算は結果としてウソの計算であったことになります。 06年7月に、リトアニアで開催された第30回世界遺産委員会が日本政府に対し、環境影響評価の中でこの費用便益分析をし、報告しなさいという「決議」を採択しました。しかし、日本政府は大和北道路有識者委員会で分析が終わっているからと過去(ウソで固めた計算の)の報告を英文にして、そのまま報告しています。再計算すれば、費用便益比:2.2が半分以下と、便益がかなり少なくなり、道路をつくる方が高くなって、道路をつくる費用対効果が悪くなるからです。
5.奈良市内のインターチェンジは2万台/日のアクセス道路 春、秋の観光時は大渋滞でリピータ減 大和北道路から奈良市内に入れるインターチェンジは、京都府近くのインターチェンジ(奈良北IC)、そして、済生会病院のJR線路の東側でトンネル出口がインターチェンジ(奈良IC)になっています。京都府近くの奈良北ICから奈良市内に入るのは、24号と県道木津横田線、そして奈良市のやすらぎの道でしか入れません。この3線は現在でも春、秋観光時の土・日には、朝・晩大渋滞ですから、ほとんどの車が済生会病院東側の奈良ICから入ることになると予想されます。 ![]() 奈良ICから奈良市街に入るルートは、図のようにインターチェンジからすぐ高架(2車線)で真東に進み(大和田紀寺線)、すぐに90度左折して(黒線矢印の西九条佐保線に乗り)、高架橋でJR線路を北行きに超え、三条栄町の万春堂の交差点から大森町交差点に向かうことになります。 計画交通量が約2万台ですから、約1万台の車が新しい流入口から奈良の旧市街地に入りま す。大安寺〜JR奈良駅の間は4車線になりましたが、これより東側の市街地は昔のままで、今でも駐車場が無く、一度に高速道路でどっと春日大社や東大寺、興福寺、元興寺、奈良町などに車が殺到するこの計画は、わざわざ大渋滞を招くもので無謀そのものです 阪奈道路の大渋滞解消のため、奈良と大阪を高速で結ぶ第ニ阪奈道路(有料)が完成し、大阪方面からの自動車による観光客が大幅に見込まれました。しかし、国交省の「大和北道路有識者委員会」のヒアリングで、当時の奈良県バス協会会長・国友正道氏は「春秋など観光時と土・日は宝来町から東大寺まで大渋滞となり、観光バスの運行が第二阪奈建設により従来の約半分に減った。従って大和北道路の場合は、インターチェンジのすぐ横に駐車場をつくり、観光バス以外の車はその駐車場にいれて、奈良市内に入らないようにしてほしい」と述べています。 現在でも、自家用車での観光客は10時過ぎに奈良に到着しても、ほとんどの駐車場は満員で、あきらめて帰る人がかなりにのぼっています。 この対策として宝来町から8車線にし、308号(三条通)を4車線にする工事を実施中ですが、この工事が完成しても宝来町での大渋滞(ボトルネック)が三条栄町や、大森町、県庁前東交差点にボトルネックが移動するだけで、自動車による観光客の対策には何にもなりません。 観光対策の駐車場は春秋のシーズン及び、土・日の稼動が中心で、採算が合わないからつくらないと同時に、道路の渋滞で乗用車による観光は破綻しています。市内に高速道路を通し、自動車による観光に期待しても、時代の流れに逆行するだけです。イタリアの歴史都市フィレンツェ市のように観光場所に自動車を進入させず、観光客誘致に成功している事例(自動車交通量を抑制してコントロールする「 交通需要管理政策 = TDM : Transportation Demand Management 」)を調査・研究し実施すべきです。 6.奈良・郡山市民にとって益なく、害の高速道路 国道24号、下三橋町付近の朝夕、及び観光時の土・日の北行きは奈良市内よりかなり渋滞しています。奈良市の南九条町南交差点から柏木町交差点までの信号による阻害要因と大型店舗への出入りによって交通阻害が起きているからです。だから、高速道路ができれば、この渋滞がなくなると国交省の宣伝にあるからです。 国交省の計画では、奈良市を通過する車は28%としており、この車が100%高速道路を利用するとして、渋滞が無くなるという設定です。本当にそうなるでしょうか。 @ 郡山から奈良へは高速道路利用できず 国道24号の交通量は1日当たり、発志院で5万台、杏(からもも)町で6万6千台です。 このうち3割が高速道路を利用したとしても、高速道路新設によって、増えることが約3割(国交省)と予想しています。結局、差し引き、交通量による減は無く、現状の24号の交通量が続くと考えられます。特に、西九条町〜柏木町にいたる大規模店舗への交通は、高速道路を利用できないので、現状の買い物による渋滞状況は解決できません。郡山から24号に出て高速道路に乗ろうとしてもインター間が近すぎると同時に、インターチェンジの位置が悪く利用できないのは、ルート図を見れば明らかです。 このように、大和郡山市民が奈良へ行くのに高速道路は利用できず、さらに従来より渋滞した24号の利用なります。 A 高速道路利用で大阪方面利用不可 逆に高速道路を利用し、阪奈道路から大阪に向かう車にとっては、奈良ICで高速を降りて渋滞の24号に出なければならず、または大和郡山北インターで降り、24号を利用しなければ大阪に行けないため、現状より高速道路建設によって24号奈良市内は、より渋滞することはあきらかです。 B 奈良市民も24号沿い郊外店への買い物は、より渋滞 西九条町〜柏木町にいたる大規模店舗への交通は、土、日曜日を中心に午後から買い物で 現在でも渋滞しています。それが高速道路建設によってさらに@、Aの状況からさらに渋滞 が悪化します。旧奈良市街地に大型店舗が少ないため、郊外店へは自動車による買い物が日 常化しています、しかし、買い物による渋滞対策に行政が手を打たず、そして、渋滞を大き くする高速道路建設により旧奈良市街地の住民は買い物もできないことになりそうです。 7、「高速道路建設が条件」の大規模商業地域開発 24号、奈良市との境界に大商業地域計画 渋滞の24号、西九条町南交差点から南東側(大和ハウスの南側)奈良市境界沿いの大和郡 山市地区、22.4ha(約6万8千坪)にイオン郡山ショッピングセンターが計画され、土地は借 地としてほぼ確保されていると言います。店舗面積66.000u、駐車場4,500台以上、ジャス コ(イオン)を核として、中小150店舗という超大型ショッピングセンターです。現在、奈良 県都市計画審議会で審議中で、商業地域への用途変更、設置の許可を待っています。 24号で一番渋滞しているのが、下三橋〜西九条町南交差点と言われている箇所に、超大型の ショッピングセンターを建設するのは、高速道路利用が大前提になります。国交省もその前後 にインターチェンジを配置するなど、国民の税金を大盤振る舞いしています。 しかし、高速道路は木津町や橿原方面からの遠客の利用で、郡山や奈良、天理市などの近く の住民は、24号の利用しかできません。従って、この超大型ショッピングセンターの建設によ って、周辺の24号は新たな買い物用自動車の大増加で平日も含め、大渋滞になることは必至 です。 「イオン」の商法は、建物にお金をかけず、土地は借地にして、利益が薄くなるとさっさっ と引き上げるのが常道と言われ、且つ、立地は市と市の境界など、双方からの反対運動が起き にくい場所に設置することも特徴の一つに挙げられています。 計画の場所はこのイオンの条件にぴったりです。そして大和郡山市長が24号沿いに高速道 路建設を国交省に求めたのも、この商業地域開発のためといわれています。 8、交通事故も減少せず、むしろ増加の懸念 高速道路、京奈和自動車道大和北道路建設の目的・メリット(効果)は、@ 国道24号の渋滞解消 A 事故の減少 B 自動車による観光客の増加、が国交省、県、市の言い分です。このうち@とBは高速道路の建設によって良くなるどころか、むしろ悪化することを明らかにしてきました。次にAの事故の減少についてどうか、検討します。 「24号の渋滞は慢性的で時速は20キロ以下、これを回避するため、県道(24号西側約1kmにある奈良郡山斑鳩線)に24号から車が入り、そのため県道の事故が近畿平均の9倍になっている。この事故を高速道路建設で減らす」というものです。 ところが、近畿平均の9倍はウソで実際は1.75倍でした。勿論、24号の渋滞は一部で慢性的も調査でウソであることも分かりました。そして、県道の朝夕の渋滞は24号の2から3倍もの大渋滞で、わざわざ大渋滞しているところに入り込むドライバーはおりません。これも調査すれば分かる話です。24号の事故減少のためと言うならまだしも、関係の無い県道の事故まで持ち出して、高速道路の必要性を言わなければならないとは、なさけない話です。 終わりに 以上、高速道路、京奈和自動車道大和北道路建設について、住民の視点からどのようなメリットがあるのか、検証しました。しかし、あまりにメリットが無いのに驚きました。 もともと、奈良市にとって通過を目的とした高速道路にメリットを求めること事態、無理であり、しかも、市街地で世界遺産都市奈良の真ん中を貫通させる非常識さにもメリットがないことは当然でしょう。 最後に高速道路建設の最大メリットとして公にしていないこと財界、行政の要求=産業立地としての高速道路の役割と必要性について、簡単に触れておきます。 輸送手段としての道路の必要性は現状において、大きな役割を持っています。したがって道路の整備をすることは大変重要です。 だからといって、わずか2万台の五条地区に4車線の高速道路を建設すること、そして、時速100kmの高速道路を奈良県内にわざわざ建設する必要性はさらさら無いことを、技術的にも、環境的にも、県民の要求からも、そして、道路が完成する20数年後には、少子化により車が現状の半数に減ることが予想されることからも、もっと理解すべきです。 国や地方財政が破綻している現状から、1兆円ともいわれる紀淡海峡大橋を建設し、関西大環状道路となる京奈和自動車道、大和北道路の建設はバブル期の計画であり、もはや現実的でないこともそのひとつです。そして大和北道路と接続する京都府内の京奈自動車道(公団管理)約20kmが暫定2車線でもガラガラに空いている利用状況であることも認識すべきです。 奈良県の道路整備(生活道路)は長年にわたる道路整備軽視の柿本県政によつて、全国的に遅れています、したがって、高速道路中心に偏重した道路整備方針を転換し、生活道路の整備に全力をあげることが今、最も必要なことです。その中心は、 @ 一部車線の拡幅と歩道の設置 A 一部立体交差などの交差点改良 B 局部バイパスの設置です。 現状のまま、高速道路に20数年間も奈良県が負担する、合計約2000億円(京奈和自動車道県内約47キロ、8千億円の工事費、その3割近くが奈良県負担)も県民の税金をつぎ込めば、一切の生活道路の改善に費用をまわすことが出来ません。 そのためには、身にそぐわない豪華高速道路への投資偏重を改めねばなりません。生活道路の整備をまず第一に高速道路はそれからです、これが原則です。 しかし、高速道路の橿原〜大和郡山が完成しており、どうしても接続したいという考えもあります。その選択肢のひとつとして、場合は、御所道路など未施工区間の4車線計画を2車線にし、大和北道路は地下トンネル計画を中止、現24号の拡幅と立体交差を中心にして時速80キロを60キロに変更すれば、約全体が3500億円も節約できます。こうして県負担は半分の約1000億円で計画の半分で済みます。 節約した分の1000億円で @〜B を新たに整備することが可能になります。こうした現実と将来を見据えた検討が今、必要なことではないでしょうか。 高速道路は奈良県に不必要なものです。文化遺産を道路で破損させるだけでなく、投資の費用対効果もないことは述べたとおりです。 計画通りの高速道路を完成させれば、子々孫々の代まで「不良資産」に、維持管理費を払い続けることになります。この愚をなんとしても回避することが求められます。 以上 ![]() |