当店は1989年、平成元年にお好み焼き&カフェ「パワーウェーブ」として
開店致しました。
開店して4,5年ほど経過した頃にドコモ201シリーズの販売を始めました。
1993年、1994頃だったと思います。
当時はドコモショップのみで携帯電話が販売されておりショップ価格が
5万円以上でしたが、私の店では3万5千円程度で販売しておりました。
お客様に記入いただいた書類を宅配便で発送し、数日で携帯電話が
送られて来るといった受付方法でした。
やがて1994年頃に203シリーズが発売され、ついに新規¥0の時代が
到来しました。
念の為申しておきますが、新規と言っても当時99%のお客様は
新規契約のお客様でした。まだまだ携帯電話を持たれている方はほとんど
いなかったのです。
本当に携帯電話が普及し始めたのはこの頃からだと思います。
そしていつしか携帯電話屋でも在庫があってその日に持ち帰る事が可能なのが
当たり前という時代になりました。
いわゆる携帯バブルと言われる時代です。
携帯電話屋が儲かると巷でも噂になり、脱サラしてでも開業される方が沢山出て来ました。
私の記憶では当店の近隣、旧神栖町だけでも7,8件。鹿島で4,5件。
波崎町で2件(当店含む)。
銚子だけでも駅前からその周辺で8件ほどあったと思います。
価格競争になればなるほど当店の知名度は上がりました。
銚子から鹿島全域でも当店の価格は他店に負けていませんでした。
神栖、鹿島は当たり前で遠くは麻生、大洋村あたりからもお客様が来店されました。他店よりも3000円安ければ遠くからでもお客様は来て頂ける、そう信じて商売を
していましたし、その通りに事は運んでいました。
毎週、集合広告という1枚のチラシに色々な業者さんが広告を掲載する物に毎週
広告を打っていましたし、結構な知名度を得たのだと思います。
そして何年かが経過し、携帯電話が飽和の時代を迎えました。
ほとんどの方が当たり前に携帯電話を持ち、新規の需要がほとんど無くなったのです。しかし、携帯電話の販売自体はまだまだ続いていました。
今度は機種変更のお客様の時代へと移り変わったのです。
学生さんから若い世代のお客様を中心に「新機種の情報はありますか?」とか
「この機種の発売日はいつですか?」という問い合わせがしょっちゅうあり、
みんなが新機種の発売日を楽しみに待っていました。
当然、予約も沢山ありましたし、当店でもどこよりも新機種の情報を入手出来るよう
まだ全然普及していない時代からインターネットを駆使していました。
しかし、新規需要が多かった時代から比べるとやはり台数は激減し、
あんなに沢山あった携帯屋さんがそれはウソのように閉店してしまいました。
携帯電話屋さんの数も元々人口に対して多すぎた訳ですし、それこそ価格競争に
ついて行けなくなった業者さんがほとんどだったのです。
当店はどこよりも安く販売すると言う事と、お客様からの信頼も得てまだまだ生き残っていく事が出来ていました。
当然、持ち店であり自分でやっていますから人件費がかかっていないと言う事も
大きな理由です。
しかし、それでも・・・
ついにその時がやってきました・・・。
ドコモ905、705シリーズから。
当時の通産省からの通達で毎月の携帯のコストダウンを図る様指示されたキャリア(通信会社)が端末代金の大幅な値上げをしたのです。
まずソフトバンクがそれを実行し、尚且つ結果を出しました。
月々の基本料金を大幅に下げ、その変わりに端末代金を上げると言う施策です。
端末代金が高額な為、割賦(分割払い)制度を用いると言った販売方式です。
始めはDocomo、auともに静感していましたがソフトバンクが大幅に販売台数を
伸ばした事を受け追随せざるを得なくなったのです。
実際にはユーザーにしてみれば今まで最低月1800円掛かっていた維持費が
980円まで下がったのですからデメリットはそんなにないのですが、
あくまでもそれは維持費の話であり、新しい携帯が出る度に機種変更していた
お客様に取っては端末代金が五万円と言う金額はいかんともしがたい金額だったのです。
バブルもはじけ不景気と言われる時代になり、その上端末価格が五万円となってはもう「買いたくても買えない」。
これが結論となったようです。
ついに巷の携帯電話屋はそのほとんどが姿を消し、数えるほどになりました。
台当たりの利益は高い端末でも安い端末でも変わらないのが携帯屋。
台数が出なくなってはもうどうしようもないのです。
当店でも価格で勝負出来ればまだ生き残る可能性がありますが、もうそれも出来ません。
月々の分割払い金はキャリアで設定されており、そこをいじる事は出来ません。
唯一勝負できるのは頭金の部分ですがそれも今や0円が当たり前。
今では家電量販店さんがオプションを沢山付けて頭金0円で販売しています。
コストのかかる量販店さんでは少ない台数でそれなりに維持するためには
台当たりの利益を多くするしか生き残る方法がないのです。
ですからオプション手数料を沢山獲得して販売するのも致しかたないでしょう。
しかし当店ではそうは行かないのです。
お客様が必要としないオプションを無理無理つけてオプション手数料を利益とし、
お客様が毎月払う維持費に負担をかける訳には・・・
当店はお客様からの信頼でやってきた店ですし、何よりも地元に密着し、
喜んで頂ける事が前提で商売をしているのですから。
同じ0円でも意味合いが全く違う事を多くのお客様に理解して頂けると信じ、
祈りながら今もPowerWave(パワーウェーブ)は携帯電話を販売し続けています。