ヴォイセズ・オブ・ケイコ・リー
01.イマジン(アルバム『イマジン』より)
今もアンコールでよく歌う彼女の愛唱曲。デュエット・ヴォーカルはドラマーのグラディ・テイト。もともとピアニストだった彼女が
ヴォーカリストに転身してリリースしたデビューアルバム『イマジン』はジャズ界にセンセーションを巻き起こした。デビューアルバムに
して、ケニー・バロン・トリオと互角に渡り合う実力はヴォーカリストとしては勿論、ミュージシャンとしての高い評価を得た。ピアノ
のサポートはケニー・バロン。
02.ラヴ・ダンス(アルバム『キッキン・イット』より)
ジャニス・ジョプリンやザ・バンド、マイケル・フランクスをプロデュースした鬼才、ジョン・サイモンをプロデューサーに迎えた
セカンド・アルバムから。イヴァン・リンスの難曲をしっとりと歌い上げる。サックスのクールなソロは巨匠、リー・コニッツ。
03.マイ・ロマンス(アルバム『ビューティフル・ラヴ』より)
スタンダードを中心としたアルバムからの4ビート・ナンバー。いわゆる一発録音という形でジャジーな雰囲気に溢れてい
る。ケニー・バロンのイントロとソロが秀逸だ。トランペット・ソロは故アート・ファーマー。最晩年のソロに当たる。彼との出会いは
ケイコ・リーにとって本当に幸せなことだったと思う。
04.アイ・ソウ・ザ・ライト(アルバム『イフ・イッツ・ラヴ』より)
『イフ・イッツ・ラヴ』はケイコ・リーにとって初めての本格的なコンテンポラリー・アルバム。アレンジャーにギル・ゴールドス
タインを迎え、ニューヨーク・グルーヴを満喫できる。この曲はトッド・ラングレンの名曲。この録音を機会に知り合ったベースのカ
ール・カーターとは今でもステージをよく共にする。テナー・サックスは2001年に惜しくも亡くなったジョー・ヘンダーソン。この録
音時も体調はかなり衰弱していたが、彼らしいトーンは健在だ。
05.ドント・エクスプレイン(アルバム『デイ・ドリーミング』より)
ケイコ・リーの夢だったウィズ・ストリングス・アルバムがニューヨークで実現した。ケニー・バロン・トリオにゴージャスなスト
リングスが加わり、ディープ・ヴォイスの世界がより広がった。ビリー・ホリディが得意としていたこの曲を、彼女は深い哀感を持
って歌い上げる。録音時、ストリングスのミュージシャン達が、彼女の歌声を聞いて、太い黒人女性が歌っていると勘違いした
のも、懐かしいエピソード。編曲はギル・ゴールドスタイン。
06.ヒューマン・ネイチャー(アルバム『デイ・ドリーミング』より)
マイケル・ジャクソンの持ち歌を原曲よりもゆったりとしたテンポで歌う。マイルス・デイビスにもこの曲は愛された。編曲は 現在の彼女のレギュラー・メンバーでもある吉田次郎。ミュート・トランペットは五十嵐一生。
07.ホワット・ア・ワンダフル・ワールド(アルバム『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』より)
アルバム『デイ・ドリーミング』に先立って発売されたミニ・アルバムからのタイトル曲。TVのCF曲としても使われた一曲だ
。穏やかなストリングスに包まれる優しい名曲。ルイ・アームストロングの名唱でも知られる。
08.マイ・ラヴ(アルバム『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』より)
07と同じミニ・アルバムに収録された曲で、ライヴではピアノの弾き語りで歌うことが多い。ポール・マッカートニーのナン
バーで彼女はビートルズ・ナンバーもよく唄う。途中のエレクトリック・ピアノのソロはケイコー・リー本人。
09.ニューヨーク・ステイト・オブ・マインド(アルバム『ローマからの手紙』より)
全編弾き語りという珍しいアルバムから。プロデューサーの僕が弾き語りのアルバムを作ろうと提案したところ、ローマで
やるなら、といって実現したアルバム。無謀な企画だった気もしたが、結果彼女の代表作となってしまった。曲はビリー・ジョエル
。このアルバムの前に一枚、ライブ・アルバムがリリースされているが、ライブ録音のために今回は未収録。聴きたい方は是非、
ライブ盤を買うか、ライブ会場へどうぞ。
10.フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(アルバム『ローマからの手紙』より)
同じく『ローマからの手紙』より。短い仕上がりだが、彼女の魅力に溢れた曲。この有名なスタンダードで、聴く者をとろけ させてしまうところにディープ・ヴォイスの真骨頂がある。
11.イフ・イッツ・ラヴ2001ヴァージョン(アルバム『愛の奇跡』より)
ケイコ・リーがレギュラー・バンド、ドキドキ・モンスターズと初めてスタジオ録音した『ワンダー・オブ・ラヴ』の中から彼女の オリジナル曲。この曲の初めての録音は4作目の『イフ・イッツ・ラヴ』。オリジナルはニューヨークのミュージシャン達とのコラボレ ーションだったが、この録音は打ち込みを基本としたクールなテイク。ファンにとってはライブでのお馴染み曲だ。
12.グレイテスト・ラヴ・オブ・オール(アルバム『愛の奇跡』より)
ホイットニー・ヒューストンやジョージ・ベンソンでもお馴染みのこの曲はケイコ・リーのピアノの弾き語りにウィズ・ストリング スで録音された。バンド・メンバーの野力奏一のストリング・アレンジによるオーケストラをバックに歌う、ケイコ・リーのパフォー マンスはまるでドームのステージに立っているよう。
13.星たちの距離(ディスタンス)≪英語バージョン≫
今、超人気のケミストリーのアルバムのためにケイコ・リーが書き下ろしたオリジナル・バラード。ケミストリーのアルバムで は初めて日本語でデュオの一人、堂珍とデュエットしているが、こちらは弾き語りによる英語バージョン。チェロの響きが原曲の 切なさをより引き立てている。
14.ウィ・ウィル・ロック・ユー
2001年10月からTV−CMで流れ、話題沸騰の曲。原曲はクィーン。打ち込みをベースとし、歌中のコーラスは本人が何
声も重ねている。この曲によってケイコ・リーの可能性はまた広がった。
以上、プロデューサー 渡辺康蔵 アルバム・ライナーノーツより
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