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海  流  NHKテレビ放送,茨城沿岸漁況によると, 黒潮〔暖流)は赤道付近で発生し偏西風により西に運ばれ、そして、フィリッピン,台湾の沖を北上し,日本沿岸に到達. 巾200キロ,深さ400メートル,時速2から4ノットの大きな流れは,5月の頃に茨城の銚子沖で渦を巻いたり,蛇行してみたり,沿岸と沖側に2分されたり、その年毎に大きな変化をしながら北上しています. 一方,親潮〔寒流〕は、カムチャッカ半島を経由し日本沿岸を南下して5月の頃には銚子まで到達しています。 この親潮は, 表層水温の低さがもたらす現象から,海底に沈んでいた栄養源が表層まで運ばれ3月から4月に植物プランクトンの大発生(ブルーミング)が起こり,それに伴い動物プランクトンも発生してます。 これら潮流が錯綜するのが茨城の海といわれており、プランクトンを求めイワシの回遊が見られ、それを追う大型のカツオ、マグロなど等の『食物連鎖』が起こり、大きな漁場が形成されます。 そして,錯綜する海域は、回遊魚と共にはるか沖を北上し、岩手県沖迄達すると言われています. そして、 8月の頃になると再度、親潮の勢力が強くなり、徐々に水温も下がり始め、これら 『まるまると太った回遊魚』 を道ずれに南下します。 
水  温  茨城新聞の日曜版『茨城沿岸漁況』の過去10年間の統計によると、茨城沿岸の水温が一番低いのが2月下旬から3月初旬で9度台、月間2度程度で上昇しながら8月末から9月始めに最高水温の22度台になります。その後月間3度程度と下がる時は早くなっています。尚,年により25度まで上がったり、一方,7度台に下がることもありました。又、茨城県水産試験場のデータによると水深100メートル程度の底の水温は,表層水温の変化から、約3ヶ月遅れて、陸上で木枯らしの吹く12月の頃が最も高く、最も低いのが、1ヶ月遅れの3月の頃.。表層水温と同じく下がるのは早い様です。正月を迎えてもまだ底の水温が高いため、メバルの活性が出ており新年早々釣れ始まるので、メバルを『春告魚』と書かれる所以なのでしょう。

海底地形  茨城の海底地形は、沿岸から15マイル迄近隣他県には無い、比較的浅い広大なエリアが存在しております。 そして、陸から15マイル迄の離岸距離と水深は、ぼぼ比例し15マイル付近が水深200メートルで、それ以上離れると大陸棚、そして日本海溝へと続いております。 尚、 水深70メートル迄は『根魚のアイナメ、カサゴ、メバルなど』の住む岩礁、人工漁礁が多く点在しており、それ以深はほぼフラットな地形となっております。尚、120メートル水深にも一部磯場が見られ、40センチもあるメバル等が釣れています。 200メートル以上の水深では茨城北部に磯場多くが見られ、タラ、メヌケ、が釣れてます。 この様に魚の棲息環境が広いため、沿岸では,まき網によるシラス、オキアミ、コウナゴ漁、少し沖合いでは、建網、流し網によるヒラメ、スズキ、マダイ漁が盛んに行われ、特に、6月から始まる建網では、ヒラメ、カレイ、コチ、カサゴ等数多く魚獲され、なかには7キロから10キロと大きなヒラメがみられます。
水温と魚  水温の低い時期はヒラメ、ハナダイ、カレイ、等がターゲットで,12度以上になるとメバル、カサゴ等多くの魚の活性が出てきます。20度になるとシイラ、カツオ、マグロ等の回遊魚が多く現れ、ルアーキャスティングが一番楽しい時期となります。また、沖合いの潮境等にはカジキマグロも見られ、ファイトするのもいいかと思います。
 魚は自分では体温の調節が出来ないと言われ、その適性水温帯を移動しており、イナダは14度以上になると姿をあらわす等、水温と魚の関係は密接でその時の水温でターゲットを絞る事が大切に思います. 尚,水温が1度変化すると、陸上での5度の差に匹敵すると言われ,特に水温が低下する時は魚の活性がおちています。 更には,潮の流れ,干満、風向き,海の荒れ具合等で、その魚の特性がみられます。  例えば,イナダは南風、カツオ、マグロは北よりの風、メバルは凪を釣れ等で、『毎日が日曜日』以外の釣り人にとっては、そのチャンスが少ないですネ。
 一方、深場の底釣りの場合、前述のように底の水温は表層水温とズレるため、比較的水温の低い時期はタラ、メヌケ、高くなればメバル、メダイ、アラ等とターゲットは違ってきます。
常磐の魚は美味  秋と言えば美味しい魚の中で”サンマ””メジマグロ(本マグロの幼魚・・3〜4キロ)””戻りガツオ”が目立ちます。”目に青葉・・の頃の”初ガツオ””春イナダ”等と比較するとその味に大きな差を感じます。秋風の吹く頃南下してくるこれら回遊魚は、丸々太り脂肪の多さから身の白さも増し市場でも高値で取引されております。 更に、メバル、カサゴ等の根魚も含め”酒の肴には絶品”の感一入。
 では何故美味いのか・・・?それは、脂肪の多い動物プランクトンの宝庫で生育しているから。「海流」の欄でもでも触れているが親潮の南下に伴うブルーミングそして、動物プランクトンの大発生が寄与しております。
 河井 智康著 「日本の漁業」の中に”大衆魚の美味さは脂肪にある”と言う一説があります。 その中に・・日本の東北海域(北海道沖から三陸沖)の動物プランクトンで、最も多いのがコペポーダの仲間で全体の7〜8割を占め、カラヌス・クリスタータスとカラヌス・プルムクルスが代表的であります。 このカラヌス・プルムクルスは体調2〜3mm、植物プランクトンの脂質だけを溜め込み、体重の7割に達する脂肪を蓄えている物もいるそうです。 この脂質はEPA、DHA(エイコサペタンエン酸、ドコサエキサエン酸)で、牛、豚等の動物脂肪の”飽和脂肪酸”と違い、人体の血流を良くし成人病の予防にもなる”不飽和脂肪酸”であります。
  動物プランクトンの量を黒潮と親潮を比較すると親潮はなんと、黒潮の5〜10倍多く発生しております。 この動物プランクトンの中の”プルムクルス”は日本海でも発生しますが、太平洋側ではその発生量は数倍と言われ更に、世界で最も多い海域になっています。 世界有数の漁場が形成されるのは必然的で、ここで育つイワシ、アジ、サバ等はプルムクルスも沢山食べて脂肪が乗ってきます。 それが大きなカツオ、マグロ等のベイトとなりこの海域の魚達は”脂の乗った魚達”に変身してゆきます。
 さあ! ”美味な魚を釣って” ”DHA豊富な魚で頭の回転を良くし” 次回の釣行のプランニングをはじめましょう!!

参考・・「日本の漁業」・岩波新書・・河井智康著「死んだ魚を見ないわけ」 角川ソフィア文庫・・河井智康著
だから茨城   黒潮と親潮の錯綜でのベイトの発生、広大な根魚の棲息環境、更には、ヒラメ、スズキの稚魚の放流、 そんな立地条件からビギナーからベテラン迄楽しめる環境があります。  また、夏にはイルカの群れ,冬にはオットセイの戯れ、時折鯨の回遊があり、違った意味の楽しみもあります。 無論、この様な環境と魚の適性水温を知るに、強力な助人、、茨城の沿岸漁況《水温分布》があります。 茨城新聞日曜版に掲載されており、更に,リアルな状況を見る場合は、当該個所に記載されているホームページにアクセスすれば、日毎の『ノア衛星』から送られるデーターを解析した水温状況がご覧になれます。http;//www.net-ibaraki.ne.jp/gyomusen/ そんな事から私も興味を抱き、平成2年よりこれまで10年間の『沿岸漁況』を一回も洩らさず自分なりに水温分布と、自分で取れた魚,、その時の漁況を記録した結果、水温と魚の相関がより明確になりました。特に、回遊魚は水温の変化の多い海域《潮目)を回遊しております。プランクトン、ベイトの集まる所となっており、これら潮目は、水温変化,水色の違い,更には、油を流たような水面(スリック)が多くみられております。そんな所で大漁を期し,翌日『夢よふた度』とばかり勇んで行くと、状況が一変し全く釣れず、海況の変化に驚く事もあります。まさに 『海は生き物』 であることを実感いたします。『魚と私達の知恵比べ』より良い魚場にエスコートしたい所存です。是非茨城の海においで下さい。
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