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……こうして生活を守る闘いや災害の被害者の補償がいっそう大きな課題として浮かび上がるようになってきた。これらの闘いや補償が依って立つ根拠に〈生存権〉を据えることが有効でもあり必要でもある。〈生存〉を確保することなしに、どんな人間も〈権〉や〈自由〉を主張することはできないからである。
そしてここにはもう一つの意味がある。自分が被害にあったら困るとか、単に救済される人間にとって〈生存権〉による生活の確保が必要で重要というだけではなく、その対象にはならない人間にとっても意味があるという点である。自分の子供が飢えや寒さでふるえているときに、心やすらかな親はいないであろう。それと同じように、隣人が悲惨な境遇に陥ったさいに知らぬ顔をして自分だけの安逸や幸福を求めることを望まない人間へと、人間はその感性を豊かに育ててゆくべきだからである。そのことを〈社会のシステム〉として形成する必要がある。「市場経済」万能論者のF ・ハイエクは、反共の闘士としての名を高めた『隷従への道』において、人生における「賞罰が……人びとの能力と運にかかっているということは……重要なことであ」と書いているが、窮境にある人間を「能力と運」のせいにして切り捨てる考えを、私たちはよしとしない。〈連帯性〉を〈自主性〉と調和させて〈意識的〉に実現するところに、人間性の本質があると、私たちは考えるからである。……
『閉塞時代に挑む 生存権・憲法・社会主義』の3〈生存権〉と〈生産関係の変革〉 第1節 〈生存権〉の核心的な重要性より
| ベーシックインカムの可能性 今こそ被災生存権所得を 書評 村岡 到 編 |
ベーシックインカムで大転換 生存権所得 書評 村岡 到 著 |
閉塞時代に挑む 生存権・憲法・社会主義 村岡 到 著 |
| 底知れぬ危機に直面した時にこそ、各人の生き様が問われ、各人がそれまで選択し、主要課題としてきた問題についての主張の何が有効かがはっきりする。私が1999年に提起した〈生存権所得〉は〈被災生存権所得〉として活かすことができると考えるが、この主張はまだ大海の一滴にすぎない。私の主張には大きな欠落が残っているから広がらないのであろう。その欠落が何かを真剣に考えなくてはいけないと痛感する。 言葉は、可能性を追求し、連帯を生み出すためにこそ発せられなくてはならない。 |
『生存権所得──憲法168条を活かす』(社会評論社)では憲法をいかに活かすかにテーマを設定したため、〈生存権所得〉を真正面から論じてはいなかったので、今度は財源論にも踏み込んでそれを主題にした(第1部) 1〈生存権所得〉の基礎にある思想 ──〈生存権〉の意義と歴史 |
3〈生存権〉と〈生産関係の変革〉 第1節 〈生存権〉の核心的な重要性 |
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| 2011.4.20刊行 ISBN978-4-904350-17-1 C0030 46判 138頁 定価:本体1400円+税 ロゴス |
2010.8.6刊行 ISBN978-4-904350-16-4 C0030 46判 238頁 定価1800円+税 ロゴス |
2008.10.7刊行 ISBN978-4-904350-09-6 C0336 46判 111頁 定価1000円+税 ロゴス |
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第1部 ベーシックインカムとは何か ベーシックインカムで貧困の解決を 原田 泰 閉塞時代を打破するベーシック・インカム 曽我逸郎 ベーシックインカムの思想史的概観 高橋 聡 第2部『ベーシックインカムで大転換』への批評 『ベーシックインカムで大転換』の概要 村岡 到 『週刊東洋経済』10月23日号 紹介 (純) ベーシックインカム論議に一石 河上 清 「生存権所得」実現のための衝撃的な主張が次々と 西川伸一 「市場」から「生活カード制」への大転換は可能か? 千石好郎 際立つ「常識」への挑戦 高橋 聡 『ベーシックインカムで大転換』を読了 馬場真骨 「生存権所得」を原理と財源と合わせて説く 太田啓補 憲法論の延長線上で社会主義を展望 高橋 聡 憲法は支配階級の道具ではなく人類の理性の結晶 西川伸一 「権利はたたかいとる者の手にある」朝日健二 第3部 〈生存権所得〉論の深化にむけて 批評に答える 村岡 到 原田泰氏のベーシックインカム論の検討 村岡 到 憲法第25条と森戸辰男 村岡 到 |
まえがき 第1部 〈生存権所得〉の構想 〈生存権所得〉の歴史的意義 はじめに 1〈生存権所得〉の基礎にある思想──〈生存権〉の意義と歴史 2〈生存権所得〉の歴史的意義 3〈労働の動機〉をいかに創造するか 4資本制経済の下での〈生存権所得〉の導入 5〈生存権所得〉実現の道 〈生存権所得〉の財源 1基礎的な数値の確認 2〈雇用税〉の創出 3日本の税制 4財源をどこに求めるか 5納税者番号制の導入 第2部 階級闘争ではなく対話を 「階級闘争」の呪縛からの解放を──「資本家=敵」は誤り 1「階級闘争」用語を定着させた『共産党宣言』 2田中正造の「階級闘争」の墨書 3「唯物史観」の意義と限界 4新左翼の「階級闘争」認識 5日本共産党の中途半端性 6大原孫三郎をどう評価するか 7渡辺雅男氏と橋本健二氏の理論の検討 8「資本家=敵」でよいのか 結 論──新しい可能性 石橋湛山に学ぶ──リベラリズムの今日的活路 1石橋湛山の足跡と時代的背景 2「小日本主義」の高さ 3「自爆の覚悟」とは何か 4戦争に対する態度──分岐点はどこに? 5石橋湛山の思想の質 6「社会主義」「共産主義」との距離 むすび──リベラリズムの今日的活路 第3部 民主政の前進を 〈市民自治〉を提起する意義 1〈市民自治〉と何か 2「階級闘争」の時代は終わった 3政治的次元と経済的次元との複合的把握 小選挙区制廃止が急務 政治参加の水路の拡充を 選挙制度の抜本的改革を──〈立候補権〉を明確に 第4部 補 論──書評 |
はしがき 1〈約束〉はなぜ大切なのか ルソーの「約束」 法律の意義を見落としたマルクス ルソー『社会契約論』の難点 〈生存権〉による〈社会契約〉の基礎づけ 2〈支配構造〉と問題を立てる意味 支配からの卒業 法学的認識の到達点 「階級闘争」の時代は終わった 「支配」と「統治」──政治の二重性 〈支配構造〉分析の必要性 3〈生存権〉と〈生産関係の変革〉 はじめに 1節 〈生存権〉の核心的な重要性 2節 〈生存権〉を軽視したマルクスとマルクス主義 3節 〈生存権〉の歴史 4節 エンゲルスの「法学者社会主義」のひどさ 5節 〈生存権〉と〈生産関係の変革〉との統合 4〈平等〉こそ社会主義正義論の核心 1節 「平等」を重視した「初期社会主義」 2節 マルクスは「自由」を基軸に 5 憲法はなぜ大切なのか 「国民には憲法を守る義務はない」のか なぜ法律を守らなくてはいけないのか 私たちの憲法改正要求 6〈地方自治〉の重要性 憲法第92条は何か 「地方自治」軽視の理由 憲法における〈地方自治〉 〈市民自治〉の意義 |
| 生存権所得 憲法168条を活かす 村岡 到 著 |
生存権 平等 エコロジー 連帯社会主義へのプロローグ 村岡 到 著 |
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| 2009.12.20刊行 ISBN978-4-7845-0591-3 C0030 46判 252頁 定価2000円+税 社会評論社 |
2003.5.10刊行 ISBN978-4-8344-0077-8 C0036 A5判 253頁 定価3000円+税 白順社 |