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■ファッションキャンディ(沖縄)
彼女が会社を創ったのは
沖縄・海洋博覧会開催の年、1975年である。
2万5千円のおこづかい程度の資金、
プラス「夢」を資本にたった一人で創業したとのこと。
海洋博で、自分が欲しいものは
みんなも欲しいはずという単純な想いで
第一号のキャンディを作ったという。
社名も単純に「ファッションキャンディ」
そんな彼女も沖縄の観光客が多い割には
お土産品は多くは県外で作られていることに気づく。
なんとか、自分の持ち味を活かして
沖縄らしいお土産品ができなか...
沖縄と言えば
沖縄名産の菓子「ちんすこう」が有名である。
この「ちんすこう」をベースに何かできないか...
試行錯誤の末、「ちんすこう」に
チョコレートをかけ合わせて新しい菓子を作った。
名付けて、「ちんすこうショコラ」
瞬く間にヒット商品となった。
特に若い観光客の人気商品となる。
さらに、「泡盛」「紅芋」「黒糖」など
沖縄特産の味を活かした菓子を次々と商品化。
沖縄の伝統の味と現代の味のミックス
そこにユニークな菓子の誕生。
なかなかお見事な戦略である。
「味」のミックス...「味」な戦略
■自然しかない
当社は九州の最南端、大隅半島根占町にある。
日本の南の果て、産業は何もない。
それでも生きるためには、
農業、漁業の1次産業の活性化しかない。
先ずは、農事組合法人「ねじめ農園」で
有機栽培の喜作ねぎに取りかかる。
手間暇かけて、普通のねぎとは
味と香りが全然ちがうとアピール。
次はハマグリ養殖
アメリカで陸上でのハマグリ養殖の話を聞き
事業権を獲得して、シーアグジャパンを設立。
変わっているのは、ハマグリが海中で食べる
微細藻(プランクトン)を陸上で育てる。
そのプランクトンを餌にして
陸上に設置された海水槽のなかで飼育。
全く砂を使わない。
「うまさ大ぶり 砂なしハマグリ」とPR。
プランクトンの培養は
天候に大きく左右されるため、
鹿児島の大自然が合うという。
また、「ねじめ農園」では、農業は文化
農業はagriculture(アグリカルチャ)
「農業しようよ!」と体験学習を呼びかける。
九州の最南端、自然しかない地で
先ずは「1次産業ありき」と
情熱と誇りを持って生きる。
「1」に、「1」次産業
■数は力なり
女性の口コミの威力は強い。
化粧品はまさにその代表的なものだ。
なにしろ、使ってみなければ分からない。
メーカーなどの提供側の情報ではなく
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そんなニーズからサイトを立ち上げた。
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当事例はアイスタイル。サイトは@(アット)コスメである。
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■白醤油メーカー
当社は、白醤油のメーカーである。
その白醤油にカツオや昆布から取った
だしを合わせた「白だし」を主力商品として育てる。
しかし、市場規模がある程度になると
大手が半値近い値段で参入。危機感が募る。
一方、社長は別の側面を持っていた。
緑化ボランティア事業である。
ある講演がきっかけで、地球環境問題に関心を持ち、
利益の中から2,000万円を砂漠化防止の
中国の植林事業に投じてきた。
しかし、現地に行くと、まだ不十分。
年間1億円は投じなければと思うようになる。
そのためには3億円利益を出さねばならない。
さて、経営環境はボランティアどころではない。
利益増ではなく大幅減少の危機。全く逆である。
ここで社長の凄さは普通なら諦める緑化協力だが
経営環境の悪化をバネに猛然と積極経営に転ずる。
大手との差別化を図るために
通販による顧客増と徹底した心のふれ合いという
相反するビジネスモデルに挑戦。
しかし、武器は「白だし」の特化と新商品開発。
白だしを使った鍋物用のたれ、
フリーズドライのみそ汁、雑炊と次々と手を打つ。
かくして、地球緑化という熱き想いを
原動力に業績は急拡大している。
まさに、中小企業ならではの「生き様」である。
「緑」のために、「白」だし
* * * * * * * *
当社とは「七福醸造」である。
日経ビジネス「負けるな中小企業」(03.5.12)よりコラム風に紹介。
文責はTAMAにある。
■ティーバッグ
当社は数代前の先祖が京都御所に着物を
納めていたという西陣織の老舗メーカーである。
しかし、和服から洋服の流れは如何ともし難く
和服に見切りをつけた。
伝統ある西陣の技術で
洋服のリボンや布地を生産するようになった。
しかし、付加価値が低く、儲からないのである。
そんな折り、取引先とのトラブルにより
麦わら帽子のリボン用に仕入れた布の
在庫を抱えてしまった。
どうしたものかと困っているとき
ある展示会で欧州企業の紙製のティーバッグを目にした。
紙を布にしてティーバッグができないか
唐突とも言える「ひらめき」である。
しかし、織物の目は細かい。
きっと、いいフィルターが出来るはずだと直感。
そこでティーバッグに挑戦することになった。
だが、なんといっても値段が高すぎる。
茶葉の数倍もする。
それに織物と違って口に係わる安全性の配慮も必要だ。
こんなものが売れる筈がないと皆思ったという。
ティーバッグ業界、勝手の違う、いわば「敵陣」への参入は
リスクが多き過ぎるように見えた。
しかし、改良に改良を重ねて値段も下げ、
安全性も確保。素材の合繊を加工し、技術の粋を集めた。
その甲斐あって、他社が真似の出来ない製品開発に成功。
今では、合成繊維のティーバッグで日本一のシェアとなった。
西陣から、敵陣へ...陣地シェアトップ
* * * * * * * * * *
当事例は「日経ビジネス」(03.4.14)「小さなトップ企業」
「山中産業」よりコラム風にて紹介。文責はTAMAにある。
■昔懐かしい映画のレンタル
自分のお父さん、お母さんに
昔懐かしい映画を見せてあげたい。
そんな想いから高齢者向けの
ビデオレンタルのビジネスを思い立った。
しかし、本当にニーズはあるのか?
自分の親へのやさしい情ではあるが
ビジネスとして成り立つのか、一抹の不安はある。
そこで徹底して市場調査をすることになった。
自分とは一つ上の世代のニーズの把握である。
老人会、高齢者向けボランティア団体、施設など
アンケート調査など2年かけて実施した。
そこでニーズへの手応えを感じた。
昔の邦画や時代劇など品揃えで
お年寄り向けのビデオレンタル通販の起業である。
ビデオレンタルというと
若者向け、少なくとも30から40代向けが多い。
それも自分で出向いて行ってのレンタル店である。
お年寄りは足腰も弱く、外出はおっくうである。
そこで通販とした。宅急便で届ける。
年会費1、000円で会員になると
3本セットで1,980円(送料込み)で
1カ月借りられるシステムを確立した。
自分の親への、いわば個人的な情から
思い立ったビジネスも
徹底した市場調査による確信からスタートした。
「私情(しじょう)」より「市場(しじょう)」
* * * * * * * * *
当事例は日経流通新聞(03.6.5)「全開ニュービジネス」
「映楽座」よりコラム風に紹介。文責はTAMAにある。
■人手からの解放
彼の趣味はプラモデル作りだった。
そのうちコンピューターグラフィクス(CG)が登場。
彼にとってCGは
プラモデルの延長線上にあるように見えた。
そしてその魅力に取り憑かれる。
就職も大手を狙わず
3次元CG制作の中小企業に入り、腕を磨いた。
CGの技術を身に付けながら
それを何に生かしたらよいか模索していた。
誰もがまだやっていないものがいい。
そんななか、アニメに目を付けた。
当時、日本のアニメは世界に脚光を浴びつつあったが
その制作は人手に頼る前近代的なものであった。
1秒当たり8から24枚のセルと呼ばれるシートを
1枚1枚カメラで撮影するという原始的な方法。
かなりハードな手作業である。
デジタル技術を使って
パソコンを見ながら、簡単にできるソフトがあれば
絶対喜ばれると起業に踏み切った。
読みは見事に当たり
大手のアニメ会社を含め次々に採用され
アニメ制作支援ソフトではトップのシェアとなった。
アニメ制作の舞台裏のハードな人手作業は
当社によって解放され、
効率化が飛躍的に進んだのである。
アニメ制作支援ソフト
「ハード」な人手作業、「ソフト」で支援
* * * * * * * *
当事例は日経ビジネス(02.8.19)「小さなトップ企業」
セルシスからコラム風に紹介。文責はTAMAにある。
■家具メーカーの試み
当社は家具メーカーである。
中国やタイの進出で値段はますます厳しくなる。
家具業界も衰退。このままでは崩壊する。
そんな危機感を持つなか、お客の顔が見えない。
価格以外のニーズが読めない。
社長は、日頃から、メーカーとお客との間に
厚い「カベ」があることを実感していた。
思えば、お客が家具を選択するとき、
メーカー名を意識することは少ない。
メーカーに入ってくるのは断片的な情報
それも問屋や小売店からの間接情報である。
そこで試みである。お客を工場へ誘致。
家具を作っている現場にお客を連れてくる。
かなりの冒険である。
そのために、ソファ、60種類の色、10種類の布地、
3種類の脚を自由に組み合わせる製品を投入。
辛さや具材を自由に組み合わせて選べる
カレーのチェーン店の手法を参考にしたという。
後は物語性、完成間近のソファに
ピストルのようなタッカーという留め具を
実際にお客に使ってもらう。
このソファは工場まで行って買ったもの
自分も「それに参加したのよ」という参加意識をくすぐる。
それには従業員の意識改革は欠かせなかった。
お客をもてなす心の育成など社員教育にも苦労した。
しかし、お客にも認知され、業績も上向いている。
「工場(こうじょう)」誘致で、業績「向上(こうじょう)」
* * * * * * * * *
当社とはマルセイリビングである。
日経ビジネス(03.4.14)よりコラム風にて紹介。文責はTAMAにある。
■食彩工房たてやま
富山県立山町の農村の女性、
それもかなり高齢な女性による設立の事例である。
「食彩工房たてやま」は
いわば「ばあちゃん」起業である。
代表理事は74才、平均年齢は67才前後という。
農産加工組織としては県内初の法人。
「食彩工房たてやま」の代表的な商品は
「手作り、ほんもの、無添加」をキャッチフレーズの
「寒もち」である。
「寒もち」は、もちを一枚一枚、紙ヒモで編んで束ねて
1カ月ほど自然乾燥させて作る。
もともと農家の貴重な「おやつ」であった。
地域の自然で、育まれた生活の知恵の結晶の復活
お年寄りの女性による商品化でもある。
年中無休、いつでも注文OK
時間に融通のきく中高年女性の強みを発揮。
寒もちは「富山県ふるさと認証食品」となった。
地域貢献にも一役かっている。
ばあちゃん達が立ち上がって
自分たちの自立と生き甲斐づくりを目指す。
それが地域の活性化にも繋がった。
歳(とし)をとっても、会社を興そうとする気力
そのパワーは、まさに農村女性の年寄りパワーである。
「とし」より「パワー」→「としより」パワー
* * * * * * * * *
当事例は日本経済新聞(03.7.13)によりコラム風にて紹介。
■シボリドットコム有松
愛知県の有松は絞りの産地。
絞り? 縫った布を絞る。
染色して、糸を抜くとそこはきれいな絞りの世界...
その絞りの職人たちが立ち上がって
(有)シボリドットコム有松を作った。
有限会社は3百万からできる。
資本金はその3百万、従業員は3人だ。
日本の伝統産業とドットコム
という今風のイメージのコントラストが面白い。
絞りはもともと着物などに使われた。
有松の町もその着物の有松絞りで有名であった。
だから、絞りというと布、
即ち、繊維をベースにした固定観念がある。
その先入観を職人たちは取り払った。
絞りのデザインを生かして
様々な商品を開発している。
例えば、板ガラスを炉に入れて
絞りの生地からとった砂の型に
溶けたガラスを入れて作った芸術的な商品など。
伝統的な技術を今風に変える商品。
それを「古い技術+今=新しい商品」と言っている。
絞りを繊維の世界から抜け出して
住・生活空間などのインテリアにも。
さらに、職人達は知恵を出し合って
飲食店などの空間デザイン分野などにも参入している。
知恵「絞り」、「絞り」に新風
* * * * * * * * *
「企業未来」チャレンジ21(03.10.4)よりコラム風にて紹介。
文責はTAMAにある。
■田中産業
田中産業...何の会社か、さっぱり分からない。
親父がつけた社名をそのまま引き継いだ。
ごく平凡な社名...
それがかえって何でも出来るから身軽で便利という。
小回りを生かした経営の神髄である。
紡績業が華やかな創業当初は
糸を巻き取る紙の芯を作っていた。
その後、トランジスタラジオを入れる段ボールに進出。
段ボールに商品名を印刷するために印刷機を導入。
それが、後の事業の複線となった。
幼児向けの絵本など出版物の印刷も手掛け好調であった。
しかし、その頃から次の柱を模索していた。
今度は「誰もやっていない分野」がいい。
そんな想いが強かった。
そこで辿り着いたのが大型ポスターである。
それも駅の構内でよく見かける
あの馬鹿でかいポスターのクラスである。
大型ポスターは特殊な機械設備、技術が必要。
大手印刷会社でも外部に出した方が効率がいい。
大手が受注しても仕事は廻ってくる。
下請けとカタチは似ていても
対等なアウトソーシングに近い。
自分で注文取りをしなくても
大手印刷会社からこの分野の仕事が来る。
大型ポスターではトップシエア企業となった。
中「小」企業、希「少」価値にヒント
当事例は「日経ビジネス」(03.4.21号)
「小さなトップ企業」よりコラム風にて紹介。
文責はTAMAにある。
■氷砂糖
当社は氷砂糖の製造・販売業者である。
氷砂糖にはクリスタル氷糖とロック氷糖がある。
当社の取り扱うのはロック氷糖。
ロック氷糖は値段が高いが純度も高い。
うまい梅酒などにはロック氷糖がかかせない。
値段が高いのはそれだけ手間ヒマがかかることでもある。
他社は簡単なクリスタル氷糖を手掛け
ロック氷糖から撤退していった。
当社は逆に、他社が苦手とするロック氷糖を
得意分野にして差別化を図りながら進出していった。
しかし、ある時、経営トップへの社員発表会の席で
「わが社は4K」という発言が飛び出した。
4Kとは「きつい、汚い、危険に、格好悪い」。
格好悪い労働環境の改善は
社員の切実な願いであった。
そこで製造ラインの機械化に取り組む。
手作業が当たり前の工程を自動化する挑戦である。
資金が限られるなか、試行錯誤が続いた。
社員も自ら必死になって工夫、研究した。
2年半の歳月のすえ、やっと完成。
自動化の威力は凄かった。作業内容は機械が中心であり
4Kのイメージが吹き飛んだ。
今、新3K(環境、カネ、心)の会社を目指している。
働きやすい環境、働きがいのある給与、
そして皆が心の通いあった職場である。
社員の発言「機会(きかい)」に、機械(きかい)化
* * * * * * * * * *
当社とは中日本氷糖である。
「日経ビジネス」(02.10.21)「小さなトップ企業」より
コラム風にて紹介。文責はTAMAにある。
■トイレットペーパー
一人、孤独な空間のトイレ
トイレットペーパーに手をかけクルクル...
そこになにやら宣伝が...
なんだこりゃ...そこに意外性が生まれる。
当社はトイレ用紙を広告媒体に
オリジナル・トイレットペーパーを手掛ける。
喫茶店や美容室など個人事業主からの
広告用が多いという。
個人向けの少量生産が武器
100ロールという少量から注文を受け付ける。
印刷代は量が増えれば増えるほど割安になる。
100ロールで1ロール当たり1025円
200ロールで593円と半額となる。
5000ロールだと69円だ。
それより、トイレットペーパーも
広告媒体にしてしまうアイデアである。
ある大学では学生が地元商店街の
広告入りトイレットペーパーを学園祭に配布して
商店街からお金を引き出した例もあるとか。
大手は少量では採算が合わない。
印刷技術があっても、
ラインの切り替えロスもあり、うまみはない。
トイレットペーパーに広告。
まさしく、オンリーワン企業である。
用途「以外(いがい)」の目的に、「意外(いがい)」性
* * * * * * * * *
当社とはツユキ紙工である。
日経流通新聞(03.5.1)よりコラム風にて紹介。文責はTAMAにある。
■お客の足に合わせる
当社はサンダルメーカーであった。
祖父の代からの3代目である。
そのサンダルもアジアからの安い製品が
雪崩の如く押し寄せてくる。
価格ではどうみても太刀打ちできない。
サンダルの生産は止めた。
その一方、外反母趾、扁平足など
足に痛みや悩みを持っている人が
結構多いことも気になっていた。
お客の足にあった靴を作る。
これなら本当にお客に喜ばれる。
ドイツでは足の痛みを持っている人の靴
「整形外科靴」が普及している。
そこで来日していたドイツ人の
「整形外科靴」専門家について勉強も重ねた。
靴の中敷きである足底板を
お客の足に合わせて作る方法である。
カウンセリングに1時間もかかることもある。
また、足底板を作って靴が出来上がるまで
2週間前後かかる。
しかし、靴が平均3万円、足底板が9000円以上と
単価も高いので利幅は確保できる。
それより、なにより、お客に真に喜ばれる。
靴で悩んでいる人にとって決め手は価格ではないのである。
口コミでお客も増えている。
お「客の足」に合わせて、「客足」伸びる
* * * * * * * * *
当社とはパザパである。フランス語で「一歩一歩」という意味とか。
日経ビジネス(03.4.14号)よりコラム風に紹介。
■事業連携
当社は機械の開発・設計を専門とする企業。
業務の中心は開発であり、開発力が生命線である。
創業以来、開発した製品は400を超え
技術に関する知識、ノウハウは社内に数多く蓄積されている。
しかし、開発といっても
すべてをゼロから出発するやり方では大変である。
ある程度の下地があって
それを目指す方向に応用展開するやり方のほうが
エネルギーの投入量は少なく、効率的でもある。
当社では、すべてを「0」からでなく
「1から10を生み出す」開発といっている。
既存の技術をうまく組み合わせることにより
今までとは違った性質、優れた性能を生み出す開発である。
それは社内にとどまらない。
他社で技術的に困っているもの、
開発途中で行き詰まっているものに手を差し伸べる。
そこにビジネスチャンスがある。
それには相当な開発力の自信と
信頼関係の構築がなければならない。
一つひとつ実績を積むことにより
他社からも一目置かれる存在となる。
情報も集まり、共同開発する機会も多くなった。
このようにして当社は開発力を武器に
事業連携のビジネスモデルを生み出していった。
「開発」力を武器に、ビジネスモデルを「開発」
* * * * * * * * *
当事例は2003年版「中小企業白書」からコラム化したものである。
文責はTAMAにある。
■樹研工業
今回の事例紹介は趣を変えて
樹研工業の松浦元男社長を紹介する。
この度、同社長は「百万分の一の歯車!」
という本を中経出版から出した。
念のため、何が百万分の一かというと
百万分の1gという意味である。
世界でも類のない小さな
プラスチックの歯車の生産に成功している。
そんなもの造って何の役に立つかと思われる通り
余りにも小さすぎて、まだ使い道はないとか。
しかし、頼まれて造るのではなく
その狙いは技術力の絶対的な自信の発信にあるという。
その社長は中小企業が「やっていい競争」と
「やってはいけない競争」という話をしている。
「やっていい競争」は
1技術、2品質、3財務内容
「やってはいけない競争」は
1価格、2規模、3品揃えという。
技術は当社の生き様そのものであり、
その裏返しとしての価格に拘らないというのも納得がいく。
中小企業の目指すべき姿を社長は示唆している。
自分が何を対象に競争しようとしているか
その対象を変えることにより、競争優位になることもある。
「対象(たいしょう)」変えれば、「大勝(たいしょう)」も
■新たな技術への挑戦
当社は大手電機メーカーの2次下請け。
生産ラインの制御システムを手掛けていた。
社長はなんとか下請けから脱したいと考えていた。
そんな折り、友人から卵の話を聞いた。
卵を生産ラインのような自動機を作ったら面白いと...
しかし、自分は世界一の家電工場の
生産ラインを作っているというプライドがあり
ちょっと抵抗を感じた。
なんといっても卵なんて全く別の世界の話である。
だが、脱下請けへの想いは強い。
結局、思い悩んだあげく、開発に取り組むことにした。
しかし、ここから悪戦苦闘の連続である。
卵をつかむフィンガーと呼ばれる装置、
真下に割れないで落とす衝撃度、重さの測定など、
いざ始めてみると思わぬ困難が待ち受けていた。
コンマ1ミリの精度による自動化ラインの自信も
質的に違う難しさに戸惑った。
しかし、これらを乗り切れば、逆に差別化ができる。
熱意と工夫により一つひとつクリアしていった。
そして遂に、完成した。
養鶏農家からの卵は密集したブラシを通り汚れを落とす。
ひび割れ検査、卵の中の血の有無、黄身の異常の検査。
さらに重さの計測による分別を経てパックへと。
その間、わずか5〜6分である。
そして今や鶏卵の自動選別包装システムで
日本の70%のシェアを誇るトップ企業になった。
卵から生まれた脱下請け
* * * * * * * * *
当社とはナベルである。日経ビジネス(02.10.14号)
「小さなトップ企業」よりコラム風にアレンジして紹介。
文責はTAMAにある。
■シュレッダー
彼はコピー機の販社に勤務。
当然コピー機を売るために多くの会社を回っていた。
コピーは便利である。
しかし、一方便利が故に多数の紙も排出される。
コピーを売るのが商売ではあるが
そのおびただしい紙のなかには「機密文書」もあるだろう。
そのうち、その保管場所に各オフィスで
困るのではないかと妙な心配もしていた。
そんな折り、たまたま
うどん玉の製麺機を見る機会があった。
面白いようにうどんが細長く出てくる。
そこで、ある「ひらめき」があった。
紙もあのように細切れで出てくれば、
文書が読めなくなるかも知れない。
脱サラ後、早速、製麺機をヒントに
その原理を応用したシュレッダーを開発した。
最初は単に紙を裁断する機械としか
見られなかったため、あまり売れなかった。
しかし、情報化社会の到来とととも
会社の情報管理に対する認識は一変した。
安全、防犯、リサイクルといった
情報社会の負の部分への関心も高まってきた。
シュレッダーの役割は変身したのである。
単に、細かく切るという裁断機能から
情報管理の枠組みのなかに織り込まれていったのである。
シュレッダーの役割、「細切れ(こまぎれ)」から変身
* * * * * * * * * *
当事例は2003年版「中小企業白書」
「中小企業とイノベーション」の「シュレッダー」からコラム化した。
今見るシュレッダーの誕生物語である。文責はTAMAにある。
■ある親子の軌跡
彼の父は天然つぼ造り米酢の醸造業者であった。
つぼの酢は天然の微生物によって米と麹が酢に変わる。
日を追うごとに濃くなることから黒酢とも呼ばれる。
父親は息子には後を継がせたくなかった。
とにかく儲からない、自分の代で廃業を覚悟していた。
そんなことから、彼は家業とは関係のない道...
大学の医学部薬学科に入る。
在学中に薬剤師の資格を取り
卒業後大手製薬会社に入社。サラリーマンとなる。
しかし、30才で故郷に戻り、薬局を開業。
その店の一角に黒酢を売るスペースを設けた。
少しでも家業の助けになればと思ったのである。
たまたま、大学時代の友人が国立病院にいたので
患者が薬を飲むとき黒酢を薄めて飲むことを勧めて貰った。
その結果、健康への効果が口コミで伝わっていった。
その時は深くは考えなかったが、思わぬ展開である。
しかし、あまりにも評判がいいので
科学的な裏付けのため大学で薬品分析してもらったところ
アミノ酸を豊富に含み極めて健康に良いことが分かった。
健康食品としての確かな手応えを感じ
父の家業をむしろ本業として
本格的に黒酢ビジネスに踏み切った。
お陰で、黒酢は健康ブームにも乗って
売上好調、全国展開するまでになった。
親子の微妙なアヤのなかで
健康志向に対する見事な勘どころにより家業は復活した。
「つぼ」造り酢、健康志向の「ツボ」を得て復活
* * * * * * * * *
当事例は鹿児島の坂元醸造である。
当社はテレビ、雑誌などのマスコミでも紹介されているが
当コラムは「日経ビジネス」(02.6.24)をもとにしている。
文責はTAMAにある。蛇足であるが、TAMAも当社の「す」を毎日飲んでいる。
(宣伝と受け取られると困るがTAMAの「す」顔の一端でーす(^o^))
■自社製品の開発
当社は圧力容器製造業であった。
大手電機メーカーを主体に100%下請けである。
しかし、親企業の海外進出や内製化で売上は急減。
親企業の状況により左右される下請けに危機感は強まった。
自社の力で売上の安定を図るためには
どうしても自社製品を持たねばならない。
そのためには技術が命である。
外注していた機械部品加工の内製化を実施。
工場新設もあり、リスクの高い決断であった。
その課程で難切削材の加工にニーズを掴み
その技術を磨くことに必死に取り組んだ。
自社製品の第一号の模索として
IT関連の真空装置部門へ進出し、技術を習得した。
こうして内製化による機械部品加工技術
真空装置技術の蓄積に加えて製缶技術を組み合わて
新しい生ゴミ炭化リサイクル装置を開発した。
自社製品を持つに至った当社ではあるが
販路開拓で従来の親企業を排除しなかった。
親企業の販売ネットワークは魅力である。
また、親企業も自社で開発することなく
環境機器分野の商品ラインナップを
拡充できるメリットがあった。
かくして、魅力的な自社製品を持つことにより
親企業の下請けとしての上下関係は
横の受注関係、いわば対等となったのである。
親企業との関係、「下」から「横」へ
* * * * * * * * *
当事例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
文責はTAMAにある。
■セルフ式自動車整備
当社は自動車板金塗装業である。
競争は年々厳しさを増していく。
一方、車に詳しいマニアも増加傾向にある。
マニアでなくとも愛車は
自分で手入れをしたい人たちも増えている。
そんななか、車の「へこみ」などを直す補修剤も
ホームセンターなどで売られるようになった。
経費で一番かかるのは人件費である。
いっそのこと従業員をなくして
板金塗装をお客にやってもらったらどうか?
本業をお客にやってもらう。
お客参加型の業種が増えているとはいえ
かなり勇気のいることである。
いわば、ちょっとオーバーであるが、
お客を整備工にする構想...に踏み切った。
塗料や材料は実費とした。
工具の使い方や修理の仕方は専門のアドバイザーをつけた。
そのサービスは無料である。
入会金2000円の会員制であるが、年会費はない。
修理費は通常の4分に1から5分の1という。
フランチャイズチェーン店の募集をはじめ
現在加盟店が15になっているという。
中小企業経営革新支援法認定企業になった。
経営の3要素、ヒト、モノ、カネというけど
お客の「手」を取り込んで、経営の手直し...
本業を変える柔軟な発想ではある。
お客の「手」で、経営に「手」
* * * * * * * *
当社はJUNTOHRU(ジュントオル)である。
日本経済新聞、日経産業新聞、日経ベンチャー、日刊自動車新聞など
マスコミで紹介されているが、当コラムはTAMAの視点による。
文責はTAMAにある。
■債権者の説得
当社はステープラ(ホッチキス)の製造・販売業者。
製品のほとんどを輸出していた。
画期的な新製品を開発。売上も順調に伸びていた。
しかし、85年のプラザ合意後の急激な円高により
売上は3分の1に急減。ついに立ち行かなくなった。
社長はそんな状況のなかでも
事業継続の強い意志を持っていた。
そこで、商法に基づく会社整理を選んだ。
この法的整理は代表者が交替せずに再建できる。
但し、全債権者の同意が必要である。
後はいかに全員の債権者を説得できるかである。
債権者は300社近い。
誠意と熱意で説得した。
言い訳しても仕方がないことは分かっていたが
失敗からの教訓に学ぶ堅実経営を一心に訴えた。
その結果、まず、小口債権者は全額弁済、
大口債権者は35%、15年分割弁済で合意を取り付けた。
急激な円高などの不測の環境変化にも耐えるように
資金は絶対に固定しない。身軽第一...骨身に染みた。
製造と販売は外部に委託。
アウトソーシングに徹し、企画、開発に特化した。
針が入ったカセットを入れ替えるだけで
2枚から数十枚の厚綴じまで1台で対応する製品を開発。
弁済は順調に進み、2000年2月に弁済を終了した。
債権(さいけん)者を説得して、再建(さいけん)
* * * * * * * * *
2003年版「中小企業白書」のキーワードの一つは企業再生。
当事例はその紹介である。文責はTAMAにある。
■新しいニーズの発見
当店はクリーニング店である。
当初、集配受付は午後8時までであった。
そのうちギリギリの時間に
電話してくる若い客が結構多いのに気がついた。
少しずつ時間を延ばして様子を見た。
注文が減る11時頃までが最も効率がいいことが分かった。
午後8時で客層が分かれる。
昼間は会社や一般の主婦、夜は単身者や共稼ぎの夫婦。
夜間営業を始めてみて分かったことは
女性客が4割を占めることだった。
意外だったのは、単身女性は夜中に
誰かが部屋に来るのは抵抗あるのではと思っていたが
何時でもいいから来てくれとのこと。
注文が集中して30分や1時間遅れても
客が逃げないことも分かった。
それだけ、困っている人も多く
強いニーズを感じた。
昼間の注文と合わせて、
思い切って、店舗営業から撤退した。
クリーニング業務を工場に委託して
集配に専念することにした。
いわば、集配専門業者である。
時間帯という切り口から
お客のニーズを新発見。
商売の仕組み、業態そのものの見直しになった。
クリーニング店、業態「洗い直し」
* * * * * * * * *
当店とはサムコーポレーションである。
日経流通新聞(03.7.10)より紹介。文責はTAMAにある。
■専門業者の連携
当社は長野県にある製本業者である。
保存性や美観を考えたハードカバー製本を得意とする。
上製本の出来る製本業者は全国にそれほど多くない。
そのため、早くから他県への営業活動を行ってきた。
その活動のなかで長野の印刷業者を紹介して欲しい
という要請が出ることが度々あった。
そこで長野の印刷業者に対する
県外での知名度をあらためて知った。
長野の知名度を生かして、単なる紹介ではなく
自社も参加して、受注を取り組めないか模索した。
地元の印刷業者に声をかけ、連携を試みた。
しかし、信頼関係に少し時間がかかった。
受注悪化により危機意識が高まったことや
デジタル情報化により印刷データが
やりとりできるようになったことなどで機は熟した。
そこで、当社が連携の中心となり
各種データ加工の組版専門会社、製版専門会社など
得意分野を異にする印刷会社など6社は動き出した。
当社が納品までの作業工程を一貫して管理し
各社が他社の設備を自社のラインのように
利用できるようになメリットも生まれた。
県や市などの競争入札にも参加できるようになり
全体の受注量は増加している。
なによりも専門業者の連携により、
印刷の受注・仕方に新機軸が生まれたのである。
連携で、印「刷」、「刷」新
* * * * * * * * *
当事例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
文責はTAMAにある。
■女性も自立を
彼女は大学2年の時に創業した。
「女性も自立した人生を」と
子供の頃から教えられ、育った。
高校にはいると、その手段として
事業を起こしたいと思うようになった。
そして大学生に。
ある時、自宅近くの生花店がやめると聞いて
自立するチャンスだと感じた。
当初は、あまり深刻には考えず
経営学の実地勉強、失敗しても卒論のテーマに
なればいいというくらいの気持ちだったとか。
さて、開店。やはり当初は苦労の連続だった。
営業時間を延ばしたり、値下げしたり
経営の工夫ももいろいろ試みた。地道に努力もした。
その甲斐あって、卒業のころには
花屋さんとして軌道に乗りだしていた。
就職せず、店の経営に専念することになった。
当初、女子大生起業家として注目され
県知事の諮問機関の最年小委員にも選ばれ
NHKニュースにも取り上げられた。
今では、フラワーアレンジメント教室も開き
花屋さんとして頑張っている。
女子学生、「花」屋で「花」開く
* * * * * * * * *
今回は高崎市の川久保紀子さんが
学生時代に花屋を創業した事例紹介である。
当事例は大学の中小企業論で紹介したものを
コラム風にアレンジしている。文責はTAMAにある。
■大手との差別化
当社は大分県にある味噌、醤油製造業の老舗である。
ドレッシングなどの嗜好品で、大手との差別化を図り
九州だけでなく全国的にも善戦している。
ドレッシングは消費者ニーズの変化が速い商品である。
品揃えを充実し、絶えず新製品を投入してないと
すぐ2割、3割の売上減となる。
地域性が比較的薄く、
地域を武器に特化する戦略は採りにくい。
もたもたしていると売場の棚から撤去されてしまう。
当社は醤油とポン酢の間を狙った商品開発を得意とする。
しかし、大手がすぐ追いかけてきて同じものを
安い値段で攻勢を駆けてくる。
するとその商品とポン酢の隙間を狙って商品を開発をする。
隙間の隙間、先手先手と嗜好を先取りする。
しかし、これではいたちごっこである。
独自の技術で簡単には真似のできない商品を
育てなければならない。
そこで熱処理をしていない生揚げ醤油を使い
生の玉ねぎを人の手で刻むという独自の製法により
大手メーカーには出せないフレッシュな味で勝負することになった。
それでも、お客の嗜好の変化は激しい。
マーケティング手法的にもスピード勝負だ。
新商品の考え方は先ず、市場に出してみる。
その反応を見る。よければOK。
走りながら考える。中小企業ならではの強みである。
ダメならデザインを変えたり、市場投入時期を変える。
市場を見ながら臨機応変に対応。
大手ではできない「小回り」に徹している。
「嗜好(しこう)」の先取りに、小回り「志向(しこう)」
* * * * * * * * *
当事例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
文責はTAMAにある。
■放漫経営からの脱却
当社は大坂の家具、室内装飾品、雑貨小売業者である。
51年に創業、60年に法人成り、
しかし、放漫経営がもとで78年に倒産した。
積極的な出店攻勢が裏目に出た。
小売りでは販売代金が毎日現金で入る。
そのお金を無計画な出店によって固定化させていった。
決済期日になると、安易な値引き
広告宣伝の面でもチラシを多発し、チラシ代は手形。
その手形の決済に、また、チラシ宣伝、
まさに自転車操業。ルーズそのものである。
ついに会社更生法の申請、倒産。
部課長以上の経営幹部全員辞任。
会社更生に向けて再建が始まった。
とえあえず、黒字であった大阪の2店舗でスタート。
野放図な経営体質を一掃しなけらばならない。
そこで厳格なルールを設けた。
値引き販売の禁止、粗利40%以上の確保
専任のバイヤーを置き必ず自分の目で確かめて仕入れ。
社内の決まりごとは必ず守る。
従業員教育のためのマニュアルの作成。
目標管理制度を導入し、計画との差異分析
資金繰り表を毎月取締役会に報告し対応。
目新しいものは何もない。
地道に決めたことをキチンと守る。
現在は更生手続きは集結し、
堅実にルールを守って積極経営に転じている。
「ルーズ」から「ルール」へ
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当事例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
今年の白書のキーワードの一つは企業再生である。
放漫経営だったからキチンとした経営で脱却という事例であるが
しかし、その背景にあるのは、「実力以上に大きくしたい」という
無謀とも言える規模拡大志向にある。文責はTAMAにある。
■海外から
当社はニット製品製造業者である。
取引先のアパレルメーカーの多くが中国へ進出
受注急減の危機に陥った。
さて、どうしたら良いか?
中国と張り合っても、価格競争に負ける。
中国で、できないもを...
脱アパレルメーカーでの自立を...
口では簡単であるが、大問題である。
模索した結果、量産ではなく
味わい深いニットに特化して差別化を図ることとなった。
まず、機械だ。
量産型の高速で効率の良い新型機械ではなく
あえて、昔の機械(ローテク)に注目した。
その機械をハイテクと結びつけて
独特の風合いの糸ができる独自の機械を改造制作した。
製品には自信があったが、
ブランドがない中小企業が国内で販売するのは容易ではない。
大手のアパレルメーカーも足元をみて価格を値切る。
そこで海外に目を付けた。
ニューヨークの繊維の総合展示会に
特殊な糸を使った高級婦人用ニット製品を出品した。
それが成功したのである。
日本的な感覚が注目を集め、現地のテレビ局でも紹介された。
さらに最高級ランクといわれる
ニューヨークのコートリー展にも出店し、40社から受注した。
海外での高い評価を武器に
自己ブランドで国内販売に進出していった。
お陰で、アパレルメーカーへの売上も増えている。
海外での実績づくり → 国内でのブランドづくり
* * * * * * * * *
当時例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
国内を固めて海外でなく、海外から国内へ
また、中国に対抗するのに機械を高速でなくローテク
凄い発想、それを実行するからまた凄い。
中小企業も捨てたものではないね。文責はTAMAにある。
■清酒業界の試み
宮城県の清酒メーカー会長と
香川県の清酒製造業者社長の二人は
大学の先輩、後輩にあたる。
お互いに日本酒の行く末を案じ
何か新しい取り組みの必要性を痛感していた。
そんな二人の危機意識から
業界の若手を中心とした意識改革と
新しい取り組みのための研究活動に動き始めた。
伝統を重んじる意識が根強く残り
かえって新しい取り組みを
阻害している現状を知った。
また、日本酒という枠組みでの考えを捨て
日本酒の原点である醸造発酵技術の
重要性など色々な気づきもあった。
業界全体の立て直しの模索...
その結果、ネットワーク組織を結成するに至った。
そこでは研究開発支援と共同宣伝広告に力を入れる。
今の主力製品は「低アルコール日本酒」である。
低アルコールの流れを受けた新商品である。
新製品について共同で販路開拓し、
知名度を上げていくことも注力することにした。
また、低アルコールだけではなく
「胃の機能を健全に保つ米エキス」を
利用した日本酒も製品化した。
ネットワークで
「さけ」の地盤沈下「さけ」 (悪酔い m(_ _)m)
* * * * * * * * *
当時例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
文責はTAMAにある。
■女性起業家
彼女は女子短期大学を卒業後
コンピューターメーカーの事務職、
情報雑誌の編集などのOLを経験した。
その後、創業を決意。
情報サービス提供業の会社である。
30代の女性起業家となった。
具体的には、女性、なかでも
一番購買力のある20から34才の女性を会員にし
ファッション、化粧品、飲食店などの会社との橋渡し役。
テーマに基づき会員との意見交換。
それを商品開発、マーケティングに生かす。
大手とは量で勝負しても勝ち目がないため
質を全面に出して勝負。
彼女は創業にあたって3つのポイントを上げている。
先ず、事業内容が「自分が好きなこと」
「自分が得意なこと」
また、「自分をアピールする」
ことができる積極性を上げている。
好きなことや得意なことであれば、
どんなに苦しくても頑張ることができる。
また、自分をアピールできるくらいの
自信がなければ従業員もついてこない。
「私のような普通のOLでも
この3つのポイントをクリアすれば創業できる」と。
「30」代の女性起業家
「3」つのポイントで創業
* * * * * * * *
当時例は2003年版「中小企業白書」からの紹介である。
今後、今年の白書からいくつかの事例をTAMAの視点からコラム風に紹介する。
文責はTAMAにある。
■紙加工技術を生かす
当社は食品パッケージ用の紙加工業者である。
主に大手から注文を受け、なんとかやりくりしているが
値段や納期も厳しく利益も薄かった。
このままではじり貧になる。
なにか特徴を出さなくては...
そんな中、環境問題の関心が年々高まり
官も民も環境意識が強くなっていることに目を付けた。
さて、具体的に何をしたらよいか。
自社の得意分野は紙加工技術である。
その技術を生かして何をするか...
あれこれ模索した結果、
発泡スチロールの食品トレーに行き着いた。
発泡スチロールは大量のゴミを発生する。
それに替わって、リサイクル型の紙製品の食品容器。
試行錯誤の末、当社の技術を生かして製品は完成した。
しかし、コストがかかり、値段が高い。
高価格だが、環境にやさしい。
それを如何にアッピールするかである。
役所、商工会議所などに通い、その良さを訴えた。
NPO、ボランティア団体にも参加した。
地元のお祭りの模擬店にも
その製品を実際に使ってもらった。
そんな努力もあり、地元紙にも載り
当製品の採用も増えて行った。
環境意識を味方に経営の外堀を整えた効果である。
「環境」意識を味方に、経営「環境」づくり
■クリーニング店の差別化
当店はクリーニング店である。
家庭やドライクリーニングでは落ちないシミ汚れを
消す技術を武器に業績を伸ばしている。
それを可能にしているのは
どんな汚れでも落とそうとする店主のプロ意識と
それを支える技術への挑戦である。
ホームページを主体にI Tと
宅急便とをフルに活用して全国展開しており
他では落ちない汚れ物が持ち込まれている。
一部のちょっとしたシミのために
諦めていた高級ブランドの服も
ぞうぞお持ち込み下さいと呼びかける。
価格など競争の激しさが増している業界にあって
他で出来ない技術で勝負するのは
中小企業の一つの生き方である。
消費者のもう一つの不満は
汚れはみな落ちると思ってクリーニング屋に出したのに
これは「落ちませんでした」となんの説明もなく
突っ返される場合が多いことである。
当店では、「クリーニングは医療と同じ」と言う。
シミなどの汚れの程度、質などを
見積書にしてカルテとして提示している。
すべてをオープンにして
クリーニングに対する不満を解消している。
プロとしての汚れを消す技術と
心にわだかまる不信感から出る不満...
双方を解消することによって差別化を図っている。
汚れと不満の「解消」で差別化
* * * * * * * * *
当店とは「ハッピークリーニング」である。
ホームページでは「不満解消!! おどろきのクリーニング術」
「リ・プロダクション」リプロンという略称造語で差別化を訴えている。
■商品開発
当社は業務用厨房機器の製造業者である。
特にユニークな設計開発が得意であった。
優れた設計者も多く、それが当社の強みでもあった。
そんな折り、ある外食企業から焼き物器の打診があった。
今まで取引のあった製造業者への不満からだった。
早速、お客の言う改善点を踏まえた試作品を作った。
しかし、満足いく手応えはなかった。
この種の機器は実際の調理場で
使ってみなければ分からないことも多い。
現場の細かい厳しい注文に
プライドの高い技術者はちょっと抵抗ぎみであった。
なんど作り直しも、OKは出ない。
製作費用はかさみ、人件費の回収も不安である。
でも、乗りかかった船。
社内の技術者をなだめ、
徹底して実際に使う現場の声を聞いた。
いつのまにか、現場でユーザーと共同作業で
あれこれやりとりする場面となっていった。
そしてついにOKが出た。
コストはかかったが、貴重な経験であった。
顧客と共同で開発するビジネスモデルをつくり
それを武器に注文を増やす体制ができた。
提案型のユニークな設計に自信があった技術者も
「自己満足」であったことを反省し大きく成長した。
それは試練を経た本物の顧客満足への道でもあった。
自己満足より顧客満足
■いろどり
日本ベンチャー学会の月例セミナー
「地域資源を生かして商品開発」というテーマで
「株式会社いろどり」が紹介された。
当社は四国でも一番小さな町、徳島県上勝町にある。
全国の料理屋、ホテルなどに「木の葉」を提供している。
出張先のすし屋で隣に座った若い女性が
料理の添え物の紅葉を喜んで持ち帰ったのを見て、
「これは商売になるのでは」とピンと来たという。
さて、木の葉をお金に変える...うまい話!?
しかし、このビジネスを確立させるためには
何時でも誰にでも必要な葉を提供できる体制が必要となる。
山の資源と必要とするお客とを結びつける
いわば「葉っぱビジネス」の商品開発と体制作りである。
人口2300人の町。4割以上が高齢者。
その高齢者を葉っぱがお金になるという
インセンティブのもと、ものの見事に供給体制を整えた。
80過ぎのおばあさんで
1カ月に数十万円も稼ぐ人も出ているという。
紅葉から南天の葉、松葉、竹...売れ筋の研究。
付加価値の高い飾りものには個人ブランドまで現れたという。
お造りや天ぷらなどの和食の添え...
料理人に弟子入りして
葉と料理の組み合わせも勉強したとか。
お年寄りの生き甲斐づくり、程良い競争心もあり
町は活性化。無から有...これもベンチャーである。
ベンチャー分野に
「彩り(いろどり)」を添える「いろどり」
■カタチとしての積み上げ
当社は昭和43年設立以来、アルミ建材など
住宅資材事業を主として成長している企業である。
社長の名刺には、ひときわ大きな文字で
会社のホームページのアドレスが入っている。
裏に社長の写真。多くの社長の名刺と趣が異なる。
そのちょっとした工夫に経営者としての心情が滲む。
そこに時代の流れを読みとるセンスと
固定観念に捕らわれない進取の心意気が感じられる。
当社は社内風土、職場風土を大切にする。
「熱意」「やれば出来る」というプラス志向の
スローガンのもとその施策を具体的に展開している。
オンリーワン企業、地域貢献といったキーワードと共に
「未来に熱く燃える」というロゴを
内外に発信することによって企業人としての質も高めている。
35周年を記念して全員で中国研修旅行を実施。
毎月発行の社内報「あかとんぼ」では
社員のコミュニケーションも図っている。
さらにユニークなのはホームページ上で
「社員の歩み」を内外にオープンにしていることである。
9-11年目で課長、12-14年目で部長、15年目で役員と
その年次、業務内容、要件、資格などを公開している。
風土はかけ声、スローガンだけでほ培えない。
目に見えない風土を築き上げるには
一つひとつの具体的なカタチの積み上げの努力がいる。
「カタチ」の見えない風土も
多くの「カタチ」から生まれる
* * * * * * * * *
当社とは株式会社美装である。
名刺の件は追浜(神奈川県)の経済懇話会での
福嶋義信社長との名刺交換の時の話である。
講演後社長から手紙を貰った。中学校総合体育大会の
開会式に出席し、テキパキした行進に感激したとこと。
そのオリジナル・レターの余白に「いつも笑顔でいこう」
と印刷された文字が印象的である。「大事は瑣事(小事)に宿る」
■お客のニーズと変化対応
リヤカー...
なんとも古くさいイメージである。
当社はそのリヤカーメーカー。
昔はリヤカーは便利な運搬の道具であった。
しかし、時代と共に需要は激減する。
多くが淘汰され廃業が増える。
当社はそんな厳しい荒波のなかでも
時代の変化とともにしたたかに生きる。
農家や工事現場での需要が減ると
飲み屋の屋台へ進出。
また、ホテルやレストランなどの
高級ワゴンにも参入していく。
ニーズがある限り、逆に希少価値は出てくる。
ワゴンでは、スーパーにも。
スーパーでは表舞台の商品台だけではなく
裏方の商品を運ぶ手押しの台車にも。
さらにお祭りの山車など
お客の要望に応える形で
リヤカーはどんどん変質していく。
リヤカーのイメージは変わっても
その中核となる製造技術は生かされる。
そこには時代の変遷にも関わらず
どんなニーズにも応えていく企業家精神がある。
リヤカーを「ひっぱる」企業家精神
* * * * * * * *
当社とは東京・荒川のツムラ車輌である。
日経流通新聞(03.2.18)により紹介。文責はTAMAにある。
■目的が明確なIT化
当社は防災関連の特殊な
情報システム機器の販売業者である。
お客のニーズの多様化もあり
必ずしもお客の満足が得られない場合もある。
なかにはクレームとなることもあった。
しかし、クレームになる手前での小さな苦情もある。
当社はクレームにはお客のニーズが隠されていると
クレームシートの作成は他社より徹底されていた。
しかし、その作成もシートづくりのためのシート
事務作業の域を出ていない傾向にあった。
各社員が同じような苦情に苦戦していた。
立派なシートの綴りはあっても
今ひとつ使い勝手が悪く、とっさの時に活用されていない。
社長はお客からの苦情を一元化できないか
個人に埋没されて、会社のノウハウの蓄積に
なっていないという危機意識を持っていた。
社員皆の議論の末、パソコンの導入...
みんなが共通して使えるグループウエアと発展していった。
ムード的なIT化とは違い
目的がはっきりしていたため皆熱心であった。
社員一同、勉強会を何度も開き、ついに導入にこぎ着けた。
かくして、クレーム、苦情処理の情報は共有化され
パターン化も進み、誰でも何時でも活用できるようになった。
共通の情報として会社の蓄積となっていったのである。
情報、「固」有から「共」有へ
■プラスト
当社は日経ビジネス(03.3.24)で
「鮮度保持シートが絶好調」「大学との連携で脱下請け」
と紹介された企業である。
参照→日経ビジネス(03.3.24)
鮮度保持シートは野菜・果物を長持ちさせるシート。
冷蔵庫野菜室専用で「やさシート」のブランドで販売している。
化学薬品を一切使っていないのが特徴である。
天然素材、特に竹の抗菌酸化作用などをうまく活かしている。
社長はプラスチック加工会社から独立し当社を設立。
冷蔵庫用のパッキンなどの製造の下請け企業であった。
親会社の生産海外移転により、売上減少。
その対策として取り組んだのが環境面を重視した緩衝材...
その流れのなかでの「やさシート」の開発である。
その開発において、天然成分をプラスチックの上に
コーティングする技術を模索していた。
そんな折り、ある展示会場の見学をきっかけとして
積極的なアプローチにより、大学との連携となったのである。
当社の企業ポリシーは「地球環境主義」である。
その主義から生まれたエコシリーズには
100%自然に還る発泡バラ緩衝材などユニークな商品が並ぶ。
さらに、「やさシート」の脱臭・抗菌効果を応用して
介護用ベッドマットなど新分野にも積極的である。
徹底した「環境志向」の企業ポリシー。
「やさしさを形にする」コンセプトでたえず挑戦。
技術的裏付けのもと
経営を陳腐化させない積極的な経営は心強い。
コンセプトと技術の融合
「鮮度保持」シートで、「鮮度保持」経営確立へ
* * * * * * * *
当社によると「やさシート」にはノネアール(加令臭)対策にも
最高の効果があるという。そこで脱臭と抗菌効果のある介護用ベットマットに
今、取り組んでいるとのこと。
提供頂いた「やさシート」と「ベットマット」のミニチュアには、
効果を証明する「試験結果報告書」が添付。そこには詳細な数字が並んでいる。
環境と人にやさしい当社の「コンセプト」と科学的な「データ」のミックスが
何とも言えない当社の魅力を作り出している。
■徳永製菓
当社は日経ビジネス(03.3.24)で
「失敗から学んで本業回帰」「豆菓子の常識を打ち破る」
と紹介された企業である。
参照→日経ビジネス(03.3.24)
当社は130年以上の歴史を持つ
老舗の豆菓子メーカーである。
今、「竹炭豆」の売れ行きが好調だ。
竹炭を超微粉末にして大粒のピーナッツに
巻き込んだもので、見た目は真っ黒だが、
竹炭には整腸作用があって、健康にもいいという。
しかし、この竹炭豆に至るまでには
色々紆余曲折があった。主力が豆菓子から
果物を揚げたフルーツチップに移行。
その売上が落ちると今度は
アメリカからコーンフレークの輸入に手を出した。
これが大失敗だったのである。
豆菓子ならなんとか経験も生かせたが
勝手の違う大量の在庫を抱え大苦戦した。
「やっぱり豆菓子だ」と
本業回帰に目覚め、その教訓が竹炭豆の誕生となった。
好きなイカ墨のスパゲッティからの連想...
悪戦苦闘でイカ墨から竹炭へ。
常識を破る豆菓子への挑戦を可能にしたのは
本業回帰での差別化に熱い想いがあったからである。
本業こそ自社の生きる道との「確信」に目覚めて
苦難の中、勝ち取った画期的な豆菓子の意義は大きい。
本業の「確信(かくしん)」から「革新(かくしん)」へ
* * * * * * * *
当社によると、豆菓子製造の基本は「炒る」「巻く」「フライする」の3つという。
この基本を組み合わせて様々な豆菓子が出来上がる。
そこにお客への「健康」「安全」「遊び心」「物語性」「驚き」などといった
ソフトが加わることにより付加価値、差別化と夢は広がる。
当社も竹炭豆の次を模索しているという。
豆菓子の本業を大切に、味にこだわりながら、お客の変化にも
ついて行く意欲が感じられる。
■田島メタルワーク
当社は日経ビジネス(03.3.24)で
「手軽で効果大の防犯用品」「大企業の真空地帯に商機」
と紹介された企業である。
参照→日経ビジネス(03.3.24)
参照→「視点・直言」(03.3.29)「言い訳」
空き巣犯罪が急増し、ピッキングや
内側から鍵を回してしまうサムターン回しなど
その手口がテレビなどで紹介される物騒は世の中だ。
その対策に当社は扉と錠前のすき間を埋めて
防ごうとするリングカバーを商品化した。
商品はプラスチックを成型した簡単なものである。
錠前メーカーは錠前だけ、扉メーカーは扉だけ
建設会社はそれをセットして取り入れるだけ。
そんな「3すくみ」のすき間を突いたのである。
実は「ピッキング」が流行する半年前に、
”鍵穴のないカギ”EZガードを発売。
また、「カム送り・サムターン回し解錠」が
流行する半年前にリングカバーを発売しているのだ。
防犯対策商品では、常に「予防商品」の開発が大切。
これが社会に貢献できる唯一の方法という社長の信念からである。
当社はマンション用などのダイヤル式錠前つき郵便受け
機械式の宅急便ボックスなども開発。
さらに、オフィスビル向けの化粧室用
個人ロッカーなど次々にニッチを狙い続ける。
社長は「ニッチ産業は隠密行動をしているから価値がある。
深く潜行して知られざる会社でいようと努力していた」
しかし、「模倣されようが客が欲しがるなら
どんどんマスコミを通じて世に貢献しよう」と
経営戦略を変えたという。
密かに潜行するより、先手先手とニッチを攻める...
そんなさわやかな企業家精神と自信が感じられる。
ニッチビジネス
潜行(せんこう)から、先攻(せんこう)へ
* * * * * * * * *
社長は、うちは「市場創造」をテーマにした面白い会社ですよと言う。
また、社長は今、情報化と携帯化で「ラットイヤー」の時代。
ねずみのように(小さな)市場を多産する心意気だと。
なんとも頼もしい会社ではある。
■地域の高齢者対応で差別化
当店は薬局、いわゆる薬屋さんである。
同じ商店街のなかでも価格面では少し高い。
なにか差別化しなければ
価格破壊が進むなか、競争がますます厳しくなる。
そこで地域一帯の高齢化が進んでいることから
お年寄りに役に立つ薬屋さんを目指すことになった。
お年寄りは健康については
なにかにつけ不安を抱えている。
病院でも、ちょっと聞き直したい時でも
忙しそうにしているとつい遠慮したりする。
また、健康についてテレビなどで
情報が氾濫している一方、本当に自分に合っているのか?
「いい面」ばかりを言っているけど
なにか「落とし穴」はないのか?
用心深いお年寄りの漠然とした不安はつきない。
そこで徹底的に聞き役に回ったのである。
先ず、お年寄りの話を聞く。
そして、一人一人のお年寄りに身になって、
分かり易く、根気よく、くどいくらいに丁寧に対応した。
その結果、お年寄りの不安も徐々に解消され
値段は少し高いが、口コミでお年寄りに「味方の店」
として信頼感を高めていった。
薬の薬効を説いて、単に薬を売るより、
お年寄りの話をじっくり聞いて、アドバイスする...
そんな地道な努力で、お年寄りに評判の店となった。
「効く」薬より、「聞く」心
■できちゃった婚
結婚式も多様化している。
派手な披露宴主体の結婚式もあれば、ジミ婚もある。
もっとも、一般的には二人だけの
ジミ婚の流れではあるが...。
また、結婚事情にも色々ある。
人生模様を反映して、再婚、かくれ婚(?)と様々だ。
当ホテルでは妊娠を機会に結婚に踏み切る
いわゆる「できちゃた婚」に対応するプランを打ち出した。
結婚するといったら、急がねばならない。
もたもたしていてはお腹が大きくなる。
このニーズの最大のポイントは
スピードである。
申し込んで最短2週間で挙式できるプランとした。
普通は2カ月かかる期間を短縮したのである。
事情が事情だけに
取りあえず親族だけで先に式を挙げることもできる。
招待状の発送や出欠など
時間がかかる披露宴は後回しにするわけである。
地元の衣装メーカーとも契約し
衣装の短期間の提供にも手を打った。
妊婦のお腹のサイズの急な変更にも対応できる。
至る所にニーズあり
隠れたニーズの掘り起こしにより
生まれたビジネスである。
「できちゃった」婚で、「できちゃった」ビジネス
■廃棄でよみがえる
当社は自動かんな盤の取り扱い業者である。
住宅関連のパイが減少するなか
本業のかんな盤の需要も大幅に減ってきた。
新規開拓しなければじり貧となる。
しかし、自分の業界のことしか分からない。
そんな折り、「かんな」から出る木クズ、おがクズに
住宅メーカーで困っているという話は聞いた。
今まで、クズのことなど関心がなかった。
当然、廃棄物と自社との関係は全く考えていなかった。
しかし、廃棄物に関心を持つと
電気メーカーもプラスチックのクズに
大量なだけに困っていることが分かってきた。
木クズとプラスチックのクズを混ぜて
新たに建材ができれば面白いかなとも思った。
しかし、当社には技術もノウハウもない。
各メーカーの専門家や研究技術者にあたってみた。
そこで確かな手応えを感じた。
そんな中、リサイクル法で
廃棄物のリサイクルが義務づけられる動きが出てきた。
補助金制度など資金面の後押しもあり
思い切って専門家の力を借りながら
リサイクル建材に挑戦し、苦労の末、開発に成功した。
かくして、身近なクズに目をつけ
廃棄物に対する時代の流れにもうまく乗り
再起に向けて確かな芽を掴んだのである。
身近なものからヒント
廃棄に目(め)→再起の芽(め)
■障子貼り
障子貼りの職人。
ホームページを開設して元気である。
職人はどちらかというと
自分の腕に覚えがあるだけに
ITに縁遠い感じではある。
特に障子貼りとなると、純和風...
そこにインターネットというと
違和感があるかも知れない。
しかし、ホームページをうまく活用している。
誰でもオープンで透明な価格。
職人が絡む値段は安心感が第一である。
それに素早い作業の宣言。
その場での作業、または、朝預かって当日納品
というスピードをアピールしている。
また、日祭日でのお引き受け。
予約は必要であるが、お客本位の徹底である。
目で訴えるホームページ。
ホームページ上で実際のお客さんの
事例の仕上がり写真も載せている。
また、破れにくい障子紙
シックスハウスに強い障子紙など
きめ細かな紹介もしている。
それと頭が下がるのは
毎日更新していることである。
ちょっと職人にはできないことである。
「障子貼り職人のホームページ」と「うぐいす」
ともに、「はる」を待つ....(「貼る」と「春」...念のため)
■3次元金型製造
当社のユニークなところは
職人とITのドッキングにある。
自動車部品などの金型は
職人の手作業で試作品を作ることが多かった。
従って、それだけ手間ヒマをかけるので
期間も1週間から1カ月近くもかかっていた。
それをレーザー光線で
樹脂をかたどる光造形装置をもとにIT化し
3次元で短期間で作り上げようと試みたのである。
もともと社長は
三井金属鉱業の自動車部品の設計者だった。
アメリカに駐在していたとき
自動車部品の展示会で
「光造形装置」に出会いヒントを得たという。
具体的には、金型職人を採用し
製造ノウハウの数値化に取り組んだ。
そのツールに3次元CAD/CAMを採用した。
CAD/CAMはコンピューターによる
設計・製造のことをいう。
ITの徹底的な活用である。
そして金型の設計から製造までを
一貫して出来る体制を整えることに成功した。
金型の試作品はスピードが命である。
小さい部品なら2〜3時間
大型部品でも数十時間で試作品ができるという。
職人とIT...「次元」の異なる発想で、3「次元」設計
* * * * * * * * *
当社とはインクスである。
「ベンチャー・オブ・ザ・イヤー2002」
未上場企業部門トップに選出された。
日経ベンチャー2003.1よりコラム風にて紹介。
文責はTAMAにある。
■社員が主役
当社はオイル、タイヤ、オーディオに絞って
展開している自動車部品販売業者である。
千葉から埼玉、神奈川県と拡大路線で
新規採用意欲も旺盛だ。
その特徴は、「社員が主役」
というキーワードで若者の心を掴んで
やる気を起こしていることである。
「お客様に学ぶ」という大前提はあるが
社員に経営理念=自分の理念
という思い切った呼びかけを実行している。
指示待ち人間が多いと言われる若者を
「あなたが主役」というのだ。
自分はお客のために何をしたらよいか
一人一人の発想で仕事を作り出せと。
当社から小売業の革命を起こすと
すこぶる威勢がいい。
当社は学歴、年齢一切関係ないという。
高卒4年目で全店トップのピット長もいるとか。
若者を生かすか否かで企業間格差が顕著だ。
社員が主役で輝く社員。
社員が輝いて仕事に取り組んでいる企業は強い。
ところで、あなたの会社では
社員の輝き度はいかがですか?
サンシャイン...輝く太陽
社員(しゃいん)シャイン...輝く社員
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当社とはオートウェーブである。前回に引き続き
新興市場2003年度採用者ベスト10企業
(日本経済新聞02.11.2)より紹介。文責はTAMAにある。
■5坪のラーメン屋から
当社は昭和48年埼玉の大宮で
5坪の小さなラーメン屋からスタートした。
個人経営の「来来軒」である。
いかにも個人のラーメン屋さんという感じである。
それが今や、90店舗以上である。
人気の高いラーメン専門店の
チェーン化で快進撃を続けている。
その目を見張るばかりの成長ぶりには
数々の理由があるが
ここでは人づくりの視点から取り上げる。
この不景気のなか、採用を加速させ
ユニークな経営理念を掲げているからである。
その経営理念を端的に示すキャッチフレーズに
「職場は人格形成の場」というのがある。
「視点・直言」(03.1.18)参照→「若者を生かす元気企業」
社員の能力向上、スキルアップだけではなく
「人づくり」はどこも人事政策として掲げている。
問題はどれだけ「本物」かということである。
伸びている企業は若者のやる気を引き出し、
積極的に生かしている。若者の潜在的能力に差はない。
今時の若者は使えないと嘆いている企業があるなか
若者を生かしている伸びている企業。
その差は「経営力」でなくて何であろうか?
平凡だが、企業は人なり...原点に戻ろう。
人づくりで、企業づくり
(シンプルな原理に...「シャレづくり」も控えめに)
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当社とはハイデイ日高である。新興市場2003年度
採用者ベスト10企業(日本経済新聞02.11.2)より紹介。
文責はTAMAにある。
■発光技術を応用
当社の商品に釣り用の「浮き」がある。
と言っても単なる浮きではない。
電源を使わないでも発光する浮きである。
夜釣りの定番ともなっている。
アメリカのアポロ宇宙船用に開発された
化学発光技術を世界に先駆けて小型化に成功した。
技術力もさることながら
それを応用する「目のつけ所」に当社の特異さがある。
浮きだけではない。
光るノベルティグッズの種類も多い。
イベント会場用のペンライトがある。
大きさ、色もまさに色々とりどりである。
パーティー用のイヤリングや
キャンドルなどのパーティーグッズもある。
若者向けのブレスレッドなどの
アクセサリーも多彩だ。遊び心を誘う。
夜でも遊べる発光ビーチボールなどのスポーツ用品。
発光技術の徹底的な応用である。
100円ショップにも進出し客層を伸ばしている。
アポロ宇宙船からは想像も出来ない展開である。
技術を底辺の広い一般顧客アイテムに応用。
アイデアでユニーク商品を次々と打ち出している。
その応用力は見事である。
発光技術の「光る」応用力
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当社とは(株)ルミカである。
前回同様日本経済新聞社・日経産業消費研究所2002年
「株式未公開ベンチャー調査」(日経02.11.6)より
コラム風にアレンジ。文責はTAMAにある。
■ブライダルサービス
結婚式も多様化している。
お仕着せのものより個性的なもが増えている。
当社はオリジナル挙式を売り物にして
業績を伸ばしている。
もともと当社には何もない。
ホテルやレストランのように提供できるスペースもない。
貸衣装、写真室などの設備もない。
無いことを逆手に取った。
何もないからお客のニーズが客観的に見える。
いわば「持たざる経営」である。
「視点・直言」(02.2.2)参照 → 持たざる経営
ホテルなどは自分の施設の使用前提でのサービス。
持っているところは、お客本意といってもそこに限界がある。
お客は何をしたいのか。すべての原点はそこから出発する。
原点が固まれば強い。なにもないだけにフリーである。
あとはホテルでもレストランでも
自由に選択し、利用できる体制を作ればいい。
ホテルなど徹底したネットワーク、提携戦略に出た。
貸衣装も写真撮影も複数の業者に競わせて
不景気を逆手にコストを大幅に引き下げた。
社長は35才になったばかりである。
学生時代からイベント企画に携わっている。
若くても、カネがなくても
「持たざる経営」が逆に「強み」となる時代である。
そこに元気な中小企業へのヒントがある。
逆転の発想
「持たない」から、強みを「持つ」
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当社とは(株)プラン・ドゥー・シーである。
日本経済新聞社・日経産業消費研究所2002年
「株式未公開ベンチャー調査」(日経02.11.6)
よりコラム風にアレンジ。文責はTAMAにある。
■父親の死を乗り越えて
当店はくだもの屋さんである。
5年前に店主が亡くなった。
ピンチである。奥さんが店を引き継いだ。
家業を息子も手伝っている。
そんな折り、息子がアイデアを出した。
若さ故の新鮮なアイデアである。
果物はロスが多い。
贈答用果物は見栄えを第一とするため傷物は使えない。
普通の物でも賞味期限がある。
ロス分をうまく生かせないか。
そんなロスを生かして、生ジュースはどうか...
果物屋さんの自家製ジュース。
業界の常識にこだわらない息子が出した新事業である。
仕入れによって作れるメニューは変わる。
それが変化もあって面白い。価格は280円に統一。
独自の組み合わせによる濃いミックスジュース。
店員みんなで考え、試飲し、全員納得したものだけを販売。
「くだものやさんのフレッシュジュース」という看板を出す。
メニューは50種類近く、旬に応じて1日約20種類。
「柿ジュースは2日酔いに効果」などと表示にも工夫。
店の半分を生ジュース用に改装した。
そして、売上も半分近くを占めるようになった。
過去にこだわらない息子の新鮮なアイデアが店を救った。
「フレッシュ」アイデアで、「フレッシュ」ジュース
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当店は名古屋にある「伊藤くだもの店」である。
前回に引き続き優良食品コンクール受賞事例
からコラム風にて紹介。文責はTAMAにある
■老舗のお米屋さん
お米屋さんも競争が激しい。
規制緩和でどこでもコメが買えるようになった。
そんな厳しい経営環境にめげず
頑張っている創業220年の米穀店である。
値段で競争しても大手チェーンに勝ち目はない。
徹底的に「こだわり」で差別化することになった。
超こだわりのコメ、いわば「スーパー米」である。
例えば、「農業高校で生徒が作った純情あきたこまち」
「信州の隠し田こしひかり」といった具合である。
独自のスーパー米は26種ある。
何度も現地に足を運び、流通ルートを作り上げた。
すべてを玄米の状態で鮮度保持用の袋に詰め替え
防湿などのため備長炭を入れるというこだわり。
お客を生産者のサポーターとして組織。
珍しい銘柄米の限定生産にも取り組んでいる。
コメは生鮮品として3合から販売。
小分けすることによりお客の来店頻度も増えたという。
スーパーで特売の目玉ともなるご時世のコメ。
老舗が価格競争に巻き込まれず「こだわり」のコメで勝負。
「スーパー」米で、「スーパー」に対抗
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当店は東京墨田区にある「亀太商店」である。
前回に引き続き「優良食品コンクール受賞」事例
からコラム風にアレンジして紹介。文責はTAMAにある
■お客によるモニター制度
当店は鹿児島にある「お茶の専門店」。
100年以上の歴史を持つ老舗である。
自社ブランド「さつまほまれ」を中心に
伝統的な茶葉商店として繁盛した。
しかし、若者のお茶離れと多様化で
ブランドもピンチである。すっかりその勢いはなくなった。
さて、どうしたら良いか?
強いブランドによる老舗だけに迷いも大きい。
迷ったときはお客に聞く。
お客は今、何を望んでいるのか...
当店で光るのは具体的にお客による
「モニター制度」を作ったことにある。
ブランドにすがる老舗にはなかなか出来ないことである。
そのモニター制度のお客の声から
「水の入ったペットボトルに微粉末の茶葉を
入れるだけで本格的なお茶」という製品化が実現した。
さらに、県内のお茶を産地、品種別に小袋に入れて
お客の好みに応じて5種類の茶葉を自由にブレンド
「効き茶物語」が生まれた。
「効き茶物語」という商品名もモニター制度から命名。
徹底的にお客の声を利用したのである。
老舗からはブレンドの発想はなかったという。
「ブランド」から「ブレンド」へ
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今回から年初にあたり、2002年の各分野における
元気企業を紹介する。当店とは「お茶の美老園」である。
2002年度、財団法人食品流通構造改善促進機構
「優良経営食料品小売店等全国コンクール」受賞
(日経02.12.19)コラム風にて紹介。文責はTAMAにある。
「TAMAさんの元気の出る中小企業館」
TAMAさん(3)ドットコムhttp://www.tama3.com/(TAMAは田廻良弘のニックネーム)
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