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品確法(住宅品質確保促進法)とは?

建築の世界で今何が起きているか、何が話題になっている?



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新築住宅の10年保証 
住宅性能表示刷度とは・・ 
住宅性能表示の留意点

2000年4月の住宅品質確保促進法(品確法)の施行、6月の改正建築基準法の本格施行、10月の品確法性能表示制度のスタート・・。2000年は「性能時代元年」と呼ぶにふさわしい年となった。品確法とは、どんな法律なのか。戸建て住宅を中心にさぐる。

「住宅市場の構造改革と住宅産業の新たな展開」のために、「住宅性能表示制度の整備」を第一の施策とした建築審議会答申が出されたのは97年3月のこと。建設省は2年をかけて、この制度を「暇疵担保責任の強化」と二本柱にして、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(以下、品確法と略)にまとめた。

「二本柱」はいずれも新築住宅(戸建て・集合とも)を対象とするが、暇疵担保責任の強化がすべての新築住宅の供給者(施工者か売り主)への義務付けであるのに対し,性能表示制度任意制度で、供給者や取得者(注文者か買い主)が希望した場合に限って適用される。

性能表示制度はさらに「性能評価」「紛争処理」の二つの要素からなっている。建設省は性能評価を受けた「評価住宅」を、「性能評価書というお墨付きと、紛争処理のアフターサービスが付いた一種のパッケージ商品」と説明している。


●新築住宅の10年保証


2000年4月から、工務店・住宅メーカー・分譲住宅会社などの住宅供給者が、新築住宅の瑕疵保証10年間にわたり行うことを義務づける新しい法律(品確法)が施行された。

民法の定める暇疵担保責任は、契約時に目的物を確認できる売買契約とそれができない請負契約では、その内容が異なっている。住宅の場合、売買契約上の蝦疵の規定は建て売り住宅や分譲マンションに、請負契約上の規定は注文住宅や賃貸マンションに、それぞれ適用される。


このうち
売買契約では、売り主も知らない「隠れた暇疵」に限定して暇疵担保責任を定め、買い主に損害賠償請求と契約解除を認めている。

蝦疵を発見してから1年以内であれば買い主はこれらを請求できるが、請求権は引き渡し時から10年で時効になる。

一般の売買契約では,この10年間は特約で縮められている。


一方、
請負契約では、その暇疵が「隠れた」ものかは問わず、すべての暇疵について注文者側に修補請求と損害賠償請求を認めている。ただし、契約解除は認められていない。
契約に特約がない場合、木造住宅では最低5年問、RC造など堅固な住宅は最低10年間の暇疵担保期問が定められている。実際には各種工事約款に基づく特約で、
この期間は2年程度に短縮されていることが多い。


今回の品確法は、このような半ば常態化していた特約による暇疵担保期間の短縮傾向に、くさびを打ち込んだ。

第一に、新築住宅の「構造耐力上主要な部分「雨水の侵入を防止する部分」暇疵について最低10年間義務づけている(下表参照)。
この点は、請負契約(第87条)も売買契約(第88条)も同じ扱いだ。


第二に、売買契約でも修補請求を認めている。これらは強行法規であり、特約で逃れることはできない。主要構造部と雨漏り以外の部分の暇疵は従来どおりの扱いだ。ただし、そうした部分を含めて、特約を結べば最大20年まで暇疵担保期間を延長することができるという条項(第90条)も盛り込まれている。

品確法が施行された今では、従来は2年間だけアフターサービスをしていれば事実上免責されていた暇疵担保責任が、一部分とはいえ最低10年問は回避できないことになっている。


●新築住宅に係わる瑕疵担保責任の特例

対象となる
部分
・新築住宅の構造耐力上主要な部分(基礎、壁、柱、屋根、床、小屋組、土台、筋交い等、仕上げ材などは除く)
・新築住宅の雨水の浸入を防止する部分(屋根、外壁、外廻り建具の取り付け部分など)

請求できる
内容
・修補請求(現行法上売買契約には明文なし)
・損害賠償請求
・契約解除
(解除は売買契約のみで修補不能な場合に限る)
※これらに反し住宅取得者に不利な特約は不可。

瑕疵担保期間
完成引き渡しから10年間義務化。
※短縮の特約は不可。

●住宅性能表示刷度とは・・


住宅の構造的な強さや火災時の安全性、高齢者への配慮など、住宅の性能を公的に指定された機関が評価し、それを表示できるようにする制度である。2000年4月に施行された住宅品質確保促進法(品確法)に基づいて導入された。暇疵担保責任の義務付けや住宅紛争処理機関の創設と並ぶ、品確法の三本柱の一つだ。10月には全国で64の機関が「指定住宅性能評価機関」として認定された。


性能表示制度の目的
は、消費者に対し住宅の性能を分かりやすく示すため、全国共通の尺度を提供すること。

評価を受けることが義務付けられているわけではない。

手数料金は評価機関によって異なるが、戸建て住宅の場合10万〜15万円程度となっている。また、評価図書を作成してもらうのにもお金がかかる。


評価は、設計性能評価建設性能評価の2段階に分かれる。前者は申請者から提供された自己評価書や各種図面、計算書などをもとに、設計の内容によって性能を評価するもの。後者では、4回にわたって施工時に現場を検査し、設計図書通りきちんと施工されているかをチェック。完成した建物の性能を評価する。

具体的には、国の指定を受けた指定住宅性能評価機関が「日本住宅性能表示規準」に墓づいて
以下の
9項目について等級や数値などで評価する。

 (1)構造の安定・・地震や台風などに対する強度
 (2)火災時の安全・・火災の感知や燃えにくさ
 (3)劣化の軽減・・防湿、防腐、防蟻処理といった建物の劣化対策
 (4)維持管理への配慮・・給排水管やガス管の清掃・点検・補修など
    維持管理のしやすさ
 (5)温熱環境・・住宅の省工ネルギー効果
 (6)空気環境・・科学物質に対する配慮や換気対策など
 (7)光・視環境・・室肉の明るさを左右する開ロ部の比率
 (8)音環境・・屋外の騒音に対する遮音性
 (9)高齢者などへの配慮・・段差や手ずりなどバリアフリーの度合い

 
  ※「音環境」は選択制で、この評価は受けなくても良い。

表示方法には,開日率などの数値や特定の部材を使用しているかどうかなどを具体的に示す場合と、等級によるものの2種類がある。例えば、光・視環境では開口率という数値を用いる。居室の床面積の合計に対する、開口部面積の合計の割合をパーセントで表示する。


等級については、最も低い性能が等級1で、最大等級は2〜5と評価項目によって異なる。

建築基準法を満たしていれば、自動的に等級1はクリアできる。

例えば構造の安定の中の耐震等級は等級1から等級3まであり、等級1は建基法と同レベルに相当する。等級2では建基法の1.25倍、等級3では1.5倍の耐力が求められる。


以下、住宅の主な性能表示を細分化したものを示しておく。


項目

等級

(1)
構造の安定

耐震
(損傷防止)

建築基準法の1.0倍
(等級1)

建築基準法の1.25倍
(等級2)

建築基準法の1.5倍
(等級3)

耐震
(倒壊防止)

建築基準法の1.0倍
(等級1)

建築基準法の1.25倍
(等級2)

建築基準法の1.5倍
(等級3)

耐風

建築基準法の1.0倍
(等級1)

建築基準法の1.2倍
(等級2)

耐積雪
(多雪地域のみ)

建築基準法の1.0倍
(等級1)

建築基準法の1.2倍
(等級2)

(2)
火災時の安全

感知器設置

設置なし
(等級1)

火災警報器を台所ともう一部屋に設置(等級2)

火災警報器を
全居室・台所
・階段に設置
(等級3)

自火報設備を全居室・台
所・階段に設置 
(等級4)

延焼
(開口部)

等級2未満
(等級1)

耐火時間20分
(等級2)

耐火時間60分
(等級3)

延焼
(外壁、軒天、界床)

等級2未満
(等級1)

耐火時間20分
(等級2)

耐火時間45分
(等級3)

耐火時間60分
(等級4)

(3)劣化の軽減

等級2未満
(等級1)

構造躯体が50〜60年
もつ対策
(等級2)

構造躯体が75〜90年もつ
対策
(等級3)

(4)維持管理
への配慮

配管
(給排水、ガス)

等級2未満
(等級1)

コンクリートに埋め込まない
(等級2)

コンクリートに埋め込ま
ず、点検口や清掃口を
設置 
(等級3)

(5)温熱環境

等級2未満
(等級1)

旧省エネルギー基準(等級2)

新省エネルギー基準(等級3)

次世代省エネルギー基準
(等級4)

(6)空気環境
ホルムアルデヒド

対策なし
(等級1)

JISのE2、JASのFC2(等級2)

JISのE1、JAS
のFC1
(等級3)

JISのE0、JASのFC0
(等級4)

(9)高齢者等への配慮

建基法程度
(等級1)

自立歩行
前提
(等級2)

自立歩行、軽微な改造で介助
(等級3)

自立歩行、介助に余裕
(等級4)

自立歩行、介助に特に
余裕
(等級5)

-建築誌抜粋-

●住宅性能表示の留意点


さて消費者保護のためにでてきた品確法であるが、住宅性能表示と聞くと住宅の性能が全てわかると思われがちで、実際は9項目が全てではなく、表示できる項目が9項目あるに過ぎない。

住宅の性能なんてそんなに簡単に表示きるものではありません。

そもそも、性能の優劣と価値は別物です。さらに、価値価格も独立しています。
価値があるか否かは、人の価値観や住宅の建つ土地の環境にも左右されます。よく言われるのは、公園の前に遮音性の高い住宅をつくっても仕方ないが、新幹線の隣なら遮音性の価値が高くなる、と言う例です。性能に対する価値観はこのように
変化するものです。

さらに価値に価格が結びつくと、「そんなに高いなら、うちはやめるよ」と価値そのものをあきらめる人もいます。

つまり、
単純に性能が高いから価値も高い、価格も高い、という風に考えているところに誤解が生じています。


性能が高いものを求めれば、価格は高くなりますが、価値は高くなるとは限らないのです。


 以上まとめると二つの留意点が見えてきます。

(1)性能表示項目の等級の高い住宅 =「良い住宅」とは言えないこと。
住宅性能表示制度で表示できる性能は、間取り図や完成した住宅を見るだけでは判断しにくい性能に限られているため、「デザイン性」「伝統技術の継承」「風土・自然との調和」などはいっさい評価の対象にならない。

(2)性能を高めれば、コストも上がる。(価値が上がるとは限らない)


 結局、それぞれの家庭のこだわりやライフスタイルによって、
予算の範囲内でどの項目を重視するかを決めることが、使いこなしのコツではないだろうか。



                             


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