設計・監理の報酬は、建築士法第25条の規定に基づき勧告された建設省告示第1206号によって計算されます。又、福島県においては全国でもお手本になっている「建築設計監理業務報酬の指針」が建築士事務所協会から出版されています。我が事務所においてもこの二つの指針に従い計算させていただいています。
報酬 = 直接人件費 + 諸経費 + 技術経費 + 特別経費 +(消費税)
直接人件費;日額人件費×設計監理標準業務日数
諸経費;直接人件費×1.0
技術経費;直接人件費×0.5
特別経費;出張旅費・宿泊費、敷地測量、地盤調査費等
例えば、一般の木造住宅の場合(総工事2000万〜3000万)、建築区分は第4類の2に該当。そして一級建築士資格取得2年相当の技術者レベル相当換算で34〜46日かかる、というモデルが標準日数として設定されています。
このレベルの日額人件費は31,500円/日(平成10年度の直接人件費単価)。特別経費なし、技術経費(これは各事務所で設定する)=直接人件費×0.5で計算すると、
31,500 円/日 × 34 日(2000万の時)× 2.5
× 1.05 = 2,811,375 円
となります。
上記の日額人件費は、技術者の年収を570万程度としたときの年間の稼働日数(180日前後/土、日、祝祭日、その他の休暇除く)で割ったものです。
しかしながら、この数字はなかなか理解していただける金額でないのが現実です。そして年間稼働日数が180日というモデルもなじみません。私自身はだいたい、稼働日数年間240〜260日前後と考え日額人件費18,000〜20,000円/日程度で計算します。(日額人件費は経済情勢や経験年数により変わっていきます)
又、地方都市と大都市では経済事情も違います。そして木造の個人住宅とはいえ、かけられる予算は様々ですから、業務日数等を見直す必要もあります。
そこで、我が福島県では「建築設計監理業務報酬の指針」のなかで「依頼度」という考えを示しています。
つまり、標準業務日数34日のうち設計業務日数に1.0〜0.4までの係数をかけて全体業務日数を調整するわけです。建築設計において、全く新しいデザインや収まり等の設計は少ないわけですから当然なのかもしれません。又、最近のCAD等の合理化で少しは短くもできるでしょう。
技術経費の直接人件費×0.5、という建設省告示も一般になじまなく0.1〜0.5の間で計算します。
日額人件費と標準業務日数の関係は一概に語れない部分があります。一つの家が建つには打ち合わせから考えて1年内外かかります。総工費が2千万〜2.5千万の家では、250万を超える設計料というのは厳しいと思います。
鉄骨造やコンクリート造住宅の場合は、標準業務日数が木造に比べて倍くらいになります。工事費3,000万で90日、共同住宅、店舗になると工事費5,000万で118日です。作業量、設計密度の程度により違いますが、鉄骨造、コンクリート造住宅の場合これではやや多い日数なので、私は依頼度の係数を使って割り引きます。
よって、我が事務所における一般的な新築木造住宅の設計料は
(2000万の時)
18,400 円/日 ×(23 日×0.6+11日+1.5日)×
2.1 = 1,016,232 円
(消費税は含みません)
これはあくまでも基本的なモデルとした場合で、それぞれのケースで少し変わることを含み置き下さい。もちろん鉄骨造やコンクリート造、建物の種類等が違う場合、上記の説明のように変わってくるのは当然のことです。★
■戸建住宅・店舗等の設計監理料
| 区分 |
工事費/万 |
1,000 |
1,500 |
2,000 |
2,500 |
3,000 |
4,000 |
5,000 |
木造
第4類ー2 |
料率 |
6% |
5% |
5% |
4.4% |
4% |
4% |
4% |
設計・
監理料 |
60 |
75 |
100 |
110 |
120 |
160 |
200 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
S造
RC造
第4類ー1 |
料率 |
8% |
7% |
7% |
6% |
6% |
6% |
6% |
設計・
監理料 |
80 |
100 |
140 |
150 |
180 |
240 |
300 |
ご注意
1. 消費税は含みません。
2. 建築確認申請だけの簡易な設計を除きます。
3. 仕事量により、さらに減額補正することが可能な場合があります。契約前にご相談を!
お支払いはトラブルの回避やリスクを分散させる為、各段階ごとに分けるお支払いとしています。
一つの基本モデルを示します。
第1回 契約時 手付けとして 業務報酬×20%
第2回 実施設計完了時 業者から工事見積提出時 業務報酬×50%
第3回 竣工時 業務報酬×30%
|