第一弾!!
芦ノ湖でソフトワームが使えなくなった理由
2000年11月2日付朝日新聞夕刊の14に、こんな記事が載っていた。
ワームの中に含まれるDEHP(=フタル酸ジエチルヘキシル)の存在による環境汚染とBasserがワームの回収を怠ったために他の魚(虹鱒など)が、湖底に残ったワームを餌と間違えて食べ、消化できずに弱って死ぬケースが多発している、と。
どうやらその記事によると、過去10年間にBasserから見積もった芦ノ湖湖底のワームは約8d。これをもとに湖水のDEHP濃度を研算すると、25年前に米国・カナダ五大湖水質保全局共同委員会が水生生物を目的に勧告した環境基準値より約10倍高い濃度になっていることが推定されたらしい。これは凄いことである。約10倍もの濃度は完全に環境に影響を与え、めぐり巡って人間にまで被害を与える。
そもそもDEHPやワームとは何ぞや、と思っている人もいるかもしれないのでここで紹介しておこう。
DEHP(=フタル酸ジエチルヘキシル) 可塑剤フタル酸エステル類の一種。ワームの他、自動車の座席やおもちゃ、おむつカバーなどに幅広く使われている。米国化学アカデミーは1972年に、また米国・カナダ五大湖水質保全局共同委員会は75年にその汚染濃度の基準値を定め、それぞれ0.3ppb及び0.6ppb以下に保つように勧告。日本では環境庁が水質汚濁にかかわるデータw集めるための要監視項目のひとつに指名している。
(2000年11月2日付朝日新聞夕刊より)
ワーム:通称プラスチック製ワーム 約30年前、米国で開発された疑似餌。ワームは英語でミミズなどを意味する。形をミミズやザリガニ、小魚などに似せ、においや、青、赤、緑、茶などの色をつけて生き餌そっくりに仕上げている。魚の食いがよいのと、手が汚れないなどの理由から、近年、ブラックバス釣り用として人気がある。芦ノ湖漁協などでは、この10年間に約36万人のバス釣り客が同湖を訪れ、1人平均10個を放置したと見ている。日本釣り用品工業会によると、昨年、国内販売された金属製や木製を含む擬似餌のうち、このワームが約13%を含め、うち72.5%が輸入品だった。
(2000年11月2日付朝日新聞夕刊より)
さて、本題に戻るとしよう。このような問題が起こったことにより、昨年10月、同漁協は臨時総会を開き、「ワームの使用を禁止すれば釣り客が減って地域経済に痛手になる。」と反対する組合員を橘川宗彦事務長(48)が説得。「この湖を次世代に残すには、漁協もリスクを背負う必要がある。」と理解を求めた。
そして、二度の潜水調査をした結果、橘川さんは自分達の決断が間違っていなかったことを確信した。ダイバーが撮影した映像に息を飲んだ。
水深3mの桟橋下には釣り糸が網のようにからまり、湖底には、ひどいところで1m四方に40個近いワームが散乱していた。
「毒性物質が溶け出している以上、何年かかるかわからないがすべて回収したい。」と橘川さんは言う。
プラスチック製ワームを使用禁止にする動きは芦ノ湖以外にも広がっている。「近畿の水がめ」と呼ばれる日本最大の琵琶湖でも、漁師たちが声をあげた。琵琶湖と言ったら数々の大会が行われたり、プロのBsaaerが研究のためにそこで練習するフィールドとしても有名である。原因は、Basserが放置したワームが昨年夏、琵琶湖で捕獲されたウナギの内臓から見つかったことによるものだった。
滋賀県漁協連合青年会の戸田直弘会長(39)は「飲み水に使われる琵琶湖の水を守ることは、自然と接する機会の多い漁師の役目だと思う。」と話す。
こうした動きに釣り業界は、戸惑い気味であるようだ。可塑剤が有毒なものだという以上、それを使うわけにはいかないからだ。
禁漁期を迎えて釣り人が消える12月上旬。芦ノ湖ではこれまでワームを回収してきたダイバーの呼びかけで、ダイバー仲間約30人が、まだ残るワームを回収するボランティア作戦を計画している。
(2000年11月2日付朝日新聞夕刊より)
Basserにとって、ワームが使えなくなることは、かなり大変なことになる。新聞にも書いてあったようにワームの良いところは、安くて量があり、たとえどこかに引っ掛けてしまったりしても、また他のものを使えばすむところである。ワームが使えなくなって、ちょっと根が張るプラスチック製のルアーだけになると、確かにBasserが減り地域経済の痛手になる。
一番大事なことは、業者側が、地球にやさしいワームを作ってくれることと、Basserのマナーをもう一度見直す事であると僕は思う。
(これは2000年11月2日付朝日新聞夕刊の一部分を使用しています)