2012年2月号 関節リウマチには早期治療が効果的
リウマチというと、関節リウマチがよく知られています。関節リウマチは膠原病(関節や骨、筋肉、じん帯、腱などが痛む病気を総称したもの)に含まれます。わが国には70万人を超す患者がいると考えられており、早期治療が効果的な病気です。
関節リウマチってどんな病気?
全身の関節の痛みや腫れ、炎症を伴う病気の総称が膠原病です。そのなかでも、特に多いのが、関節滑膜の慢性の炎症性疾患である、関節リウマチです。関節リウマチは、滑膜という部分に炎症が起こり慢性化した病気のことで、関節をジワジワ破壊していく病気です。放置することで手足の指の関節が変形したり動かなくなるなど、QQL(生活の質)の大幅な低下が起こります。これまで高齢者に多いという印象が強かった関節リウマチですが、実は40〜60臓くらいの人が発病しやすく、30歳代での発病も珍しくありません。関節リウマチの原因については、いまだに詳しいことは分かっていません。遺伝や免疫異常、未知の環境要因など様々な要因が絡み合って、発病すると考えられています。また、関節リウマチの人の血液中には、リウマチ因子という抗体があることや、環境要因の1つとして、喫煙は発病リスクを高めることが知られています。
初期症状の特機と対処法
関節リウマチの初期症状で代表的、かつ特徴的なものに、朝のこわばり感があります。他にも疲れやすい、貧血、食欲不振と体重減少、発熱などがあります。ただ、これらの初期症状には気づかない場合も多くあります。
また、痛みが左右対称に現れることが多いのも特徴です。さらに滑膜に炎症が起こっているため、炎症を起こしている部分の関節液の分泌が増え、水が溜まっているような感じになります。この炎症反応は、実は、傷ついた組織を修復しようとする防衛反応でもあります。私たちの身体には、病原菌から守るための免疫機能が備わっています。ところが関節リウマチは、このシステムに異常が生じ、免疫細胞が、本来守るべき身体を攻撃してしまうことにより引き起こされます。
こうした痛みや腫れなどの症状
を放置することで関節組織や軟骨
の破壊が進むと、筋肉が硬くなっ
たり、最終的に関節の変形なども
起こることがあります。ですから
こうした症状に気づいたら、早め
に医療機関を受診することを心がけてください。それというのも関節破壊は発症
6か月以内に出現することが多く、
しかも最初の1年間の進行が最も
著しいからです。関節リウマチの
治療には、早期診断と適切な早期
治療が、何より重要なのです。 
関節・リウマチの検査と治療
関節リウマチの検査には、尿検 査、便検査、血液検査、関節液検査、 X線検査といったものが行なわれます。 関節リウマチの治療は、@薬物療法、A理学療法、B手術療法を 症例に応じて、適宜組み合わせます。 @の薬物療法は、非ステロイド系抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、 抗リウマチ薬、生物学的製剤が用いられます。副作用のあるものもあり、定期的な検査と医師による観察が必要となりますが、近年、薬物療法は、格段の進歩を遂げています。 Aの理学療法は、いわゆるリハ ビリテーションです。温熱、氷、 赤外線、超音波などの刺激を利用 したリハビリテーションを、薬物 療法と平行して行ないます。リハ ビリにより、つらい症状を緩和・ 改善し、QOLを向上古社ようというねらいです。 Bの手術療法には、炎症のひどい関節滑脱を内視鏡を使い除去する滑膜切除術、著しい関節破壊が 認められたときに行なう人工関節置換術がありますが、薬物療法の進歩により滑膜切除術は、減りつつあります。 以前は関節リウマチを発疹すると、多くの場合、障害が残ったり寝たきりになったりということが ありました。しかし最近では早い 時点での治療開始と薬物療法の進歩により、関節機能を、ほぼ正常通りに戻すことも不可能ではなくなりました。関節リウマチの治療の妨げになるものに過度の肉体的・精神的ストレスがあります。また、患者の多くは主婦刑である若年から中年の女性です。関節リウマチという病気について周囲も理解し、家事などのサポートを積極的に行ない、応援しましょう。
